そもそもせどりとは？
せどりとは、かつて古本を対象とした転売ビジネスを指す言葉でした。
転売者は、古本の背表紙を見て価値を判断していたことから「背取り」と呼ばれるようになり、やがて「せどり」に落ち着いたとの説もあります。
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時代とともに、せどりは古本以外の商品も指すようになりました。
店舗やネットショップで安く仕入れを行い、転売によって利益を得るビジネスとして知られています。
家電量販店やスーパーといった小売店とせどりの違いは、「仕入れ先」と「買い手」だといえるでしょう。
小売店は、メーカーや卸会社から商品を仕入れ、一般消費者に販売しています。
一方、せどりは小売店から仕入れ、別の小売店や一般消費者に販売するビジネスです。
せどりの収入はどれくらい？
スキルや経験がものをいうビジネスであるため、せどりの年収には明確な基準がありません。
せどりを高収入の源としている転売者もいれば、本業に対する副収入で留まっている人もいます。
また、真剣に取り組んでいるはずなのに、初心者やスキル不足だと利益につながっていないケースも珍しくありません。
例えばせどりの原点である「古本」であれば、数をこなせるかどうかがポイントです。
古本屋で売れ筋商品を見つけ、大量に転売できれば月5万～10万円の収入にはなるでしょう。
プレミア商品などを安値で仕入れられたときなどは、さらなる高収入も目指せます。
もっとせどりで稼ぎたいなら、戦略的に計画を立てることが大事です。
ジャンルに合った仕入れ先をリサーチして、トレンドにも目を配りましょう。
そして、売れ筋の新商品がリリースされたと同時に、まとめて仕入れを行います。
こうしたノウハウを磨いていけば、月50万円以上の収入も夢ではありません。
また、500万～1000万円程度の資金があれば月100万円以上稼ぐことも可能でしょう。
ただし、これほどの規模になると自分だけでビジネスを切り盛りすることは困難になるため、協力者への人件費もコストに含めておきましょう。
月商が高いせどらー≠収入が高いせどらー
せどりにおける利益とは、商品の仕入れ値と売り値の差額です。
つまり、一概に「高い値で売れば利益も増える」というわけではありません。
仕入れ値が高くなればなるほど利益率は低くなる傾向にあるので、年収も伸びにくいといえます。
さらにせどりでは、仕入れ以外にもさまざまなコストがかかっています。
仕入れ先に向かうまでの交通費や駐車場代、買い手への配送料や梱包資材の経費などは決して安くありません。
そのため、せどりの売上自体は大きいのに、年収が低くなってしまう転売者もいます。
せどりで年収を正確に計算するには、仕入れ値と売り値だけでなく、必要なコストもしっかりと計算しましょう。
そのうえで、赤字になったり利益率が極端に低くなったりしないような工夫が大切です。
そして、月商や年商が高い転売者がいても「年収も高いはずだ」と信じ込まないようにしましょう。
なぜなら、せどりでは純粋な売上以上に「どれだけ利益率を高められるか」が重要だからです。
せどりの平均月収を底上げするポイント
ライバルが多いせどりの世界で平均月収を上げるためには、常日頃から工夫しなくてはいけません。
ポイントを踏まえながら、利益を伸ばしていくようにしましょう。
ここでは、平均月収を底上げするポイントについて解説します。
ある程度の資金を確保する
せどりで高収入を目指すなら、相応の資金が必要です。
資金が足りないと十分な仕入れができませんし、安い商品しか取り扱えません。
プレミア商品などは元々の価格が高いこともあるので、仕入れようと思えば資金に余裕を持っておくべきです。
もちろん、初心者がいきなり高い資金を手にするのは不安も大きいでしょう。
ただ、ノウハウや手順をしっかり理解してせどりに挑めば、仕入れた商品をきちんと売りさばけます。
そうしたサイクルを繰り返せたなら、資金が大きいほど収益も高くなっていくでしょう。
もしも預金が少ないなどの理由で現金が手元にないときは、クレジットカードを使うのも一つの方法です。
利用枠が100万～300万円ほどあるなら、せどりの資金源としては十分でしょう。
一方で、資金が増えるとリスクも出てくるのは事実です。
大量に商品を仕入れても、売れなければ赤字になるだけでなく不良在庫が増えてしまいます。
そのため、仕入れる商品のリサーチは慎重に選定することが必要です。
そして、どんなに精密なリサーチを行ったとしても、せどりの世界に絶対はありません。
楽観的になりすぎず、うまくいかなかったときの対策も考えながらせどりを続けていきましょう。
商品のリサーチをする
売れ筋商品のリサーチは、せどりにおいてとても大切なポイントです。
売れる商品を仕入れられるかどうかで、転売者は利益は大きく左右されるでしょう。
そのため、人気商品をしっかりリサーチして、ジャンルにおける売れ筋を理解しておくことが必要です。
売れ筋を見つけるには、トレンドへのアンテナを高くしておきましょう。
世間の需要は、ささいなことで変動します。
テレビや雑誌の取材を受けたブランドが急成長したり、再放送したアニメがリバイバルヒットしたり、トレンドは毎日のように変化しているものです。
世の中の動きに注目しておけば、次の売れ筋商品を予測しやすくなるでしょう。
売れ筋商品は、一般的に知名度が高いものばかりとは限りません。
なぜなら、本数の少ないゲームや玩具でも、コアなファンやマニアがついているケースがあるからです。
むしろ希少価値があるからこそ、高く売れるのだともいえます。
ジャンルごとに売れ筋商品を押さえて、ぴったりの仕入れ先を見つけられれば、せどりの効率は上がっていくでしょう。
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ロスのない仕組みを作る
せどりにおいて最も避けたい事態は「ロスの多さ」です。
ロスとは、せっかく仕入れた商品が出品できないまま処分されること。
ロスの要因は、さまざまであり「売れる時期を逃す」「商品の消費期限を過ぎてしまう」などが代表的だといえます。
ロスが増えるのは、仕入れのスキルが上がったことの裏返しでもあります。
仕入れをスムーズにこなせるようになると、転売のスピードは速くなるので出品が間に合わなくなってくるのです。
また、人気ジャンルであれば短期間でせどりのライバルが爆発的に増えることもあります。
その場合、仕入れから出品までのわずかな時間で、商品の価格が大幅に変動してしまうことも少なくありません。
その結果、仕入れ時点では売れ筋商品だったものが、あっという間に価値を下落してしまうこともあるのです。
ロスをなくすためには、仕入れから出品までのインターバルを可能な限り縮めていきましょう。
出品に必要な作業を行ってくれるスタッフを雇うのは一つの選択肢です。
そのほか、代行会社に業務を委託してもビジネスは効率的に進めていけるでしょう。
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せどりで稼げるようになるまでの期間
通常のビジネスでは、開業してから軌道に乗るまである程度の時間を要します。
そのため、初心者の中には、稼げるようになるまでの期間を心配している人もいるでしょう。
ただ、せどりが特殊なのは「利益が入ってくるまでの期間が短い」という点です。
せどりでは、買い手からお金が支払われた時点で利益を手にできます。
そのため、正しい方法でビジネスを行っていれば、比較的早く収入を増やせるでしょう。
一方で、買い手の都合で支払いまで時間を空けるなどしていると、なかなか利益が入ってきません。
次回の仕入れの資金が調達しにくくなり、最悪の場合、ビジネスが破綻してしまいます。
そのため、せどりでは買い手から確実に代金を受け取ることも重視しましょう。
十分な資金さえあれば、せどりは長期間にわたって着実に続けていけます。
まずは、半年ほど修行のつもりで打ち込んでみましょう。
この間は利益を増やすことよりも、仕入れにおける目利きや集客のスキルを磨くよう意識します。
実力がそなわってから本格的にせどりを取り組めば、高収入を得られることもあるでしょう。
副業から専業になって独立を狙う方の注意点
しばらくせどりを副業で行い、利益を出せるようになったら専業にして、独立を考え始める人もいるでしょう。
たしかにせどりを専門にして、高収入を稼ぐことはできます。
ただし、せどりだけで利益を確保するには、まとまった資金が不可欠です。
ときには自分の蓄えだけでは、まかなえないこともあるかもしれません。
それだけの資金を投入するからには、より堅実でありながら、規模の大きいビジネスプランが求められます。
資金もスキルも十分にそなわっていないと、独立には危険がともなうでしょう。
独立するにあたっては、商品や市場のリサーチを今まで以上に深く行わなければなりません。
また、確実に商品をさばけるような集客システムも必要です。
自分の売買サイトを作るなど、能動的に動き回らなければ固定客がつかないでしょう。
もちろん要領よく続けていけば、自分一人が食べていける程度の年収は確保できます。
しかし、仕入れから出品、梱包や発送を単独でこなしていくのには限界があるため、さらなる高収入を目指すには、従業員を雇うことも視野に入れましょう。
そのうえで法人として組織化するなら人件費やオフィスの賃料なども考えて活動することが大事です。
せどりができる商品の種類
長くせどりを続けるなら、取り扱える商品も把握しておきましょう。
基本的には、安く仕入れができて高く売れる商品であれば、なんでもせどりは可能です。
文庫本
文庫本は、サイズが小さく、まとめ買いもしやすいジャンルです。
なかでも絶版になっている名作は、狙いどころでしょう。
一般の店舗では購入しにくくなっているので、ファンは転売市場に注目を寄せています。
高額で売れることも多いので、人気作家や名作は押さえておきたいところです。
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専門書
専門書は、特定の職業や趣味を持つ人からの需要を集めます。
しかし、多くの専門書は流通数が決して多くないので、需要と供給のバランスが成り立っていません。
つまり、せどりでそのような本を仕入れられれば、利益につながります。
家電
家電は、できるだけ安く買いたいと思っている消費者が少なくありません。
一方で、転売者からすれば高値で売れる商品なので、利益率を高く設定できます。
そのほか、「CDやDVD」もチェックしておきましょう。
限定品や廃番になった作品は、コアなファンが探し回っています。
そして、「ゲーム」も安定した需要を誇るジャンルです。
人気のゲームソフトや本体は、古いものでも注目されています。
セールなど安く仕入れできる先をうまく活用すれば、高利益を出せるでしょう。
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せどりを始める際に知っておきたいこと
始める前は楽しめると思っていても、せどりを本業とするにはいくつかの覚悟が必要です。
まず、せどりは単調な作業です。
ノウハウを知ってしまうと、後は同じ流れを繰り返さなくてはいけません。
むしろ、「どれだけ同じ作業を高い精度でできるか」という勝負です。
飽き性で新しいものを追いかけたい人には向いていない仕事といえるでしょう。
また、せどりは仕入れた商品が絶対に売れるわけではありません。
始めから規模を大きくしすぎると、取り返しのつかない損失につながる可能性もあります。
そのため、初期は少量を仕入れて感覚をつかむようにしましょう。
相場価格や売れ筋商品の知識不足も命取りです。
バーコードリーダーをはじめとするツールを活用すれば、リサーチの精度は高まるため、うまく取り入れて経験を補い、日頃から情報収集を怠らないようにしましょう。
SNSで消費者心理を学んだり、メディアに注目したりすることで、せどりに役立つ情報を得ることも可能です。
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中古品せどりには古物商許可証が必要
中古品を転売するには古物商許可証の取得が必要です。許可証なく中古品を転売したり、偽物を売ったりすれば違法となることもあります。
そのかわり、ルールさえ守ればせどりは合法的な商売として成立可能です。
古物商許可証は、警察署で申請してから1カ月ほどで発行されます。
安全に商売を行うなら、取得しておくのが無難でしょう。
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せどりだけで年収1000万も狙える
ポイントを押さえて情報収集を根気よく続けていけば、せどりだけで年収1,000円を稼ぐことも夢ではありません。
少しずつ経験を重ねていって、ビジネスの規模も大きくしていきましょう。
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幅広い場所にアンテナを高くして、計画的にせどりのスキルを高めていくことが大切です。