タイで仕入れて転売するメリット・デメリット
実際に商品の仕入れや転売を行う前に、具体的なメリットとデメリットを知っておきましょう。
タイで仕入れて転売するメリット
転売は副業としても人気が高く、注目を集めているビジネスです。
ほとんどの人はAmazonなどのショッピングサイトや、ディスカウントストアやリサイクルショップなどの実店舗で仕入れを行っています。
しかし、タイから商品を輸入している人はそれほど多くありません。
そのため、ライバルが少ない状態からビジネスを始めることができます。
また、タイでは品質が高い商品を安く仕入れられることから、利益率が高いのも特徴です。
さらに、タイなら小ロットからOEM商品やODM商品を作ることができます。
OEMとはOriginal Equipment Manufacturingまたは Original Equipment Manufacturerの略称です。
委託者のブランドの商品を生産することや、受託したメーカーのことを指します。
一方、ODMとはOriginal Design Manufacturingの略称です。
委託者のブランドの製品を設計したり、生産したりすること指します。
OEMとODMの違いは、委託者と受託者のどちらが製品の開発や設計を行うかという点です。
OEMの場合、商品の企画や開発、設計は受託したメーカーや工場があります。
ODMの場合、商品の企画や設計は委託者が行い、受託者は委託者の指示に従って商品を生産しなければいけません。
なお、どちらの方法でも、完成した商品は委託者のブランド名で販売されます。
タイで仕入れて転売するデメリット
タイで仕入れを行う場合、中国に比べると仕入れ価格が高くなってしまう点が大きなデメリットです。
タイの商品も安価ではあるものの、中国の商品と比較すると、高いと感じる人が多いでしょう。
さらに、タイの商品は基本的に現地で仕入れることになるため、商品を購入するための資金に加え、渡航費も必要になります。
ただし、一度タイに行って、現地のお店とつながりができれば、次回以降はオンライン上で取引を完結することも可能です。
さらに、OEMやODMを行う場合、発注した商品が店頭で販売されてしまうケースがあります。
タイではOEM商品やODM商品を生産する場合、発注量よりも多めに作り、余剰分を店頭で併売するメーカーが多いです。
タイでOEMやODMを行うのであれば、委託するメーカーや工場を慎重に選ばなければいけません。
なお、タイの商品にはJANコードがついていないものも多く、事前のリサーチが難しいです。
タイで仕入れて売れる商品とは?
タイで仕入れられる商品のうち利益が出やすいのは、シルバーアクセサリーや古着などのアパレル製品です。
シルバー925という純度の高いシルバーを使用したネックレスやブレスレットなど、さまざまなアクセサリーが高値で取引されています。
また、水着やサンダルなど、夏に需要が高まるアパレル商材が充実しているのも特徴です。
有名ブランドの古着も、タイでは安く手に入ります。
エスニック風の小銭入れやバッグ、革財布や革のカバン、革のバンドを使用した腕時計なども人気です。
タイには牛革だけではなく、クロコダイルやパイソン、リザードなどの高級な革や、エイやサメなどの珍しい革など、さまざまな素材を使用した革製品が売られています。
たとえブランド物ではなくても、タイの革製品は日本でも高値で販売されているため、大きな利益を出せる可能性が高いです。
ただし、革製品の中には輸入規制が設けられているものもあります。
仕入れるのであれば、日本に輸入できる商品かを事前にしっかりと確認しておきましょう。
タイで仕入れる場所を知ろう!
タイの商品を転売しようと思っても、どこから仕入れができるのかわからないという人もいるでしょう。
ここからはタイで商品を仕入れる際に活用できる場所を紹介します
仕入れ場所1:プラティナム・ファッションモール
プラティナム・ファッションモールは、バンコクにある卸売センターです。
タイにはいくつかの市場やショッピングモールが存在しますが、その中でも最大級の規模を誇るプラティナム・ファッションモールには、海外からも多くのバイヤーが訪れます。
プラティナム・ファッションモールは高品質の商品が手に入りやすい点が特徴です。
品質が良いぶん価格も高めにされていますが、メンズやレディース、キッズなど幅広いファッションアイテムを取り扱っています。
バッグやシューズ、水着、肌着の仕入れも可能です。
民族系やハンドメイドのアイテムはほとんど見られませんが、日本でも日常的に着られるような一般的な商品を数多く取り扱っています。
タイで流行しているアイテムやこれからトレンドになりそうなアイテム、若者に人気のアイテムを探している場合は、チェックしてみるのも良いでしょう。
また、プラティナム・ファッションモールは屋内にあるため、天候に関係なく快適に買い物ができるというメリットもあります。
仕入れ場所2:チャトゥチャック市場
バンコクのチャトゥチャック市場は、週末しかお店が並ばないことから、ウィークエンド・マーケットとも呼ばれています。
1万5000軒以上もの店舗が集まるチャトゥチャック市場は、毎週20~30万人の人々が買い物に訪れる巨大なマーケットです。
エスニック系の雑貨屋やアパレルはもちろん、革製品や食器、日用雑貨など、さまざまなジャンルの商品が集まります。
メーカーが直接出店している専門店も多く、より低価格での仕入れも可能です。
チャトゥチャック市場にはタイならではの商品や、ここにしか出店していない店も多く、個性的な商品を探している人や、ライバルとの差別化を図りたい人は足を運んでみましょう。
なお、チャトゥチャック市場は屋外のマ―ケットです。
午後になると気温が上がるうえ、海外からのバイヤーも多く集まります。
快適に仕入れを行うためにも、午前中に行ったほうが無難です。
また、チャトゥチャック市場に出店している店舗のほとんどがクレジットカードに対応していません。
仕入れの際はある程度の現金を用意しておきましょう。
仕入れ場所3:カオサン通り
カオサン通りはタイ王宮や三大寺院などの観光スポットに近く、安く借りられる宿が多いことから、バックパッカーの聖地と呼ばれている場所です。
300mほどの通りにドミトリーやホテル、パブ、クラブなどさまざまな店舗が建ち並んでいます。
カオサン通りはシルバーアクセサリーのお店が多い場所としても有名です。
リングやブレスレットなどのアイテムのほか、天然石のパーツを取り扱っている店舗もあります。
また、OEM製造の依頼を受け付けている店舗もあるため、OEM商品の販売を検討している人は、店頭で価格や最小ロットについて相談してみるのも良いでしょう。
一方で、シルバーアクセサリー以外のお店は少ないため、アクセサリーやパーツを重点的に仕入れたいときに活用するべき場所です。
仕入れ場所4:パラディウム・ワールド・ショッピング
パラディウム・ワールド・ショッピングはプラティナム・ファッションモールの近くにあるショッピングモールです。
レディースの衣料品を中心に、シルバーアクセサリーや革製品も取り扱っています。
建物は7階建て、1階と2階はファッションアイテムのフロア、3階はアクセサリーや小物のフロアです。
4階では電子機器を取り扱っています。
5階のお土産物のフロアでは、民芸品や天然石など、さまざまな商品の仕入れが可能です。
6階には銀行やスパ、7階にはフードコードがあるので、1日過ごすこともできます。
広々としたモールの中は冷房が効いており、心身ともにゆとりを持って仕入れができる点も魅力です。
プラティナム・ファッションモールと一緒に回れば、効率的に仕入れができるでしょう。
タイならではの商品と一般的な商品の両方を同時に仕入れたいときに便利な場所です。
仕入れ場所5:チャイナタウン
チャイナタウンにはヤワラート市場やサンペーン市場、パーフラット市場などの有名な市場が集まっています。
衣料品や食品、雑貨など、さまざまな商品が問屋価格で手に入ることから、世界中からバイヤーが集まる場所です。
特に、革製品を安く仕入れたいのであれば、チャイナタウンに足を運んでみるのも良いでしょう。
チャイナタウンで取り扱っている革製品は、パラディウム・ワールド・ショッピングで手に入るものに比べると品質は劣るものの、仕入れ値が安く設定されています。
また、品質も決して悪いわけではありません。
チャイナタウンは最寄り駅のファランポーン駅から30分ほど歩いた場所にあります。
天候や時間帯によってはタクシーを利用すると良いでしょう。
休日は非常に混み合うため、比較的人が少ない午前中に行ったほうが落ち着いて仕入れができます。
タイへ渡航する費用はどれくらい?
成田空港からタイの首都バンコクまでの航空券代は、往復で3~7万円ほどです。
安い時期であれば往復2万円台で行けることもあります。
乾季にあたる11月から2月にかけての時期は観光客も多く、運賃が高くなる傾向があるため注意が必要です。
一方、雨季にあたる6月は、比較的安い価格で航空券が手に入ります。
LCCでセールの時期を狙えば、往復1万円以下まで抑えることも可能です。
ただし、雨季のタイでは激しい雨が降ることもあります。
屋外の市場で仕入れをしたり、移動をしたりするのが困難な時期であることも覚えておきましょう。
なお、成田空港からバンコクまでは直行便で7時間ほどかかります。
経由便だとさらにフライト時間が長くなりますが、多少時間がかかっても航空券代を抑えたいという場合は、経由便を利用するのも一つの方法です。
宿泊費はホテルのランクや部屋により異なりますが、スタンダードクラスで5000円、デラックスクラスで3万5000円ほどかかります。
特に、バンコクの中心部やバンコク・スカイトレインの駅周辺は価格が高くなりやすいです。
できるだけ宿泊費を節約したい場合は、ドミトリーやゲストハウス、サービスアパートメントなどを利用するのも良いでしょう。
場所によっては1泊1000円ほどで泊まれる宿泊施設もあります。
タイで仕入れて転売するための2つのポイント
初めてタイの商品を輸入する人でも、転売のコツさえ知っていれば利益を出せる可能性が高いです。
そこで、タイで仕入れた商品を転売する際に押さえておくべきポイントを2つ紹介します。
ポイント1:リサーチを徹底する
タイで仕入れを行う場合に限らず、転売を行うのであれば、徹底したリサーチが必要です。
リサーチが不十分だと、売れる商品を見つけることができません。
まずは雑誌やインターネットを利用して、どのような商品が売れているのか調査しておきましょう。
ターゲットとする相手や売りたい商品を明確に設定したうえでリサーチを行うと、さらに効果的です。
売れる商品を見つけるだけではなく、なぜ売れているのかという理由まで分析していくことで、売れる商品を見抜く力も身につきます。
実際に商品を仕入れる際は、リサーチの結果をもとに仕入れ計画を立てておきましょう。
事前に計画を立てておくことで、売れる商品を見つけやすくなり、効率良く仕入れを進めることができます。
なお、既に中国で商品を仕入れたことがある人も注意が必要です。
中国の製品とタイの製品では、売れる商品のジャンルが異なります。
仕入れ先を違う国に変更するときは、その国で売れている商品の傾向を忘れずにリサーチしましょう。
ポイント2:テスト販売をする
タイで商品を仕入れる際は、ハンドメイド商品やシルバーアクセサリー、革製品などの売れやすい商品を積極的に仕入れることが大切です。
しかし、事前に入念なリサーチをしても、仕入れた商品が売れないリスクは避けられません。
極端にリスクを恐れて仕入れを先送りにしてしまうと、売れる商品を逃してしまうでしょう。
そこで、商品を大量に仕入れる前に、テスト販売をして本当に売れるか確認するのも一つの方法です。
まずは3つほど商品を仕入れ、テスト販売を行います。1つや2つだけでは、たまたま売れただけという可能性が高く、5つ以上仕入れると、売れなかった場合に在庫を処分するのに時間がかかってしまいます。
売れることを確かめてから追加で仕入れれば、在庫を抱えるリスクを避けることができるでしょう。
タイの商品は安く仕入れることができるので、テスト販売の段階で売れなかったとしても、大きな損失を被る可能性は低いです。
タイの魅力を活かして利益を伸ばそう!
タイで仕入れることのできる商品は、他の国の商品にはない魅力があります。
一方で、商品を仕入れるためには直接現地に行かなければならないなど、手間や費用がかかるのも事実です。
しかし、コツさえ掴めば初めて輸入品を転売する人でも、利益を上げることができます。
ここで紹介したポイントを押さえたうえで、売れる商品を積極的に仕入れていきましょう。