輸入転売のしくみを解説!
転売は商品を安く仕入れて、高く売るというシンプルなビジネス手法です。
通常の転売は国内で仕入れて、同じ国内の他の場所で売ることが多いものです。
しかし、輸入転売は仕入れ先が海外となります。
つまり、海外から商品を仕入れて、国内で販売することを輸入転売といいます。
インターネットが普及する以前は海外から商品を仕入れて売るというのはハードルが高いものでしたが、現在はやる気さえあれば個人でも可能なビジネスになっています。
具体的な輸入転売のやり方としては、海外の通販サイトを利用します。
海外の通販サイトはネットを通じて国内からも利用可能なので、そこから商品を輸入することになるのです。
また、国内にさまざまな通販サイトが存在するように、海外にも多くのサイトが存在します。
したがって、たくさんある海外の通販サイトの中から、国内でも需要があるような商品を見つけて安く輸入することができれば、利益を見込むことができるでしょう。
一般的に良く仕入れ先として使われるものは、アメリカや中国の通販サイトが多くなっています。
さらに、国内と海外サイトの価格差を利用して、国内で仕入れた商品を海外で販売する手法もあります。
これは輸入転売とは逆の流れで行われることが特徴で、輸出転売と呼ばれるものです。
輸出転売も流れが変わるだけで基本は輸入転売と変わらないので、慣れてくれば、両方のビジネスを並行して行うこともできます。
このように転売と一言でいってもそのやり方はさまざまであり、その中の一つの手法が輸入転売ということになります。
そして、輸入転売は国内通販サイトだけではなく、海外のサイトまで利用することに最大の特徴があるのです。
輸入転売で稼ぐことは可能?
個人で輸入転売をしようと考える時、気になるのは本当に稼げるのかどうかということです。
これは結論からいえば、稼げる可能性は十分にあるといえます。
ただ、規模の大小に関わらず、輸入転売も一つのビジネスです。
組織として行うのではなく、個人で副業などとして輸入転売する時も、それは同じです。
ビジネスである以上は絶対はなく、稼ぐためにはある程度の努力も必要になります。
ただ、輸入転売の基本は安く商品を仕入れて高く売るというシンプルなものなので、初心者の人でも理解しやすいというのは大きなメリットです。
基本は国内の転売と変わらないので、地道な作業を継続できる人や過去に少しでも経験がある人ならより利益も出しやすくなるでしょう。
転売の稼ぎ方のコツはいくつかありますが、大切なことの一つが上手く商品をまわしていくということです。
具体的にいうと、在庫が無くならないように適切なタイミングで補充していくということになります。
特に輸入転売の場合は海外から仕入れを行うので、国内だけで転売をするときよりも商品到着に時間がかかります。
中国などから仕入れるときは発注から数週間かかることも珍しくないので、時間に余裕を持って販売計画を立てると良いでしょう。
そのうえで、売れ筋の商品を見つけて定期的に安く仕入れることができれば、利益を出すことのできる確率は高くなります。
トレンドの変化やライバルなどもいるので一つの商品が永遠に売れ続けるということはあまりありませんが、売れる商品を常に見つけて、余裕を持って仕入れる流れをつくれば、長いスパンで稼ぐことも可能です。
このように輸入転売で重要なのは、売れ筋商品をスムーズに販売できるような仕組みをつくることといえます。
輸入転売におけるメリット
輸入転売は他の転売手法と比較しても、優れているところがいくつもあります。
具体的に輸入転売の最大のメリットといえるのが仕入れ値が安く、利益を出しやすいということです。
国内だけの転売だと常識的な仕入れ値になることが多くなりますが、海外サイトを利用すると日本では考えられないような値段で仕入れることができる場合もあります。
例えば、中国系のサイトなどを利用すると、商品によっては日本の半額以下の値段で仕入れできることもあるのです。
仕入れ値が安ければ当然、販売したときの利益も多くなるので、販売者から見ればお得ということになります。
また、海外はさまざまな通販サイトが存在するため、扱う商品数を多くすることができるというメリットもあります。
中には国内だけでは手に入らないようなニッチな商品もあり、そのようなものを扱うことができればライバルと差をつけることもできるのです。
一般的な商品を扱う場合でも、仕入れ値が安くて商品の数が多いので、売れ筋のものを幅広くそろえることが可能です。
さまざまな商品を扱うことができるということは、それだけ利益を上げる機会も増えることを意味しています。
、輸入転売が軌道に乗ってくれば、安定して大きな金額を稼ぐことも不可能ではないでしょう。
このような状態にするためには、早く売れ筋の商品を見つけることと、自分が扱う商品ラインナップを充実させていくことが大切になります。
そのためには、国内でどのような商品が売れるのか、事前にリサーチすることも重要な作業になるのです。
輸入転売におけるデメリット
海外から商品を仕入れる輸入転売はメリットが多い手法ですが、海外サイトを利用するいう方法であるがゆえに、デメリットもいくつか存在します。
良くいわれる輸入転売のデメリットとしては、仕入れ商品が日本に届くまで時間がかかるということがあります。
日本国内なら長くても数日で届くのが普通ですが、海外の場合は数週間かかることも珍しくないのです。
そのため、売れ筋の商品を見つけても早めに行動しないと、販売する機会を逃してしまうということもあるでしょう。
また、海外サイトから輸入した商品の中には、日本では販売できないような粗悪品が混じっているリスクもあります。
万一、このようなものを輸入してそのまま販売してしまうとクレームにつながるため、気を付けるようにしましょう。
粗悪品を販売しないようにするためには、輸入した時に自分の目でしっかりと商品を確認することです。
そこで問題がなければ、お客さんにも安心して販売できるということになります。
少し手間はかかりますが、後でクレーム対応に追われるよりは良いので、商品確認は徹底するように意識することが基本です。
さらに、関税や国際配送料がかかるということも、輸入転売特有のデメリットです。
海外の通販サイトから仕入れるということは、日本とは違う国から商品を送ってもらうということなので、国際的なルールにしたがって税金がかかることになります。
一般的にいわれている関税の金額は、商品原価と送料合計の15%程度です。
輸入転売を実施する時には、商品の仕入れ値だけではなく、上記の関税や国際配送料も計算に入れるようにしなければなりません。
輸入転売での主な仕入れ先とは?
海外から商品を輸入できる通販サイトはさまざまなものがありますが、人気なのはアリエクスプレス、アメリカAmazon、Wish、eBayです。
これらのサイトは輸入転売に利用している人も多いので、どこから仕入れたら良いのか分からい場合には、この中から気に入ったものを利用すると良いでしょう。
アリエクスプレスは中国の通販サイトです。
特徴は外国人をターゲットにしていることであり、日本語にも対応しています。
そのため、外国語が苦手な人にも使いやすい点が好評です。
また、ほとんどの商品が送料無料になっていることもこのサイトの優れた部分といえるでしょう。
このような特徴から、輸入転売の初心者が最初に利用することも多いサイトになっています。
アメリカAmazonは、日本でも有名なAmazonのアメリカ人向けサイトです。
もちろん、日本からも利用することができ、商品によっては高い利益率を出すことができます。
高い利益を出せる商品はアメリカ限定商品が多いので、最初にいろいろとリサーチしてみると良いでしょう。
また、日本語利用はできませんが、サイトの基本的なつくりは国内と一緒なので、日本人にも使いやすいというメリットもあります。
Wishはアリエクスプレスと同じく、中国製品を格安で購入できるサイトです。
アリエクスプレスとの大きな違いは運営会社であり、Wishは中国ではなく、アメリカ系の企業が運営しています。
ただ、利用している人のほとんどは中国人なので、中国の製品が多くなっているのです。
発送もアメリカではなく、中国国内から行われます。
その他、セールや割引クーポンの配布時にはさらに安く買えるチャンスが訪れます。
eBayは輸入転売に興味のない人でも知っているくらい有名な、国際オークションのサイトです。
日本でいえば、ヤフオクのようなオークションサイトをイメージすると理解しやすいでしょう。
ヤフオクよりも規模は大きく、世界中の人が利用しているので掘り出し物も見つかりやすくなっています。
ただ、日本語には対応していないのである程度の英語力が求められたり、支払い方法が特殊だったりと初心者には敷居が高い部分もあります。
輸入転売の主な販売先とは?
輸入した商品の国内の販売先としては、Amazonやヤフオク、メルカリなどが候補に挙げられます。
Amazonは利用者数が非常に多く、集客力でいえば日本一のサイトです。
また、Amazonの倉庫が利用できるFBAという便利なサービスがあるので、輸入転売の業務を効率化できるというメリットもあります。
ただし、集客力が高い分、他の販売先に比べると手数料がやや高めという点には注意が必要でしょう。
中古品やアウトレット品を転売するのであれば、ヤフオクがおすすめです。
競売形式のヤフオクでは、非売品や限定品、生産終了製品などの希少価値が高いものは相場を超える高値で売れる傾向があります。
利用者層が幅広く、経済的に余裕のある人も少なくないので、高額なコレクター商品なども比較的、短期間で売れやすい傾向があります。
なお、個人間取引の特性上、いたずら目的の入札や一方的なキャンセルなどのトラブルに巻き込まれる恐れがあるということは認識しておきましょう。
メルカリは20代~30代の女性が多く利用しており、ファッション雑貨やアパレル商品、ベビー用品などの需要が特に高い販売先です。
相性の良い女性向けジャンルの中古品やアウトレット品を転売する場合はメルカリが適しているでしょう。
デメリットとしては、値下げ交渉の文化があり、値下げすることを前提にした価格設定が必要だという点が挙げられます。
また、出品者側が送料を負担しない商品はなかなか売れないという点にも注意が必要です。
その他の販売先としては、海外ブランド品の転売に特化しているBUYMAなどがあります。
BUYMAでは発送期限が注文から18日以内に設定されており、無在庫転売が公式に認められています。
ただし、出品できるのは新品のみ、禁止リストに入っているサイトからは仕入れないなど、いくつかの禁止事項が定められているので事前によく確認しておきましょう。
輸入する商品を見極めるコツ
輸入転売を成功させるためには、転売で利益を上げられる商品を見極めるコツを押さえておくことが大切です。
輸入する商品を見極める最初のステップとしては、「インテリア」、「ペット」、「夏」といったようにジャンルで捉えてから連想を辿り、具体的な商品を探していきます。
例えば、「夏」といえば「プール」、「プール」といえば「浮き輪」という具合に、ジャンルごとの需要を探っていくということです。
連想を辿って具体的な商品名が思いついたら、国内サイトで商品名を検索して売れ筋のものを特定します。
さらに、海外サイトでその商品が安く売られているかどうかを検索します。
もし安く売られていれば、仕入れ値と国内での販売価格の金額差から、どれくらいの利益が上がるのかをある程度見極めることができるでしょう。
ノーブランド品も中国のサイトで安く仕入れられる可能性が高いので、「ノーブランド」というキーワードで検索をかけるのも効果的な方法の一つです。
商品の概要がわからなくても、ノーブランド品の国内サイトと海外サイトの価格差を比較するだけなので、簡単な手法だといえるでしょう。
また、輸入転売で利益を出している業者が出品している商品を参考にする方法も手軽にできるので初心者におすすめです。
輸入転売に向いている商品とは?
一般的に、小さくて丈夫な商品は在庫が多くてもスペースを取らないので個人での輸入転売には向いているといえます。
送料が安く済み、配送中に壊れにくいということも輸入転売向きである理由です。
反対に、冷蔵庫や洗濯機などの大きくて重い商品は個人での輸入転売にはあまり向いていません。
小型のものに比べて送料が高く、配送中に商品が壊れてトラブルに発展するリスクも大きいためです。
輸入転売で家電を扱う場合は、ロボット掃除機などの小型のものがおすすめです。
また、アパレル商材であれば、サイズが小さいものが多いので送料を安く抑えられ、利益率も高くなります。
生活雑貨も回転率が高いおすすめのジャンルです。
中国サイトでも取り扱いが多いので商品を見つけやすいでしょう。
スマートフォン関連の製品も需要が高く、新製品が次々に出てくる鉄板のジャンルだといえます。
輸入転売をする方法
実際に輸入転売をする方法として、代行会社を利用するというものがあります。
自分一人ではハードルが高いと感じる人でも、輸入の代行会社を利用すれば、自分で注文を行う必要がなく、商品を指定するだけで手続きを代行して商品を届けてくれます。
利用する代行会社を決めたら仕入れに移りますが、最初はサンプルを3つほど仕入れて商品の状態などを確認するようにしましょう。
このとき、1つではなく3つ確認することで工場のクオリティをチェックすることができます。
状態が良いことを確認できたら本発注に移り、品質をチェックしたうえで販売していくことになります。
この時、AmazonのFBAを利用すれば、商品を倉庫に納品するだけで発送や返品処理などをすべて行ってくれるので便利です。
また、商品ページにPrimeマークが付くようになるため、注文も取りやすくなります。
輸入品を販売するタイミング
輸入した商品には時期に関係なく平均的に売れるものもありますが、特定の時期だけ爆発的に売れて、それ以外は売れなくなるものなどもあります。
例えば、クリスマスや年末などが挙げられます。
特にクリスマスは全国各地で盛り上がるので、関連グッズが爆発的に売れる傾向にあるのです。
したがって、この時期に向けて早めに関連商品をそろえておけば、丁度良いタイミングで輸入品を販売できるチャンスとなります。
また、同じような理由で、ハロウィンの時期も狙い目といえるでしょう。
ハロウィンは若者の間で定着したイベントで、クリスマス同様に関連グッズが良く売れるようになるからです。
このように特定の季節やイベントを狙った輸入品販売は、通常の商品よりも爆発力があり、上手くいけば大きく売り上げをアップさせることが可能です。
その反面、短期間しか売れないので、商品の仕入れ数を間違えると、在庫を抱え込むリスクもあります。
そのため、確実に売れる自信のある商品以外は扱わないほうが無難でしょう。
なお、中国サイトを利用して輸入する場合は、春節(旧正月)には物流が停まってしまうことにも注意が必要です。
春節は中国のお正月であり、日本のカレンダーでいえば、だいたい2月の初めごろがその時期になります。
輸入転売は違法ではない?
輸入転売を始めようと考える人の中には、違法かどうかを気にする人もいます。
結論からいえば、違法ではありません。
なぜなら、輸入転売というものは昔から行われているものであり、一般企業でも事業として行っているところがあるからです。
法人も含めて昔から行われているということは、法的にも認められているということになります。
個人の場合も同様で、商用目的で海外から輸入して転売しても法的には問題ないのです。
ただ、転売するのが目的なのに、税率が低い個人輸入として商品を輸入することは違法になる可能性があります。
個人輸入という概念は転売を想定してつくられたものではないので、それを転売に利用してしまうと、税率の低さを悪用していると見られてしまうというです。
最後に当たり前のことですが、税金をしっかりと払っていても、偽物を販売することは違法になります。
例えば、ブランド品の偽物を販売して多額の利益を得ていたなどは良くある話です。
自分で偽物という認識をしていた、していないに関わらず、このような行為を行ってしまったときは厳しい処分となるので注意しましょう。
輸入転売は商品を見極める力が必要!
輸入転売は海外から商品を仕入れるため、その品質を見極めることが重要になります。
どんなに人気の商品でも、品質の悪い状態ではクレームにつながるリスクがあるからです。
同様に、輸入品が偽物でないか、常にチェックすることも必要です。
これらをしっかりと見極めて安心できる商品だけを販売すれば、自然と信頼も増して売上も増えていくことでしょう。