漫画せどりってどんなもの?
漫画せどりとは、簡単にいえば漫画をなるべく安く仕入れ、仕入れ値よりも高く売ることで利益を得るビジネスです。
ビジネスとしては極めてシンプルな手法だといえます。
しかも、漫画は発売されて間もない商品でも値下がりがしやすくて、安く仕入れやすいという特徴があります。
そのうえ、漫画の本を売っている店舗はたくさん存在し、ネットでも多くの商品が流通しているので、たとえ初心者であっても仕入れに困るということはないでしょう。
さらにいえば、漫画は日本のサブカルチャーとして広く普及し、誰もが親しんでいるため、非常に販売のしやすい商品だといえます。
せどりを成功させる最大のポイントは、仕入れ先と販売経路の確保にありますが、漫画の場合はそれをほとんど考えなくてよいのです。
まとまった資金も必要ありません。
以上の特徴を総合的に考えると、漫画がいかにハードルの低い商材かがわかります。
せどりの経験がない人が最初の一歩を踏み出す際に選択する商材としてはまさにうってつけです。
漫画せどりのメリット・デメリットは?
ビジネスを成功させるコツは最初にメリットとデメリットを把握し、いかにしてデメリットを避けてメリットを生かすかを考えることにあります。
それは初心者向けといわれる漫画のせどりにおいても同様です。
そこで、この段落ではまず、漫画せどりのメリットとデメリットにはどのようなものがあるのかについて解説していきます。
漫画せどりのメリット
漫画せどりの魅力は、なんといっても圧倒的な仕入れ値の安さにあります。
商品の多くは1冊100円程度で仕入れられるため、まとまった資金がなくてもビジネスは十分可能です。
そして、万が一売れ残ったとしても元手が安いので、ダメージが少ないというメリットもあります。
また、破損や動作不良が少ないというのも漫画ならではです。
それに比べて、他の多くの商材は常に大きなリスクを抱えています。
たとえば、家電やおもちゃを中古で仕入れたとします。
すると、見た目だけではわからない故障箇所があり、正常に動かなくなってしまったなどといったことはよくある話です。
家電などは仕入れ値も高いため、そうなるとかなりの損失です。
その点、漫画の場合は仕入れた商品が使い物にならないということはほとんどありません。
もちろん、中に落書きが描いてあったり、目立つ傷があったりして商品価値が下がってしまうといったケースは十分考えられます。
それでも、家電やおもちゃなどと比べれば事前の状態チェックも容易であり、一つ一つの仕入れ単価も安いので、不良品を掴まされて大損をしてしまうなどといったリスクは少ないといえるでしょう。
また、漫画は数が増えてくると邪魔になるため、安くてもいいから引き取ってほしいという人も少なからず存在します。
そのため、高く売れる商品を場合によっては、驚くほどの安値で仕入れられるのも漫画せどりならではのメリットです。
漫画せどりのデメリット
一見、良いことずくめのように思える漫画せどりにも、デメリットは存在します。まず、値下がりするペースが早いという点が挙げられます。
もちろん、他の商材にも時間の経過による値下がりはありますが、家電やおもちゃは根強い需要があるため、相場の下落は比較的緩やかです。
それに対して、漫画は次から次へと新しい人気作が出てくるので、旬を過ぎた作品は急速に相場が下がってしまいます。
また、競合相手が破格の安値で出品したため、ネット上での取引価格が急落するなどといったこともよくあります。
しかし、漫画の中にも何らかの理由で付加価値が発生し、高い値が付けられているものもないわけではありません。
それでも、残りの大多数の漫画は、仕入れ値よりもわずかに高い値で売るのが精一杯です。
そのため、大きな差額で一攫千金とはなかなかいかないのが現実です。
おまけに、せどりをする際には仕入れ費用だけでなく、手数料や送料も必要となります。
つまり、得られる差額が少ないうえに、必要経費を引くと手元にお金があまり残らないのが漫画せどりの最大のデメリットです。
したがって、漫画せどりを始める際には、なるべくコストを抑えるために出品先や配送方法をよく吟味する必要があります。
そして、ある程度の利益を確保しようと思えば、薄利多売に徹してより多くの商品をさばかなくてはならないのです。
このように、本格的に取り組もうとすれば、かなりの手間がかかるのもデメリットの一つだといえます。
漫画せどりならではの必勝ポイント
漫画せどりを成功させようと思えば、セット売りは欠かせません。
ちなみに、セット売りとは、同一タイトルの漫画を初巻から最終巻まですべて揃えた状態で販売することを指します。
なぜそうするのがよいのかといえば、多くの人は気になる漫画を最初から最後まで一気に読みたいと思っているからです。
逆にいえば、全何十巻もある作品にも関わらず、数巻しか本がなかったとすれば、商品の価値はどうしても低いものになってしまいます。
たとえ、それらの漫画を店舗で購入し、単品で転売してもわずかな利益にしかならないでしょう。
ビジネスとしては非常に効率の悪いやり方です。
しかし、それも工夫次第で大きなチャンスとなります。
たとえば、全30巻の漫画の内、1~10巻はAの古書店、11~20巻はBの古書店、21~30巻はCの古書店で販売していたとします。
それらをすべて安い値段で仕入れて1~30巻のセット本を作ればどうでしょうか。
そのセットを買えば最初から最後まで一気に読めるということで、商品の価値は跳ね上がるはずです。
そして、それを売れば安い仕入れ額で、まとまった金額を得ることができるのです。
しかも、セットにすることで商品として売りやすくなり、回転率も確実にアップしていきます。
このように、単品のコミックを安い値で買い集めて、セットにして高く売るというのは、効率よく稼ぐための必須のテクニックだといえるでしょう。
漫画せどりの基本のやり方
せどりの具体的な手順としてはまず、売れそうな漫画や大きな差額の得られそうな作品をリサーチします。
売れない本をいくら安値で仕入れても利益を得ることはないのでこの部分は非常に重要なポイントです。
そして、これなら利益が出そうだという漫画のタイトルをピックアップしたなら、作成したリストに基づいて仕入れをしていきます。
その際、複数の仕入れ先で同一の商品をチェックし、最も安い価格がついているものを購入することが大切です。
仕入れが終了すれば購入したコミックでセットを組み、転売先のサイトに出品します。
もちろん、セットを組む前に商品の状態に問題がないかは念入りにチェックする必要があります。
ちなみに、セットは1巻から最終巻あるいは最新巻までを全部揃えた状態で組むようにしましょう。
たとえば、全30巻なのに1~20巻までのセットを組んでも売れる可能性はかなり低くなってしまいます。
また、たとえ売れたとしてもセットとしての付加価値はないため、高額での販売は望めません。
出品したあとは購入希望者が現れるのを待ち、実際に売れれば梱包して発送します。
購入者に商品が無事届けば、指定の口座に入金されるはずなので、あとはそれを確認するだけです。
漫画せどりのおすすめジャンル
一言で漫画といってもさまざまなジャンルがあり、その中にはせどりに適したものもあれば、そうでないものもあります。
そこで、仕入れをする際の参考になるように、漫画せどりを行ううえで最低限押さえておきたい、特におすすめのジャンルについて説明をしていきます。
定番の漫画
最初に押さえておくべきジャンルは誰もが知っている定番の漫画です。
なぜなら、知らない人を探すほうが難しいというメジャーな作品は、それだけ潜在的な購入希望者を多く抱えているからです。
それに、長く人気を維持しているという事実は、普遍的な魅力を備えた作品だということを意味します。
それゆえ、いきなり価格が下がるということはあまりありません。
しかも、新作のときによく売れた作品なので市場に出回る機会も多くて何度でも仕入れることが可能であるというのもうれしいところです。
つまり、定番漫画さえ押さえていれば、長期に渡って安定した稼ぎを得られることになります。
まずは、自分の得意な漫画に狙いを定め、それを繰り返して転売してみてはいかがでしょうか。
そうすれば、漫画せどりのコツも掴めてくるので、そのうえで、仕入れるタイトルを増やしていくことをおすすめします。
トレンドの漫画
定番の漫画は、確かに安定した稼ぎをもたらしてくれますが、それだけでは売上を大きく伸ばすことはできません。
そこから、ワンステップ上を目指すにはトレンドに合わせた商品選びが重要になってきます。
漫画におけるトレンドとは何かというと、有名なところではアニメ化、映画化、ドラマ化などが挙げられます。
テレビや映画などの巨大メディアで大々的に放映されると認知度が一気に高まり、原作の需要もアップするというわけです。
しかも、日本におけるアニメ、映画、ドラマというのは漫画を原作にしているケースが多いという特徴があります。
したがって、事前情報を常にチェックし、新しい映画が公開されたり、アニメやドラマが放映されたりする前に人気の出そうなタイトルの原作漫画を仕入れておけば、効果的に売上を伸ばすことができるはずです。
その他にも、テレビや雑誌などで特定の漫画の特集が組まれたり、ちょっと紹介されたりするだけでも一時的に需要が高くなるケースがあるので、そういった方面も要チェックです。
プレミアがついている漫画
漫画の中にはプレミアがついているものがあり、場合によっては仕入れ値の10倍以上もの値段で売れるものも存在します。
プレミアというと入手が難しいというイメージがありますが、決してそんなことはありません。
漫画の場合はプレミアであっても比較的簡単に仕入れることができます。
ただし、大量に仕入れて安定した利益を得るというのは困難なので、実際の仕入れは、人気漫画やトレンド漫画を中心に集めるのが無難でしょう。
漫画せどりにおいて、プレミア漫画はあくまでもわき役的な存在なのです。
その代わり、他の漫画を探しているときにたまたまプレミアのついている漫画があったという場合は確実に仕入れる必要があります。
なぜなら、そうした幸運を逃さないことが利益の上乗せにつながるからです。
そのためにも、プレミアに対して常にアンテナを張っておくことを忘れないようにしましょう。
漫画せどりの仕入れはどこでする?
漫画せどりを始めるには、まず仕入れ先を確保する必要があります。
もっとも、中古の漫画を扱っているところは数多くあるので仕入れ先がなくて困るということはないでしょう。
その中でも、有力候補の筆頭に挙げられるのがブックオフです。
全国各地に店舗があるうえに、取り扱い点数が多いので効率よく仕入れることができます。
その他には、GEOやTSUTAYAなどが有力な候補といえるでしょう。
また、昔ながらの古本屋は店舗が小さいので大量仕入れには適していませんが、思わぬ掘り出し物が見つかる場合があります。
ただ、実店舗での仕入れは何軒も店を回り、棚を隅から隅までチェックしなければならないため、手間がかかるのが難点です。
一方、メルカリやヤフオクなどを利用すれば家にいながら仕入れすることができます。
その代わり、送料が必要となるので、それを差し引いても利益が出るかどうかの確認が重要になってきます。
また、ネットやSNS上で漫画の売買がおこなわれているケースもあるため、そういったものをチェックするのも一つの手です。
他にも、まとまった資金がある場合は、業者から仕入れるのも有力な選択肢となります。
手間をかけずに一括で大量の商品を仕入れられるのが魅力です。
漫画せどりで注意したいこと
漫画を仕入れる際に忘れてはならないのが状態のチェックです。
なぜなら、中古の漫画の場合、一見キレイに見えても中に書き込みがあったり、ページが折れていたりといったことが珍しくないからです。
また、色あせやヤケの具合の確認も重要です。
そして、入念にチェックをしたなら、出品の際にはその状態を正直に記載するようにしましょう。
チェック漏れがあったり、売れやすくするために傷みがある事実を故意に隠したりしていると、返品やクレームの原因となり、信用を落とすことにもなりかねません。
古い漫画の場合はコンディションがそれほどよくなくても売れるので、そういう意味でも状態の記載は正直かつ正確に行うのが一番です。
コツを押さえて漫画せどりを成功させよう
漫画せどりを行うのに特別なスキルは必要ありません。
基本的なコツさえ押さえれば、初心者でもビジネスを成功に導くことができるはずです。
ただ、その確率を少しでも高めるために、有益な情報を集めることが大切です。
物販総合研究所にメールアドレスを登録すると、せどりについての多様な情報を入手できるようになります。
それらの情報を活用しつつ、コツを押さえることで漫画せどりを成功に導いていきましょう。