転売の特徴を理解しよう
そもそも転売とは、商品を安く仕入れて、高く売ることです。
転売する人のことを転売ヤーや転売師とも呼びます。
一般的には、メーカーや問屋などから仕入れて販売するのが通常の物販、家電量販店など小売店から仕入れて定価以上で売るのが転売として区別されます。
買い占めなどをする一部の迷惑な転売ヤーの存在が注目されたことで、そもそも転売は悪だと考える人も出てきました。
しかし、転売の中でも違法行為にあたるものはありますが、転売は基本的には合法です。
転売における違法行為とは、鑑賞券・入場券・乗車券などのチケット類を転売目的で入手して売ったり、販売権を持っていない商品の販売をしたりすることを指します。
例えば、コンサートのチケットを転売のためだけに購入し、定価以上で販売するなどの行為です。
一方、お店や業者から新品を買って売ったり、自分や家族などの不用品を売ったりといった転売行為は、すべて合法的に行えます。
転売で得られる収入について
ここからは、転売で得られる収入について紹介します。
転売による収入は、転売にどれくらい精通しているかで異なります。
初心者と上級者では、天と地ほどの差があるのです。
これから始める人も、理論を押さえ経験を積み、高収入な転売上級者を目指しましょう。
転売初心者の収入
利益率は販売価格に対しての利益の割合で、利益率=(利益/販売価格)×100で求めます。
Amazon転売の利益率は一般的には10~20%、ヤフオク転売の利益率は平均すると20~30%です。
20万円分を仕入れて売ったとすると、10%の利益率の場合は22万で売れて、2万円の利益が残る、という計算になります。
これはまとめて計算した場合なので、すべて売れなければその分得られる利益は下がります。
売れなければ利益は得られないばかりか、仕入れ商品は在庫として抱えておかなければなりません。
より多くの商品を売るためには、売れ筋の商品を見極め、それだけを仕入れるという考え方が重要です。
また、例えばAmazonでは送料を無料にしないと売れにくかったり、8~15%の販売手数料がかかったりなど、転売先によって特徴が異なります。
この差を考慮することも、安定した利益率のためには欠かせません。
いち早く初心者を脱却したい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
転売中級者の収入
転売中級者となると、投資資金が少しずつ増えることで、見込める利益の上限が高くなってきます。
また、転売に慣れてくることで仕入れから出品までの時間が短くなり、回転率が上がることも収入増加の追い風となる嬉しいポイントです。
Amazonで転売した場合も、利益率は20%程度を見込めます。
50万円分の仕入れをし、その利益率が20%とすると、利益は50×0.2=10万円です。
Amazonの場合、支払いは月2回なので、手続きを短縮できれば仕入れから販売、売上受取までのサイクルをどんどん早めることができます。
それができれば、これ以上の利益を得ることも可能です。
ここまで来ると、転売だけでの生活も現実味を帯びてきます。
転売を専業で行う人が増える、専業化の目安となる収入のラインは月50万円弱程度です。
その程度まで稼げるようになれば、会社を辞めて収入源を転売一本に絞ることも夢ではありません。
転売上級者の収入
転売上級者とは、世の中の動きや商品のトレンド、有名人の動向などの情報収集を欠かさず、売れ筋の商品が見極められるようになっている転売ヤーです。
また、専業で行う人が多く、仕入れた商品はほぼ100%転売できています。
そのような転売上級者には、収入が月900万円以上、年収では1億円以上になる人もいます。
ここまで来ると、国内の転売に慣れ、海外からの仕入れも視野に入れるケースも多いです。
中には偽物やジャンク品を避けるため、個人輸入ではなく実際に海外に買い付けに行く方法も編み出されています。
また、所得税を抑えるため法人化するケースもあることが転売上級者の特徴です。
同じく支払うことになる消費税は、法人化してから最初の2年間は納付義務が免除されます。
また、法人に限らず、事業を始めて2年以内の人も消費税の納付義務の免除対象です。
つまり、転売を始めて2年間で法人化できるほどの転売上級者となり、2年経った時点で法人化すれば、4年間消費税納付義務が免除されることになります。
このように、転売をビジネスとして大きなスケールで考えたり行動したりすることも、転売上級者の特徴です。
転売で儲かるためのポイント
ここからは、実際に転売で儲けを出すためのポイントを紹介します。
儲かる商品を見つける方法や儲かりやすいジャンルやブランドを押さえて、着実にノウハウを身につけていきましょう。
転売で儲かる商品をみつける方法
まずは、ネットショップのランキングをチェックしましょう。
ネットショップのランキング上位の商品は売れ筋商品であるため、転売でも売れやすい商品だといえます。
購入層全体からの需要の高さを表しているため、どこに出品してもすぐに売れる可能性が高く、回転率の面でもぜひ仕入れておきたい商品です。
また、その関連商品もおすすめです。
売れ筋商品のバージョン違いや似たような商品、必要な周辺機器などが該当し、同じく売れやすい傾向があります。
その他、転売向け調査サイトを使うことも効率的です。
中でも人気の高いサイトの1つに、「モノレート」が挙げられます。
JANコードを使ってモノレート上で商品を検索し、価格の推移やランキングなどを確認する方法です。
JANコードはバーコード下に記載されているほか、ネット通販でも商品ページのどこかに記載されています。
こうして検索した商品がAmazonで売れると、モノレートでの順位が上がります。
ランキングのグラフは波状に常に変動するので、グラフが上下に動いている、つまり頻繁に売れている商品を見つけましょう。
転売で儲かりやすいジャンル
以下に紹介するものは、転売で儲かりやすい主なジャンルです。
まず、デジタルカメラと周辺機器は仕入れ単価が高いため、大きな利益につながります。
また、デジタルカメラのバッテリーチャージャーも需要が高いです。
スマートフォンはかさばらないため在庫管理がしやすく、転売初心者でも参入しやすいジャンルです。
商品が小さく軽いため、送料も安くなる傾向があります。
ゲーム本体やゲームソフトも、定番の商品として儲かりやすいジャンルです。
特にゲームボーイミクロのファミコンバージョンなど、限定販売されたゲーム機は高値で転売されています。
フィギュアも利益を得られやすいですが、中でも「ラブライブ!」などのフィギュアは高値になりやすいのでおすすめです。
意外なものとしては、プリンターのインクが挙げられます。
消耗品であるため、回転率が高いことが特徴です。
儲けを得やすいブランド品転売のポイント
転売で儲かりやすいブランドは、ルイ・ヴィトン、プラダ、グッチ、ポール・スミス、ディーゼルなどのハイブランドや、NIKE、シュプリーム、adidasのようなストリートブランドなどです。
どちらの場合でも、ブランドにあまり詳しくない人でも知っているような、有名なブランドである方が好まれます。
ロゴが入ったショッパーや商品を購入した際に受け取れる粗品などの付属品も、大きな傷がなければ高値で売れやすい商品です。誤って紛失しないようにしましょう。
ブランド品転売で気をつけたい点は、偽物を転売すると違法行為になるということです。
本物を仕入れて売れれば大きな利益を得られますが、偽物であれば違法行為という、天と地ほどの差があります。
正確に目利きすることが重要です。
また、ブランド品は仕入れ値が高いため、資金繰りは欠かせません。
資金がショートしないよう、普段よりもいっそう注意して仕入れる必要があります。
人気が高いシュプリーム転売の特徴
シュプリームは、1994年にニューヨークで設立された、世界のストリート界を牽引しているストリートブランドです。
有名アーティストやNIKEやルイ・ヴィトンなどの一流ブランドともコラボしています。
そのようなコラボ商品は高値がつきやすいのが特徴です。
芸能人からも人気が高く、プライベートで着用している芸能人も多いです。
そのため、若者からの支持が高く、若者の利用者が多いメルカリなどでよく売れます。
シュプリームが転売に向いている特徴として最たるものは、あえて限られた数しか発売していないという点です。
シュプリーム側は、ブランドの希少性を保つ戦略として行っています。
そのため、圧倒的な需要過多の状況となり、手に入れてしまえば定価の数倍の利益がほぼ確実に得られるようになっています。
3-3-2.シュプリームで儲かりやすい商品
シュプリームと聞いてまず思い浮かぶ、胸にロゴの入っているボックスロゴデザインは圧倒的な知名度と人気を誇っています。
そのため、シュプリームの中では珍しくないながらも高値で転売しやすい商品です。
一番高い利益を狙えるのは、ルイ・ヴィトンのコラボ商品です。
リリースされた後に即完売した人気商品であり、転売価格も高騰している傾向があります。
スニーカーやデニムジャケットなどさまざまなコラボ商品があり、20周年記念など付加価値の高いものは定価の5~6倍の高値で売れることも少なくありません。
また、シュプリームではアクセサリーよりも消耗品である洋服の方が需要が高いです。
そのため、アクセサリーよりも洋服の方が高値で売れやすく、転売の効率が良くなっています。
シュプリームの仕入れ方法
一番確実な方法は、店舗に並んで仕入れることです。
特に発売日であれば、オンラインショップよりも購入できる確率が高くなります。
通常、発売日は土曜日の午前11時に設定されていますが、人気商品は前日の朝から並ぶことも多いです。
しかし、レギュラー商品などであれば当日の朝から並んでも購入できます。
店舗側の主な転売対策は、顔写真つきの身分証明書によるIDチェックです。
警備員の目視によるファッションチェックも行っていますが、常識的な格好やシュプリーム製品を身につけていれば問題ありません。
また、過去には転売ヤーによるトラブルが発生した事例もあるため、十分に注意しましょう。
もしくは、オンラインショップから購入する方法もあります。
販売日にアクセスしたとしても発売時刻と同時に売り切れるため、購入できる確率は高くありませんが、うまくいけば並ばずに手に入れられるチャンスです。
オンラインショップは海外にもあり、日本のオンラインショップよりも4割ほど安く仕入れられるケースもあります。
米国内の住所とIP設定が必要となるため、設定ができる人であればおすすめです。
中国輸入転売で儲かるポイント
中国輸入転売も、流れとしては通常の転売と大して変わりません。
まずは商品リサーチをし、出品登録を行います。商品を中国から仕入れたら、価格を調整します。
中国輸入の仕入れ先は、タオバオなどのECサイトや、現地の市場や実店舗、工場などです。
大量の商品の検品や買い付け、また不良品対策という意味でも、中国人パートナーや代行会社の協力はほぼ必須といえます。
購入されれば、購入者に評価依頼メールを送り、再び仕入れや商品リサーチに戻ります。
中国輸入転売のポイントは、ノーブランド商品を仕入れることです。
Amazonではノーブランド商品として多くの商品が出品されていますが、多くは中国から輸入されています。
ノーブランド商品は安価で大量仕入れしやすいことが特徴です。
また、Amazonによる倉庫・発送サービスであるFBAを利用するのも良いでしょう。
Amazonが梱包・発送・返品処理まで行ってくれるうえ、購入者側もAmazonプライム商品として便利に購入できるので購入されやすくなります。
転売をするうえでの注意点
転売を始めるにあたっては、以下のような注意点があります。
まずは、確定申告の準備をしておくということが挙げられます。
ネット転売で利益があった際は、金額に関わらず確定申告が必要です。
収入が20万円以下の場合でも、住民税においては確定申告が必要となるケースがあります。
また、店舗以外の場所から仕入れる場合、念入りな検品が欠かせません。
偽造品を仕入れて転売してしまった場合、返品されてしまったり、最悪のケースだと違法になったりすることもあります。
まずは自分で目利きができる、得意なジャンルから始めましょう。
並行輸入品である場合、正規取扱店での保証が受けられないため、説明書が必要です。
並行輸入品であることと、保証がない点を記載しておきましょう。
記載していない場合、購入者とトラブルになるケースもあります。
転売初心者の場合、転売に慣れるまでは単価の安い商品から始めるのがおすすめです。
単価が高いと、失敗したときの損失も大きくなるため、まずは単価の安い商品から経験を積んでいきましょう。
儲かるポイントを理解したうえで転売を始めてみよう!
転売はリスクが低く、リターンが得られやすいビジネスです。
初心者でも利益率10%程度、上級者なら月に数百万円の収入を得て転売だけで生活している人も少なくありません。
そのような転売にも特に儲かりやすいジャンルやブランド、また注意点などがあります。
あらかじめ理解したうえで、転売を始めてみましょう。
儲かるポイントを押さえれば、転売は難しいものではありません。