Amazonの在庫パフォーマンス指数(IPI)とは
Amazonの在庫パフォーマンス指数(IPI)とは「出品者がFBA在庫をどれだけ効率的かつ高い生産性で管理しているか」を示すもの。
Amazonでは在庫パフォーマンス指標(IPI)について、
出品者のIPIスコアは、人気商品の在庫を確保し、手持ち在庫を効率よく管理することにより、どれだけ売り上げを伸ばしているかに基づいて算出されます。
と記載されています。
在庫パフォーマンス指数(IPI)スコアが上昇するということは、出品者の利益が増えている、ビジネスが拡大している、もしくはその両方が生じていることを示します。
AmazonのIPIに反映される項目と概要
Amazonでは、在庫パフォーマンス指標改善のため、
- 余剰在庫の割合
- FBA販売率
- 有効な出品情報がないFBA在庫の割合
- FBA在庫ありの割合
これら4つのカテゴリーを役立てるよう推奨しています。
なお、これら4つのカテゴリーについては「在庫パフォーマンス指標ダッシュボード」にて確認可能。各項目の状況は次の4段階で判定され、色別に表示されます。
- 非常に良い(濃緑色)
- 良い(薄緑色)
- 注意(黄色)
- 悪い(赤)
では、これらを改善するために把握すべき項目について見ていきましょう。
余剰在庫の割合
FBA在庫の中で、余剰在庫とみなされた商品の割合を示しています。
在庫のパフォーマンスダッシュボードの余剰在庫の割合で、
- 余剰在庫数
- 在庫保管手数料の総見積もり
- 余剰在庫を減らす
といった3つの指標も確認できます。余剰在庫を減らせばIPIスコアも改善します。
FBA販売率
FBA販売率について、Amazonセラーセントラルに、
FBA販売率は、過去90日間に(全在庫から)販売、出荷したすべての商品点数を、同じ期間にフルフィルメントセンターで出荷可能だった商品の平均点数で割って算出されます。
と記載されています。
この販売率を元に、キーワードの改善をするなど購入転換率を改善する対策をすることで、売上改善に役立てることができます。
有効な出品情報がないFBA在庫の割合
「有効な出品情報がないFBA在庫」というのは、Amazon倉庫にあるのに、出品が有効化されていない商品在庫のこと。
有効な出品情報がないFBA在庫の割合は、現在Amazonで購入できないFBA在庫の商品点数の割合によって測定されます。
このような在庫があると、販売もできず経費が嵩むだけです。早めに改善しましょう。
FBA在庫ありの割合
出品者の在庫補充可能なFBAのASINが過去30日間在庫ありの状態にあった時間の割合で、SKUごとに過去60日間に販売した点数が大きく影響します。
とAmazonで示しています。
売れるチャンスを逃さないように、補充可能の商品をしっかりチェックしていきましょう。
在庫パフォーマンス指標の目安とは
在庫パフォーマンス指標(IPI)が400を超えていれば、出品者の在庫パフォーマンスが非常に良い状態であると言えます。
ちなみに、AmazonFBAでは「FBA在庫保管制限」というのがあります。
フルフィルメントセンターの限られたスペースを有効利用するために設けられる制限で、在庫保管制限の在庫パフォーマンス指標しきい値は、2021年10月1日以降「400」とされています。
つまり、IPI400未満になると、FBA在庫保管制限が適用される場合があるのです。
このFBA在庫保管制限が適用されると、
- FBA納品プランの新規作成ができない
- FBA納品で在庫保管制限超過分の在庫受領拒否
- 在庫保管超過手数料
などが発生し、FBA出品に多大な影響を与えることとなります。
そのため、IPIスコアが低下した場合は、スコア改善する必要があるのです。
Amazonのセラーセントラル画面では、下記のようなダッシュボード画面があり、最新の指標を見ることができます。セラーセントラルの[在庫]→[在庫健全化ツール]をクリックし、「在庫ダッシュボード」が表示されたら「パフォーマンス」のタブを選択すると以下のような画面が表示されます。
こちらのアカウント例ではパフォーマンス指標が表示されていませんが、余剰在庫が多い状態で警告が出ています。この場合は、余剰在庫削減のための対策を検討します。
IPIの数値は400以上であれば、良好です。それを下回る場合は、全面的に改善できるように対策していきましょう。
FBAも在庫パフォーマンス指標(IPI)で売上アップ改善を
FBAに商品を納品したら、その後は価格改定だけでなく、キーワードの改善、余剰在庫や過剰在庫の有無、競合の増減、需要の変動なども把握しながら、改善策を検討し実行していくことで、売上げアップも狙えます。
Amazonの在庫パフォーマンスダッシュボードは、パフォーマンスを向上させるための4項目の状況をわかりやすく表示してくれます。問題点はどこにあるのか定期的にチェックしながら、改善できるポイントを逃さず、利益向上に繋げていきましょう。