1.ハードオフせどりとは?

まず、ハードオフとは新潟県に本社を置くリサイクル・リユースの販売業者です。
正式名称を「ハードオフコーポレーション」といって、すでに東証一部にも上場しています。
ハードオフのチェーン店は全国に広がっており、さまざまな商品の買取と販売を行っています。
そのため、ハードオフを転売の仕入れ先にしている業者、バイヤーも少なくありません。
ハードオフを仕入れ先にしたせどりを「ハードオフせどり」と呼び、比較的キャリアの浅い転売屋が事業展開しています。
ハードオフせどりのメリットは「安さ」と「商品の豊富さ」を両立できる点です。
仕入れ価格を安くすれば利益率を高くできるのでバイヤーの儲けが増えます。
また、特定のジャンルだけにこだわっていると市場動向に対応できないので、せどりでは幅広く商品を手がけることが大切です。
ハードオフはいずれのポイントも押さえている仕入れ先です。
特に、ワンセグチューナー、ルーター、ビデオカードなどの拡張ボード系が充実しているのが特徴的だといえます。
また、おもちゃやカメラの付属品など、転売業界では安定した需要のある商品も数多く取り扱っています。
全国的に店舗数も多く、足を運びやすいのもせどりに向いている要素です。
2.ハードオフには種類と地域性がある!

いろいろな種類があったり、地域性が反映されていたりするのがハードオフの特徴でもあります。
ハードオフの詳細を知ると、仕入れにも役立ちます。
2-1.店舗の種類

まず、もっとも知名度が高いのは「ハードオフ」でしょう。
家電やパソコンを中心に取り扱っている店舗です。
次に、「オフハウス」ではファッション関係や装飾品、家具が買取販売されています。
おもちゃやフィギュアをターゲットにしているのが「ホビーオフ」、古本やゲームDVDを扱っているのが「ブックオフ」です。
さらに、「モードオフ」では衣服に加えてブランド品の種類も豊富です。思わぬ高級品が見つかることもあるショップでもあります。
そのほか、車やバイクの関連品が手に入る「ガレージオフ」も支持されています。
そして、お酒を売っている系列店が「リカーオフ」です。
2-2.地域性にも注目

全国に展開しているハードオフの店舗は、地域によって性質が変わります。
たとえば、販売価格の相場は地域によって大きく異なります。
地方に行くと、都市部よりも価格設定が安く設定されている店舗が少なくありません。
逆に、都市部のハードオフでは販売価格が高くなる傾向が顕著です。
仕入れ価格を少しでも安く抑えるには、少しくらい遠方でも地方のハードオフにまで足を運ぶのもひとつの方法でしょう。
3.ハードオフせどりのメリット

せどりをハードオフで行う最大のメリットは「仕入れ価格」でしょう。
ハードオフの商品は中古品が中心なので、新品で買うよりも値段設定が安めです。
しかも、品物によっては実際の市場価値よりもかなり低く値付けされていることも珍しくありません。
こうした商品を仕入れられたら、せどりの利益率は上がります。
また、「商品を探しやすい」のも便利なポイントです。
ハードオフの店舗はそれほど広くはありません。
ジャンルごとに区分けもなされているので、目当ての商品があるときでもすぐ売り場までたどり着けます。
全体を歩き回って掘り出しものを探すときもそれほど時間はかからないでしょう。
さらに、中古品をせどりすることにメリットもあります。
中古品は新品に比べると値崩れを起こしにくく、市場が安定しています。
急激に価値が下落するような商品は少ないので、まとめ買いで仕入れるときにも安心です。
しかも、中古品のせどり業界はライバルがそれほど多くありません。
ベテランのバイヤーはより利益率を高めやすいジャンルに手を出すので、ハードオフに足を運んでいるケースが稀です。
そのため、初心者でも買い手を集められる可能性が高く、それほど業界の知識がともなっていないバイヤーにはぴったりでしょう。
4.ハードオフせどりのデメリット

いくつかのデメリットもハードオフせどりにはあります。
まず、「大量仕入れ」がしにくいのは問題でしょう。
ハードオフはリサイクルショップなので、人気商品を大量入荷するような仕組みで経営していません。
そのため、基本的には中古品を1点ずつ仕入れるのが基本です。
目当ての品物をまとめ買いしたいときには向かないショップだといえるでしょう。
それに、ハードオフの商品はリサーチに時間をとられがちです。
仕入れた商品に付属品があるかなどの情報は自力で調べなくてはなりません。
付属品が一緒に売られているとは限らないので、せっかく仕入れた商品もすぐに販売できないことがあります。
そして、「納品までの時間」も考えましょう。
中古品であるからには、何らかの問題を抱えている可能性もゼロではありません。
店舗側で検品はされているものの、バイヤー自身でも確認しておくと安全です。
検品作業をしているうちに販売のタイミングを逃してしまうことも出てくるでしょう。
そのほか、「コンディションを判断する難しさ」もハードオフならではです。
中古品のコンディションをどう捉えるかは、人によって違います。
バイヤーが優良と判断しても、買い手が不良と思えばクレームの原因となります。
買い手目線で価格を設定することは必須でしょう。
5.ハードオフで仕入れる時期のおすすめ

時期を見計らってハードオフの仕入れを成功させましょう。
たとえば、「決算セール」の開催時期は狙い目です。
ハードオフは3月になると決算を迎えます。
決算が近づくと企業は利益をできるだけ伸ばしたいので、販売価格を抑えてでも集客をしようと考えます。
ハードオフせどりでは、高額商品を安く仕入れられるチャンスになるでしょう。
また、「クリスマスセール」も見逃せません。
クリスマスに合わせて、ハードオフでは店頭に並ぶ商品が多くなります。
選択肢が広がるぶん、普段なら見つけられなかった掘り出しものに出会える確率も上がるでしょう。
「年末年始」も仕入れには絶好のタイミングです。
この時期には一般家庭や企業で大掃除が行われ、いらなくなった家電、家具が買取に出されます。
そのため、1年の中でも特にハードオフの商品数が多くなっています。
さらに、月末の給料日前も注目しておきましょう。金欠を起こして生活費のため、CDやゲームを売る人が増えるからです。
最後に、3月ごろに訪れる引っ越しシーズンもハードオフが忙しくなる時期です。
引っ越しのために処分された家具・家電にはまだ快適に使えるものも少なくありません。
価値の高い商品を仕入れられるタイミングなので、集中的に店舗へ足を運びたいところです。
6.ハードオフせどりのコツ1:商品リサーチを徹底する

その場の思いつきで仕入れを行っていると、せどりでなかなか利益を伸ばせません。
ハードオフせどりでは商品リサーチを徹底し、市場価値を確かめてから仕入れるように心がけましょう。
商品リサーチで注目したいのは「型番」や「バーコード」といった商品情報です。
また、キーワード検索によって商品の詳細を調べる方法もあります。
価格相場や市場での人気がわかると、仕入れて損はないか判断しやすくなるでしょう。
ハードオフせどりでは、バーコードリーダーがあると便利です。
ハードオフの店頭で表示されているのはあくまで中古品としての価格です。
商品の本来の販売価格を知り、利益率を計算するにはバーコードリーダーを使うのが効率的でしょう。
ただし、バーコードのない商品はリサーチに手間がかかります。
逆をいえば、ほかのバイヤーに見過ごされた、高値で売れる可能性の眠っている商品だともいえます。
そのほか、ハードオフに行く前から、ある程度は人気商品をリストアップして相場を把握しておくことも大切です。
店頭ですぐ利益率が予想できれば、仕入れはスムーズになります。
回転率の悪い商品を仕入れて不良在庫になるミスも防げます。
「この商品には関連機器が必要」などの考えも浮かび、仕入れの精度は高まるでしょう。
7.ハードオフせどりのコツ2:値札で仕入れる商品を見極める

商品の値札を見ると、ハードオフせどりの参考にできます。
たとえば、「赤色値札」は付属品がすべてそろっていることを意味しています。
そのうえで動作確認もとれているので、比較的市場価値の高い商品だといえるでしょう。
ただし、値付けがマニュアル化されている可能性が大です。商品としては優良であるものの、利益を乗せにくくもあります。
次に、「小槌シール」は赤色値札よりも価格設定が抑えられています。
コンディションは平均的で、付属品がそろっていないことも少なくありません。
仕入れ後は、自分でも検品するのが得策です。
続いて、「黄色シール」はジャンク品、未チェック品とみなされている品です。
価格設定はかなり安く、コンディションは期待できません。
一方で、新品や未開封品であれば一定の需要も期待できます。
思わぬ掘り出し物となることもあるでしょう。
ハードオフでは赤色値札と比べ、小槌シールや黄色シールの根付けは甘くなっています。
いわゆるプレミア品であっても、安価で販売されている場合が珍しくありません。
仕入れでは、小槌シールや黄色シールの価格相場に注目してみましょう。
市場での需要が残っているようなら、せどりで高利益を出すこともできます。
8.ハードオフせどりのコツ3:ジャンクコーナーから探す

「ジャンクコーナー」は、多くのハードオフの店舗で設けられています。
基本的にはコンディションが悪いとみなされ、低価格で販売されている商品が集められています。
しかし、ジャンク品とはいっても実際には作動性に問題のないものも少なくありません。
また、付属品もそろっていて商品としての欠点が目立たないものも混じっています。
どうして欠陥の少ない商品がジャンクコーナーに入れられるのかというと、ハードオフの店舗では十分なコンディションチェックをしきれないケースがあるからです。
万が一、コンディションの悪い商品を高額で売ってしまわないよう、ジャンクコーナーに置いておくのです。
つまり、ジャンクコーナーにあるからといって「不人気商品」とは限りません。
むしろ、優良商品を見極める目を養っておけば、低価格で仕入れて高く売りさばける商品を探せるでしょう。
ジャンク品の値段は格安なので、せどりにおける利益率は高めです。
ただし、問題があるからジャンクコーナーにまわされている商品が多いのも事実です。
こうした商品の欠点を見抜けないまま仕入れて、高額で販売してしまうと買い手からのクレームを招きかねません。
ジャンク品ではリサーチを怠らないようにしましょう。
そのうえで、しっかりと検品をしてから販売価格を決めるように注意します。
9.ハードオフせどりでの注意点

第一に「確認を怠らないこと」です。
どんな商品であっても、ハードオフで仕入れたからには検品と動作確認は入念に行いましょう。
ハードオフの商品は、前の持ち主にどんな扱いを受けてきたかわかりません。
見た目はよくても、中身に問題を抱えている可能性も否定できないのです。
買い手からの信用を失わないため、一定のコンディションを保っている商品だけを販売しましょう。
第二に、付属品のチェックは必ず店舗で行います。
中身を確かめてから購入するのは、スタッフにお願いすれば認めてもらえます。
もしも付属品が欠けていたら仕入れをキャンセルしてもかまいません。
第三に「ジャンクコーナー」で仕入れるときは、慎重に商品を見極めましょう。
確かに、ジャンクコーナーには掘り出しものも眠っています。
一方で正真正銘のジャンク品も多く、これらは買い手がなかなかつきません。
無駄な在庫にならないよう、店頭でコンディションや価値を判断しましょう。
そして第四に「外箱あり商品の中身」をチェックすることです。
外箱のある商品は市場価値が高くなる傾向にあります。
しかし、手にとっただけだと箱の中身までは確認できません。
前の持ち主が中身をごまかしていることもありえるので、店頭で見せてもらいましょう。
商品をしっかり見極めて仕入れよう!

ハードオフせどりは上手くいけば利益率を高められます。
同時に、商品のリサーチが難しい側面もあります。
せどりに使えるツールを用意するなどして、売れる商品を見極めるための工夫をこらしましょう。
物販総合研究所からリリースされているツールは、実践経験に基づいているので実用的です。
仕入れを効率的に行えば、せどりで大きく稼ぐことも期待できます。