【結論】メルカリとメルカリShops、どちらを使うべき?
メルカリとメルカリShopsはそれぞれ特徴が異なり、目的によってどちらを使うほうが良いかも変わります。ここでは、メルカリとメルカリShopsがどのような人がおすすめなのかを紹介します。
メルカリShopsについては、以下の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。
(関連)【完全版】メルカリShopsとは?メルカリとの違い・特徴を徹底解説
メルカリがおすすめな人の特徴
メルカリは、個人が簡単に売買を楽しめるフリマアプリです。不用品を処分するなど、以下のような目的で個人的に商品を販売したい方に向いてます。
【メルカリがおすすめな人】
- 不用品処分したい人
- 個人で販売したい人
- 手軽に副収入
- お小遣い稼ぎをしたい人
メルカリはスマホだけでやり取りできるので、家事や仕事のスキマ時間を活用して、身の回りの使わなくなった服などを売ってお小遣い稼ぎする方も多くいます。
匿名で配送することもできるため、プライバシーを守って安全に買い物がしたい方にも人気があります。
【体験談】
子供の頃持っていたおもちゃやゲームなどを処分のために売りに出したら、案外良い値段で売れたのでたまに利用している。今までネット販売は利用したことなく、メルカリが初めてで、とくに不便を感じないのでそのままメルカリで続けている。
(男性 30歳〜40歳未満 会社員)
メルカリShopsがおすすめな人の特徴
メルカリShopsはメルカリ内でネットショップを開き、商品を販売できるサービスです。メルカリよりも本格的に商品を販売したい方に向いています。
【メルカリShopsがおすすめな人】
- メルカリだけでなく販路を増やしたい人
- ハンドメイド品を販売したい人
- 値下げ交渉をされたくない人
メルカリとの大きな違いは、メルカリは個人が利用するのに対してメルカリShopsは法人や個人事業主として出店できる点です。
在庫管理や複数人での運営など、本格的なネットショップの機能を備えている上に、スマホでショップ運営が始められる気軽さも魅力です。
また、メルカリの中でショップを開くため、メルカリの集客力が利用できるメリットもあるので、ネットショップ運営初心者にもおすすめします。
【体験談】
複数人で出品作業を行うことができるためにメルカリShopsを使っています。
個人の不用品などは自分で発送しているし匿名のほうが良いため、メルカリを使っています。
(男性 20歳〜30歳未満 会社員(技術系))
メルカリとメルカリShopsの違い
メルカリとメルカリShopsの違いを以下の表にまとめました。
メルカリ | メルカリShops | |
---|---|---|
出店者の種類 | 個人のみ | 個人・法人・個人事業主 |
出品可能な商品の種類 |
|
|
月額費用・初期費用 | 無料 | 無料 |
販売手数料 | 10% | 10% |
在庫管理 | 1商品につき1出品ページ | 複数商品を1出品ページにまとめられる |
商品登録(色・サイズ等) | 1商品につき1出品ページ | 色・サイズの違う商品を1出品ページにまとめられる |
SNS連携 | 不可 | 可 |
出品者情報の開示 | 匿名配送可能 | 購入者が望めば開示可能 |
値下げ交渉の有無 | あり | なし |
商品の発送方法 |
|
|
複数名でのアカウント管理 | 不可 | 可 |
売上金の振込 | 任意のタイミング | 末締め・翌10日払い |
それぞれの項目について解説していきます。
出店者の種類
メルカリは個人が不用品を販売することを目的としているため、法人での登録はできません。
これに対してメルカリShopsは、個人だけでなく法人や個人事業主での出品も可能です。ただし、法人や個人事業主で出品する場合は、以下の情報の登録が必要です。
【登録時に必要なもの】
対象者 | 用意するもの |
---|---|
全員 |
|
法人 |
|
個人事業主 |
|
(参考)メルカリShops 「ショップ開設申し込み」のやり方(※別タブで開きます)
このほかに、メルカリShopsでは販売する商品によっては古物商許可証などの許可証の画像も必要なので、用意しておきましょう。
(参考)許認可証が必要な業種を教えてください(※別タブで開きます)
出品可能な商品の種類
メルカリとメルカリShopsのどちらでも、新品と中古品を出品できます。
ただし、メルカリShopsで中古品を扱う場合は古物商許可証が必要です。古物商許可は、事業として中古品の売買を行う場合に取得が必要な資格です。取得せずに中古品を出品すれば、利用制限などのペナルティを課される場合があります。
古物商許可証の取得方法については、以下の記事で取得方法を解説しているので参考にしてください。
(関連)メルカリ・メルカリShopsで古物商許可は必要?取得の流れと注意点
月額費用・初期費用
メルカリもメルカリShopsも、月額費用や初期費用はかかりません。
一般的にネットショップを開設する場合、サーバー代やシステム利用料などの月額費用が必要になります。メルカリShopsならば運営にかかる費用の負担が少ないため、初心者におすすめです。
販売手数料
メルカリとメルカリShopsのどちらも、販売手数料は10%です。商品が売れた場合にかかり、販売金額から差し引いて支払われます。
たとえば、1000円の商品を販売した場合の手数料は以下の通りに計算されます。
【手数料】1000円×10%=100円
【売上金】1000円‐100円=900円
商品登録(色・サイズ等)
メルカリShopsは、色やサイズが違う同じ種類の商品もまとめて出品できます。
たとえば色やサイズが違う洋服を出品したい場合、メルカリでは複数回に分けて出品しなくてはなりません。けれども、メルカリShopsでは一度の出品で色とサイズの違う同じ商品を出品できます。出品の手間が省け在庫管理がしやすくなるうえ、作業にかかる時間を短縮できるのがメリットです。
SNS連携
メルカリはSNSへ連携する機能はありません。一方のメルカリShopsでは以下の6つのSNSや外部サイトと連携が可能です。メルカリShopsで連携できるSNSは以下のとおりです。
【メルカリShopsで連携できるSNS】
- Tiktok
- YouTube
- note
SNSで商品やショップをアピールすれば、より多くの人に知ってもらえるため、新規顧客の獲得にもつながります。また、SNSはフォロワーと直接コミュニケーションがとりやすく、ショップのファンになってもらいリピート購入につながる可能性も高まります。
出品者情報の開示
個人が不用品を売買するメルカリでは、出品者の情報を購入者に開示する必要はありません。けれども、メルカリShopsを利用する場合は事業者として商品を販売する性質上、特定商取引法に基づき出店者情報を開示する必要があります。
ただし、常に情報を公開するのではなく、購入者から開示請求を受けた場合のみ以下の内容が開示されます。
【開示される内容】
- 運営者名(屋号)
- 代表者氏名
- 運営者(事業者)住所
- 運営者(事業者)電話番号
個人と個人事業主の場合、開示を希望しない場合には運営者住所と運営者電話番号に運営元の「株式会社メルカリ」の住所と電話番号を表示させることが可能です。
値下げ交渉の有無
メルカリでは「値下げ交渉」がよく行われています。購入を希望する人が、コメント欄から値下げ可能かを問い合わせ、出品者が承諾した場合は安く購入できるしくみです。
メルカリShopsは出品者が決めた価格でのみ購入できる仕組みになっているため、値下げ交渉はできません。販売者は自ら決めた価格で販売できるため、利益が下がる心配がないのがメリットです。
メルカリShopsにもメルカリのコメント欄に似た質問欄があるが、質問機能をオフすることもできます。また、値下げ交渉を受け付けていない旨のメッセージを表示させる設定も可能です。
商品の発送方法
メルカリでは、ヤマト運輸の「らくらくメルカリ便」と日本郵政の「ゆうゆうメルカリ便」などさまざまな発送方法を選べます。
「らくらくメルカリ便」と「ゆうゆうメルカリ便」は、匿名配送が可能で住所や名前を知らせずに取り引きができることで人気の配送方法です。荷物の追跡サービスや、万が一の配送トラブルには補償サービスが付いているなどメリットが多くあります。
メルカリShopsでは「ゆうゆうメルカリ便」を利用できませんが、「らくらくメルカリ便」と冷蔵・冷凍品の配送ができる「クールメルカリ便」が利用できます。その他、メルカリ同様にさまざまな発送方法も選択可能です。
複数名でのアカウント管理
メルカリは、原則として1人1アカウントのみ作成可能です。
これに対して、メルカリShopsの場合は基本的に1つのアカウントで開設できるショップの数は1つですが、複数のスタッフアカウントが作成できます。作成したスタッフアカウントはWeb版のメルカリShopsでのみ利用できます。複数名で運営管理を行っている場合や、注文への対応や商品管理を他のスタッフに任せたい場合などに便利な機能です。
売上金の振込
メルカリの売上金は直接銀行口座へ送金されず、取り引きが完了したタイミングでメルペイ残高に支払い金額が反映されます。メルペイ残高を銀行口座へ移したい場合は、任意のタイミングで振込申請をします。
メルカリShopsでは、売上は商品が発送済みになると計上されるしくみです。毎月月末に金額が決まり、手数料や送料などを除いた利益が5,000円を超えた月は翌月10日(金融機関休業日はその前日)に振り込まれます。
メルカリとメルカリShopsの利用者にアンケート
メルカリとメルカリShopsの販売した経験がそれぞれ3回以上ある人を対象にアンケートを行いました。
おもに使っているのは「メルカリ」で、全体の9割を占めていました。「不用品の処分をしたい」「副収入がほしい・お小遣い稼ぎをしたい」「個人のみの販売で良いから」という回答がメルカリを使っている目的です。
メルカリShopsを使っている人は1割で、メルカリも併用している人が多数でした。
なお、今回アンケートに協力してくれた人は男性58%・女性42%と男性が多く、年齢は30歳台と40歳台が多く占めていました。
アンケートの結果についてそれぞれ詳しく解説していきます。
どちらを主に使っているか?
メルカリとメルカリShopsのどちらでおもに販売しているかという質問には、9割の人が「メルカリ」と答えています。残りは「どちらも等しく使っている」が9%、「メルカリShops」をおもに使っているのは1%でした。
さらに、「メルカリを主に使っている理由」をたずねてみると、「個人のみの販売で良いから」が圧倒的に多く「住所を開示したくないから」という回答もありました。メルカリShopsを始めるには出品者情報の開示が必要な場合があることが、気軽に出品したいと考える人に抵抗感を与えているようです。
また、普段はメルカリを使っているが、目的や商品によってはメルカリShopsを使うというように併用している方も見られました。
【体験談】
不用品の整理として子供用品や、使わなくなったブランド品、洋服などを売っているのでメルカリを使用しています。
(女性 30歳〜40歳未満 事務)
【体験談】
趣味のものはメルカリ、仕入れて在庫管理をしたい物はShopsを使うことで自然と分別しています。
(女性 30歳〜40歳未満 フリーランス)
メルカリを使っている目的は「不用品の処分をしたい」「副収入がほしい・お小遣い稼ぎをしたい」
「メルカリを使っている目的」について質問すると、以下のような回答が多くありました。
【メルカリを使っている人】
- 不用品の処分をしたい
- 副収入がほしい・お小遣い稼ぎをしたい
【体験談】
自分の不用品(本など)を販売するため、元々メルカリを使っていました。別に商売としてやるほどでもないので、あえてメルカリShopsを使うメリットを感じないから。
(女性 50歳〜60歳未満 自営業)
【メルカリShopsをメインで使っている人】
- 副収入・小遣い稼ぎがメイン
【体験談】
財布などの小物を中心に売っており、メルカリShopsの方が比較的よく売れ、値下げ交渉がないので、値下げ交渉があまり好きじゃない自分にとっては適していると思うから。
(男性 30歳〜40歳未満 事務職)
【どちらも使っている人】
- 副収入・小遣い稼ぎがメイン
【体験談】
より幅広く販売の可能性を広げられるから、メルカリとメルカリShopsを同じくらいの比率で使っている。
(男性 30歳〜40歳未満 自営業)
フリマアプリのメルカリは不用品を販売する目的で使われ、個人的な売買やお小遣い程度稼ぎたい方が多く利用しています。
さらに副収入として稼ぎたいと考える場合は、メルカリShopsでショップ運営を平行して行っていました。商品によって両方のサービスを使い分けたり、個人的なものとビジネスでの売買で分けたりしている人もいることがわかりました。
メルカリを主に使っている理由は「個人のみの販売で良いから」
「メルカリ」をおもに使っている人という回答は85件ありました。このうち「個人のみの販売でよいから」という回答が69件でした。個人で利用するにはメルカリが使いやすいと考えられていることがわかります。
この他の理由には「個人情報を公開したくないから」が13件あったが少数ありました。メルカリShopsでは運営者情報として開示される場合もあるが、住所と電話番号は非公開にすることも可能です。
また、配送方法を「らくらくメルカリ便」にすれば、メルカリと同様に匿名配送を利用できるので、個人情報の公開をせずに利用できます。
メルカリShopsを使っている人はメルカリと併用している人が多数
メルカリShopsをおもに使っている方は全体の1%と少数で、メルカリとメルカリShopsのどちらも使用している人は全体の9%いました。
メルカリはメルカリのシステムを使ってネットショップを運営できるため、すでにメルカリを使い慣れた人がメルカリShopsも開設するケースがあります。メルカリShopsを運営しながら、メルカリでも引き続き商品の購入や販売を続けている場合も多いです。
また、メルカリShopsでは「クールメルカリ便」も配送方法として選択できる。食品はメルカリShopsで扱うなど使い分けている場合もあります。
アンケートでも以下のような回答がありました。
【体験談】
どちらも使っているが、手軽に匿名で送りたいものはメルカリ、食品はメルカリShopsという形で両方の良いところを活かしながら使っている。
(男性 20歳〜30歳未満 会社員)
メルカリとメルカリShopsの違いでよくある疑問
メルカリとメルカリShopsの違いについて、よく以下のような疑問が上がります。
それぞれの疑問に回答していきます。
メルカリとメルカリShopsで同時出品は可能?
メルカリとメルカリShopsの両方で同じ商品を販売することは、運営元から制限されていないので同時に出品可能です。
ただし、1つの商品を両方で販売すると、注文を受けたのに売り切れていたなどのトラブルになる可能性があります。
商品を両方で販売することも可能ですが、商品が複数ある場合や繰り返し販売する場合はメルカリShopsで販売すると在庫管理や出品登録の手間を軽減できるのでおすすめです。
買う側に違いはある?
メルカリとメルカリShopsで購入者が感じられるメリットは、おもに以下のようなものがあります。
【メルカリのメリット】
- 値下げ交渉ができる
- 不用品が安く購入できる
【メルカリShopsのメリット】
- 不用品以外の品ぞろえが豊富
- 審査に通ったショップで安心して買い物できる
- メルカリと同じように買い物できる(メルペイも使える)
メルカリShopsは一般的なネットショップと同様に、企業や個人事業主も出店しています。不用品以外にも幅広い商品を探すことができ、メルカリと同じ感覚で購入できるのが特徴です。
メルカリShopsの安全性は?
メルカリShopsへ出店しているショップは、すべて運営元の審査に通っています。購入者は、安心してショッピングを楽しめます。
これから出店を考えている場合は、出店者側の安全性も気になるでしょう。
メルカリShopsで事業者として商品を売買する場合、特定商取引法に基づき運営者の個人情報が開示される場合があります。ただし、運営者の住所や電話番号を公開したくない場合は非公開にして代わりに運営元の株式会社メルカリの情報を表示させることが選択できます。
また、メルカリShopsでもメルカリと同様に匿名配送ができる「らくらくメルカリ便」の使用も可能です。
メルカリShopsの開設方法は?
メルカリShopsは、手順に沿って登録するだけで簡単に自分のネットショップが開けます。アプリからでも登録可能なので、パソコンの操作に慣れていなくても問題ありません。
登録はスマホから、以下のように操作します。
【ショップ開設の手順】
- 事業種別(個人・法人・個人事業主)を選ぶ
- 販売する商品のカテゴリーと許認可を設定する
- 事業者の情報を入力し、必要な確認書類をアップロードする
- ショップの情報を入力する
- 銀行口座情報を入力する
- 申し込み完了後、審査結果がメールで届く
個人・法人などの事業種別によって、登録に必要な情報が異なります。あらかじめ以下のものを用意しておきましょう。
【用意するもの】
- 銀行口座情報
- 本人確認書類(個人事業主のみ)
- 登記簿情報・年商(法人)
- 許認可証の画像(許認可証が必要な品目を扱う場合)
ショップ開設の手順は、以下の記事でも画像つきで詳しく解説しているので、参考にしてください。
まとめ
メルカリとメルカリショップス、どちらを使うのが正解か迷ってしまう点も多いかと思います。
家にある不用品を手軽に売りたい場合はメルカリを。売り上げアップやブランディングを実現したい場合はメルカリショップスの活用がおすすめです。
どちらを選んだとしても、利益を得るには経営のコツを押さえることが欠かせません。
メルカリ・メルカリショップスで売り上げを伸ばし、利益を得たい方は物販総合研究所が公開している「メルカリスタートアップマニュアル」を参考にしてみてください。海外から簡単に商品を仕入れる方法や利益が出やすい商品の具体例などについても、記載しています。
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