高額で売買される傾向にあるカメラですが、カメラのせどりはせどりのなかでも難易度が高いとされています。
知識の浅い初心者がカメラせどりをしようとしても、大赤字となってしまう可能性が高いです。
そこで、なぜカメラせどりは難しいのかについて詳しく解説していきます。
カメラせどりで損をしないコツや、仕入れのポイントなども説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
カメラせどりが難しい理由とは?

一般的にカメラせどりは難しいものとして扱われ、せどり初心者としては手をだしにくいジャンルだといわれています。
なんとなくカメラせどりはやらないほうがいいのではないかと考えている人も多いのではないでしょうか。
そこで、なぜカメラせどりが難しいのか、その理由について解説します。
専門的な商品知識が必要
安価でせどりに向いていないようなカメラは、安くて使いやすい商品を欲しがるこだわりのない人が多く購入します。
しかし、せどりで扱われるような高額のカメラは、プロのカメラマンやカメラを趣味としている人が購入することがほとんどです。
そのため、転売されるカメラを購入する人は、深い知識を持ちカメラにこだわりを持っている人が多い傾向にあります。
転売する側もカメラに対してある程度の知識がないと、購入者からの質問に答えることができません。
商品知識がなく、値段設定があまかったり、カメラがどのような状態かを詳しく把握していなかったりすると、購入者からの評価が下がってしまうおそれがあります。
また、中古のカメラを仕入れた場合、購入者が満足して使ってもらうためのメンテナンスや、どの部分に不具合があるのかのチェックをしなくてはなりません。
これらのことが満足に行えないと、せっかく売れたカメラが返品されることになる可能性があります。
商品が返品となると、往復の送料や手間を考えると、利益がなくなるどころか赤字になってしまうかもしれません。
カメラのせどりは、専門知識がないとリスクが多いのです。
単価が高い
日本の高額なカメラは性能がいいものが多く、ある程度の年月が経過してもまだ十分に使えます。
そのため、型落ち品や年代物でも売買金額が下がりにくいという特徴があるのです。
値段が下がりにくいという点は、長期間在庫をかかえても値下がりしにくいというメリットもあります。
一方、年代物のカメラでも仕入れ値が高く、手に入れるにはハードルが高いという点が問題です。
仕入れるものが高額である場合、まずは商品を買い集めるための資金が必要となります。
商品買いつけのための資金力が低いとカメラを仕入れることすらできない可能性が高いです。
また、せどり初心者の場合、経験が少ないため商品が売れるのかどうかがよく分かりません。
そうなると、高額な資金をカメラにつぎ込んでもいいのか、本当に売れるのだろうか、と不安を抱くことになるでしょう。
カメラは値が下がりにくい商品ですが、もちろん売れなかったり、大幅に値が下がったりすることもあります。
もし1品でもそのようなことがあれば大幅な赤字となり、せっかくはじめたせどりを辞めたくなる可能性が高いです。
せどり初心者が単価の高いカメラを扱うのは難しいかもしれません。
利益率が低い
せどりで利益をあげる場合、売り上げから仕入れ値や送料、梱包料などを引いた金額が利益となります。
売り上げ金額に対して利益がどのくらいなのかを表す数字が利益率です。
具体的に説明すると、利益を売り上げ金額で割り、100を掛けた数字が利益率となります。
商品を仕入れる資金力や、個人でやるのか複数人でやるのかによっても変わりますが、せどりで生活するためには利益率30%はあったほうがいいとされています。
しかし、カメラのせどりの利益率はわずか10~20%ほどしかありません。
これは、カメラはもともとの仕入れ値が高いことに加え、値段が変わりにくく手入れにもお金がかかることが原因です。
カメラ以外のジャンルでは利益率が50~60%となるものも少なくありません。
カメラの利益率が低いということは、それだけ競争率が高く厳しいジャンルということです。
せどりで利益率が低い商品を扱って利益をあげるためには、薄利多売で大量のカメラを売ることが必要です。
高額なカメラを多数購入する資金力がないとカメラのせどりをすることは厳しいでしょう。
競合することが多い
カメラのせどりは知識も経験も浅く、資金力も乏しいせどり初心者には厳しいジャンルです。
そのような状況でありながら、カメラのせどりを行う人は多く、多数のライバルと競合するジャンルでもあります。
ライバルが多いということは、自分が売りたいカメラと同じものが市場に多くあるということです。
そのため、商品が売れる可能性は低くなり、在庫を多く抱えてしまうかもしれません。
カメラは時間がたっても値が下がりにくいです。
しかし、個人でせどりを行う場合、在庫を多く抱えることは場所的にも金銭的にも損失が多く、せどりを続けられない事態におちいる可能性があります。
多くのライバルと競合するジャンルは、値下げ合戦となる可能性もあり、もともと低い利益率がますます低くなってしまうかもしれません。
数多くのライバルに勝つためには独自性を打ち出さなければならないので、カメラに対する知識をより深める必要があります。
しかし、カメラのせどりは、時間を割いてカメラの勉強をし、知識を深めても、利益率がわずか10%であることも珍しくありません。
カメラのせどりにかける時間に対して、利益があまりにも低い可能性が高いのです。
カメラせどりを成功させるポイントは?

せどりで利益をあげることが難しいとされるカメラですが、絶対に失敗するジャンルというわけではありません。
カメラを趣味としている人やカメラを仕入れる資金力が十分にある人であれば、成功する可能性もあります。
カメラのせどりで利益をあげるためのポイントを説明します。
中古品を狙う
カメラのせどりで成功したい人は、新品のものよりも中古を狙いましょう。
カメラせどりにおいては、新品よりも中古を仕入れたほうが利益をあげやすいです。
カメラは年月が経過してもまだまだ使えるものが多く、逆に希少価値がでるものや、長年同じ機種を使い続けている人が多い傾向にあります。
そのため、古い人気のカメラのほうが価格を下げずに売れる可能性が高いです。
どの機種が売れるのかが分かれば、ずっとその商品を仕入れて売るということを繰り返すスタイルの人もいます。
カメラの場合、中古品を好んで買う人も多く、売れる人気の機種であれば仕入れから短時間で売れることも多いです。
また、中古品を扱えば、毎年発表される新機種の情報を逐一チェックする必要もありません。
新品を扱うと、新商品を常にチェックしなくてはならず、そのつど知識を深めていく必要があります。
カメラについて勉強する時間が増えると、時給に換算するととても低くなってしまう可能性があります。
すでに市場にある中古品であれば、売れる機種について詳しく知っておけば問題ありません。
このような点から、カメラのせどりをするときは中古品がおすすめです。
人気のメーカーを覚える
売れるカメラのメーカーはだいたい決まっています。
そのため、カメラのせどりを成功させるためには、売れる人気のメーカーを覚えておくことが大切です。
人気のカメラメーカーとして代表的な会社は、ニコン、キャノン、ソニー、フジフィルム、パナソニック、リコーの6つがあります。
ニコンは、創業の1917年から、カメラ本体とカメラのレンズを専門として開発、製造している老舗のメーカーです。
ニコンはカメラの王道とされていて、初心者からプロまで幅広い層に人気があります。
手に入れやすい初心者向け機種も充実しているところが特徴です。
キャノンは、一眼レフやコンパクトデジタルカメラを主戦力としています。
せどりで扱われやすい一眼レフには、EOS KissシリーズとPowerShotシリーズがあり、人気が高いです。
キャノンも多数のカメラ本体とレンズを販売しており、プロから素人まで高い人気があります。
ソニーは、コンパクトデジタルカメラのサイバーショットシリーズの人気が高いです。
サイバーショットシリーズの人気は長く続いており、安定した販売が見込まれます。
フジフィルムでは、ミラーレス一眼レフが人気です。
デザインがクラシカルでかわいらしく、カメラ女子が多く購入するという特徴があります。
パナソニックは、家庭向けのカメラとビデオカメラを多く販売しています。
ビデオカメラの人気に定評があり、型落ち品でも売れる可能性が高いです。
リコーは1936年からカメラの製造をしているカメラの老舗メーカーで、アウトドアカメラのWGシリーズに人気があります。
人気の機種が何なのかを調べるためには、ヤフオクを利用しましょう。
ヤフオクで「入札の多い人気のカメラ」というカテゴリーを見てみたり、メーカーごとの商品一覧表から選んでみると人気の機種が分かります。
カメラを仕入れる場所は?

カメラのせどりをするためには、まずは仕入れをしなくてなはなりません。
仕入れる場所をきちんと探さないと、仕入れ値が高くなってしまったり、人気の機種が手に入らなかったりする可能性があります。
カメラを仕入れる場所としておすすめのものを紹介するので、カメラせどりを始める予定の人は参考にしてみてください。
店舗仕入れ
実際にお店に行き店舗で仕入れる場合は、カメラの専門店がおすすめです。
リサイクルショップや家電量販店ではなく、カメラの手入れ方法などの知識が詳しい店員が多くいる専門店で仕入れるようにしましょう。
カメラ専門店であれば、商品の状態が良いものが多く、中古品でも保証がつく場合もあり、仕入れの際のリスクが少ないという点でもおすすめです。
ただ、カメラの専門店は東京に集中していて、関東圏に住んでいる人以外は、どこの専門店に行くかの選択肢があまりありません。
地方に住んでいる人がカメラを店舗で仕入れたい場合は、カメラのキタムラがおすすめです。
カメラのキタムラは全国にチェーン展開しており、場所を選びません。
さらに、新品はもちろん中古の買取販売も行っているので、地方の人でも十分にカメラの仕入れをすることができます。
ネット仕入れ
近くにカメラ専門店の店舗が無い場合、ネットでの仕入れもおすすめです。
店舗をかまえているカメラのキタムラは、ネットショップも運営しています。
店舗と同様に新品も中古のカメラも購入可能です。
カメラのキタムラのネットショップであれば、実際に店舗に行く必要がないため交通費がかかりませんし、送料無料で商品を受け取ることができます。
受け取るときに状態を確認したい人は、ネットで購入した商品を最寄りの店舗まで配送してくれるシステムもあり便利です。
Yahoo!オークションは、入札件数やお気に入り件数を見ることができるので、人気のメーカーや機種が何なのかが分かりやすいというメリットがあります。
ヤフオクでは、フルサイズ、入門機、中上級機などさまざまな種類のものが購入できますが、せどり初心者であれば値段が手ごろな入門機がおすすめです。
同じく個人の中古品売買ができるメルカリは、不用品として出品する人が多いため、市場よりもずっと安い掘り出しものがある場合があります。
こまめに新着商品をチェックしておくことがおすすめです。
検品時に注意することとは?
不良品を売らないようにするためには、検品のときにさまざまな点に注意しなければなりません。
まずは、電源が入るかどうかをチェックします。
水濡れや落としたときの衝撃で電源が入らない場合もあるので注意が必要です。
「FD」と頭文字がある機種は、マニュアルレンズで電源を使わないため、電源チェックは必要ありません。
ただ、動画の絞り羽とピントを合わせるリングを左右に動かしたときにスムーズに動くかどうかを調べる必要はあります。
カメラの命であるレンズは、入念にチェックしなくてはなりません。
レンズにゴミやカビ、傷、くもりなどがないかよくチェックしましょう。
レンズにこういった汚れや傷がある場合、写真写りが悪くなる可能性があります。また、においのチェックも重要です。
カビくさいにおいがすると内部がカビてしまっているかもしれません。
また、香水やタバコのにおいがしみこんだ商品も、売れたとしてもクレームがくる可能性があります。
カメラせどりは商品知識で勝負!

カメラは、ある程度の商品知識が必要だったり、仕入れるための資金が必要だったりと、せどりが難しいジャンルではあります。
しかし、もともと趣味がカメラでカメラに対する知識が豊富な人や、カメラに対するこだわりがあるという人にはおすすめです。
人気商品がどのようなものなのかを把握し売れるカメラを仕入れて、ライバルに差をつけましょう。