商品を安く仕入れてインターネット販売するせどりは、主な仕入れ先をブックオフとする「ブックオフせどり」が当たり前とされることもありました。
ヤフオクとの連携や電脳せどりなどの登場により、ブックオフせどりをする人の数は減る傾向にありますが、それでもまだ人気の高いせどりです。
そこで、ブックオフせどりとはそもそもどのようなものかについて紹介し、仕入れ時期やおすすめの商品ジャンルなどについても紹介します。
ブックオフせどりについて紹介!
ブックオフは、本や家電などを扱う中古品販売店であり、日本全国に約800店舗あります。
「せどり」とは、お店で本やゲーム、DVDなどの商品を安く仕入れ、それらを通販サイトで売ることで利益を得る方法です。
ブックオフせどりとは、せどりのための商品をブックオフで仕入れることを指します。
ブックオフは主に古本や映像ソフトの買取と販売で有名ですが、そればかりでなく、衣料品や生活雑貨、家電などを取り扱う店舗もあります。
店舗数の多さから扱う商品も豊富なので、せどりの仕入れ先としても安定しているという面があります。
ブックオフがヤフオクと提携したことにより、「ブックオフせどりはもうあまり儲からない」などの噂が出回ったこともありますが、実際はせどりの仕入れ先として未だ人気が高いといえるでしょう。
ブックオフには種類がある
ブックオフせどりで利益を上げるには、まず、ブックオフという店舗の特徴について知っておく必要があります。
一口にブックオフといっても、全ての店舗が同じ商品を扱っているわけではなく、ブックオフにも種類があるのです。
一般的なブックオフは、主に本やゲーム、CD、DVDを取り扱っています。
一方、「ブックオフプラス」では、本や映像ソフトのほか、家電やおもちゃ、古着も取り扱っています。
「ブックオフスーパーバザール」は、本や家電、古着だけでなく、スポーツ用品や生活雑貨、ベビー用品まで、取り扱う商品の幅が広いです。
ネット通販も実施しており、「ブックオフオンライン」では本やCD、DVDなどを取り扱っています。
ブックオフせどりのメリット
ブックオフせどりのメリットとして、まず、ライバルが減っていることが挙げられます。
メルカリやラクマなどのフリマアプリの登場により、そちらを使用しての商品のやり取りが盛んに行われるようになりました。
これにより、「ブックオフせどりはもう稼げないのではないか」と考えた人たちがブックオフせどりから離れていったのです。
よって、ブックオフせどりは一時期よりも人が減り、ライバルが少なくなってきています。
また、ブックオフせどりは商品が豊富に見つかることもメリットです。
ブックオフは日本全国に800を超える店舗が存在するので、それだけ利用客も多く、たくさんの商品が買取されています。
扱う商品も本やCD、DVDだけでなく衣料品や家電など幅広いので、多種多様な商品が揃っています。
仮に目当ての商品を他の人に買われてしまったとしても、すぐに同じ商品が補充される環境にあります。
したがって、ブックオフは多種多様な商品を安定して手に入れやすいといえるでしょう。
また、商品が豊富であることに加えて、仕入れ費用があまりかからないのも特徴です。
ブックオフでは本の「108円均一」コーナーを設けています。
その中には有名な作品や人気作家の作品もあり、そういった作品が1冊108円で手に入れられるというのはかなり安上がりです。
これを欲しい人に売っていけば、かなりの利益になる可能性があります。
さらに、1冊108円ならばせどり初心者でも仕入れやすいという点もメリットです。
安価で仕入れやすいので、小額投資から中規模投資へ移行しやすいという利点もあります。
せどりのコツとして、初めは少しずつ様子を見ながら仕入れ、慣れてきたら大量に仕入れて大量に売るという方法があります。
ブックオフであれば、最初は108円均一の棚や500円均一CD・DVDのワゴンで少しずつ仕入れていって、だんだん慣れてきたら定番の本やCDに移行するという無理のないやり方が可能です。
ブックオフせどりのデメリット
ブックオフせどりにはメリットもある反面、デメリットも存在します。
ブックオフせどりを成功させるためには、デメリットにも目を向け対策することも必要です。
まず、ブックオフせどりのデメリットとして、大量に同一商品を仕入れることが難しい点が挙げられます。
ブックオフで取り扱われている商品は中古のため、同一商品が大量に揃っているわけではありません。
大抵の商品は1点ものであるか、あっても2~3点くらいです。
ただ、同一商品が他にないということは、値下げ競争も起こりにくく、せどりで仕入れた在庫が売れ残るという可能性も少なくなります。
次に、ブックオフ店舗が減少しつつある点も注意する必要があります。
出版不況の影響で中古本市場も縮小の傾向にあるため、赤字になった店舗は閉店に追い込まれているのです。
そうすると、自分が移動可能な範囲のブックオフが閉店してしまう可能性もあるので、新たに移動可能な範囲のブックオフを探したり、移動範囲を広げる必要が出てきます。
また、ブックオフせどりの場合、検品に時間を要する点も気を付けましょう。
ブックオフで売られている本の中には、ページに書き込みがされていたり、汚れや破れがあったりする場合があります。
特に、受験や資格試験のための参考書や問題集には書き込みが多い可能性があるので、必ず中を丁寧に検品しなければなりません。
また、CDやDVDなども初回限定盤の付録が付いているかどうかで、値段が数千円変わることもあります。
検品を怠って後で返品を受けた場合、もう一度納品しなければならない手間が増えます。
検品はとても時間がかかり手間ですが、二度手間にならないためにもしっかり検品しておく必要があるのです。
ブックオフでのおすすめ仕入れ時期
ブックオフせどりをする際、時期を気にせず好きな時に仕入れをすればいいというものではありません。
より効率よく仕入れをするために、仕入れに適した時期を押さえておく必要があるのです。
そこで、ブックオフせどりに適したタイミングはいつかを紹介していきます。
まずは、店舗セール実施時です。
セール時であれば、通常よりも安く仕入れられるので、せどりをするならばなるべくセール時を狙いましょう。
ブックオフでは、年間通してさまざまなセールを実施しています。
たとえば、全品20%オフのウルトラセール、毎月29日のブックと服の日割引、店舗ごとのセールなどがあります。
セール情報はブックオフ公式サイトに掲載されるので、こまめにチェックするようにしましょう。
次に、ブックオフの棚卸し時期もねらい目です。
棚卸しとは、店舗内でどの商品がいくつ残っているのかを確認する作業をいいます。
ブックオフでは毎月24~26日に棚卸しを実施しており、その間は新しい商品の補充はされません。
棚卸し終了後の27日になると、大量の商品が一気に仕入れられます。
したがって、27日であれば人気の商品が多く手に入れやすいのです。
続いて、せどりに適している時期として年末年始が挙げられます。
年末といえば、大掃除の時期です。
普段から場所を取っている本などを一気に処分したいと思っている人たちが、大量にブックオフに持ち込んで買い取ってもらおうとします。
よって、年末年始の時期はブックオフに大量に在庫があることが見込まれ、せどりがしやすい時期といえるでしょう。
また、セールや年末年始以外の通常の時期でもねらい目はあります。
それは、陳列前をねらうことです。
ブックオフに行くと、本棚が陳列されているスペースの横に赤いワゴンのような棚が置いてあり、そこに本が並べられています。
この棚は、ブックオフが買い取ったばかりの本であることを示します。
よって、赤い棚にある本はまだ他の人がチェックしていない掘り出し物がある可能性が高く、利益の出やすい商品である可能性も高いです。
ブックオフに行ったら、まずは赤い棚にある商品をチェックしてみましょう。
ブックオフでのおすすめ商品ジャンル

ブックオフせどりをこれから始める人や、やり始めたばかりの人は、どのような商品を仕入れれば効率よく利益が出せるか知りたいという人も多いでしょう。
ブックオフせどりというと、基本は書籍ですが、本以外にも利益の出せる商品は多くあります。
そこで、ブックオフせどりをする際のおすすめ商品について紹介します。まずは、CDやDVDの初回限定盤です。
特に、人気アーティストやアニメの初回限定盤は生産された数が少ないため、価値が上がっている可能性があります。
市場に出回っている数も少ないため、他の人も同じ商品を仕入れにくく値下げ競争の心配がそれほどありません。
初回限定盤は通常のCD・DVDと比べて豪華で目立つ外装であることが多いため、売り場で見つけやすいです。
CDやDVDのせどりをする際は、まず初回限定盤ねらいで仕入れてみるとよいでしょう。
次に、未開封のおもちゃやフィギュアもねらい目です。
未開封であるということが重要なポイントで、開封済みのものと比べると値段が大きく変わってきます。
おもちゃやフィギュアは限定品が発売されていることも多く、新品を欲しがる人が多いです。
よって、未開封の限定版フィギュアであればかなり高い値段が付く可能性があり、利益につながりやすいといえるでしょう。
続いてねらい目なのが、デジカメなどの家電です。
家電は、最新機種が出るたびにそれを欲しがる人や、突然故障してしまったため新しく買い替えたいという人が多くいます。
そういった人たちは、価格比較サイトなどをリサーチして少しでも安く買おうとするものです。
そこで、ブックオフせどりで安く仕入れ、市場に出回っている価格よりも少し安く販売すれば、すぐに買い手が付き、在庫も残りにくく、利益が生まれる可能性が高いといえるでしょう。
家電以外では、ゲームソフトやゲーム機本体もブックオフせどり向きです。
「話題のゲームをやりたいけれど、本体とソフトを一度に買うと値段が高く付く」と悩んでいる人もいます。
そういった人向けに、ソフトと本体をセット価格で特別に安く売るなどすれば、買い手が付きやすくなるでしょう。
また、ドラマDVDの全巻セットも、需要が高いのでねらい目です。
ドラマDVDを新品で全巻揃えようとすると数万円ほどかかってしまいます。
面白いドラマを全話見たいけれど、全巻揃えるとなると高額だからできれば安価で揃えたいという人は多いものです。
新作はもちろん、昔の作品でも有名なものは買い手が付きやすいでしょう。
ブックオフで仕入れる場合の注意点
せどりは、単にブックオフで商品を安く仕入れてそのまま販売すればいいというものではありません。
ブックオフせどりをする際には注意すべき点がいくつかあります。
せっかく安く仕入れたのに上手く利益を出せなかったということにならないよう、注意点をしっかり押さえておきましょう。
まず、仕入れる商品はなるべく状態のいいものを選ぶようにします。
たとえば、本を仕入れる場合ならば書き込みやページ破損の有無、CD・DVDの場合はディスクやパッケージに傷がないかどうかをしっかり確認しましょう。
ほんの少しの傷や汚れでも、商品価値が下がってしまいあまりいい値段が付けられなかったり、購入者からのクレームにつながったりしてしまう可能性があります。
また、ブックオフせどりで特に気を付けたいのが、利益率よりも回転率を意識して仕入れるということです。
ブックオフせどりは、商品一つ一つは利益が少ない「薄利多売」方式になります。
したがって、回転率の低い高額商品を仕入れるよりも、回転率の高い安い商品を多く仕入れてどんどん販売していくという方法が向いていることになります。
特に、ブックオフせどりを始めたばかりの初心者にとっては、利益は高いが回転率の低い高額商品よりも、一つひとつは安価だがどんどん売るこのできる商品のほうが取扱いもしやすいでしょう。
最後に注意すべき点として、ブックオフせどりは店舗によっては禁止されている所もあるということが挙げられます。
2012年頃のブックオフせどり全盛期には、セール時にせどりをする人ばかり集まるといった状態でした。
その中で、「ビーム」というバーコードリーダーを使い、商品を次から次へと調べて差額が出る商品のみまとめて仕入れていくという人が多くいました。
そうすると、人気商品がすぐに売り切れてしまい、せどりとは関係ない一般客が商品を買えなくなるという状況になってしまいます。
こうした事態により客離れを不安視した店舗側が、「せどり禁止」を打ち出したのです。
全ての店舗があてはまるわけではありませんが、せどり禁止を継続している店舗はあります。
もっとも、そもそもの原因はビーム使用による大量購入なので、ビームさえ使用しなければ商品の仕入れ自体は可能です。
ブックオフで効率的に仕入れよう!
ブックオフは全国的に見ても店舗数がとても多く、それだけ商品を売りに来る人も多いです。
したがって、掘り出し物の商品が見つかる可能性も十分にあります。
また、商品数もジャンルを問わず豊富なので、コツをつかめばせどりのための仕入れがしやすい場所です。
ブックオフを仕入れ先として上手く活用し、せどりを成功させましょう。