海外と取引を行うeBayは、「出品したいけれど難しそう」、「売れないのではないか?」と不安に思う人も多いのではないでしょうか。
ですが、eBayは、それほど難しくありません。
出品方法さえわかれば、はじめての人でも、簡単に個人で日本から海外へ商品を販売できます。
この記事では、eBay出品の流れや手数料について詳しく解説します。
eBay出品前の準備
eBayに出品するなら、必ず事前準備を行いましょう。
特に初めてeBayに出品する人は、サスペンド(出品停止)に注意です。
eBayでは、すべての取引を安全なものにするため、評価が低いアカウントや売買の頻度が低いアカウントを頻繁にチェックしています。
何の評価も実績もない新規アカウントはこのチェックに抵触しやすく、サスペンド(出品停止)になる可能性があります。
そこで事前準備として、できれば出品前に商品の購入を行い、評価をためておきましょう。
目安として、アカウントの評価が10以上であることが望ましい状態です。
また、PayPalの本人確認、銀行口座またはクレジットカードの登録を行い、eBayと連携済みにしておきましょう。
このとき、eBayとPaypalに登録されている住所が一致する事も重要です。
eBay出品の手順
アカウントの評価を集めて事前準備が整ったら、いよいよ出品です。
eBay出品の手順について、ひとつずつ解説します。
出品ページを作成する
まずは出品ページを作成します。
eBayのトップページを開き、ページ右上の三本線をタップします。
「Sell」をタップします。
「Give your listing a descriptive title…」と書かれた検索窓が表示されます。
これから出品する商品のタイトルまたは商品のキーワードを入力します。
キーワードを入力するたびに、サジェストがあればリスト表示されるので、該当するものがあれば選択してもOKです。
入力したら、検索窓右側の「Go」をクリックします。「Category」の画面が出る場合、該当するカテゴリーを選択します。
ここで表示される商品は、入力したタイトル、キーワードから、eBay側が近いと予想して出してきている出品です。
近いものがあればタップしてから表示される画面で下部の「Sell one like this」を選択し、内容をコピーしてテンプレートとして使うことができます。
「Sell one like this」をクリックすると、「Select condition」商品状態の選択を求められます。(New=新品、Used=中古など)
「Sell one like this」の機能を使わず新たに出品ページを作成する場合は、画面右上の「Create a new listing」をクリックします。
タイトルの入力
ここからは、出品ページの詳細を入力していきます。
最初にタイトルを設定します。
タイトルは英語で75文字以上80以内、先頭ほど商品名やブランド名など大事な情報を入れるようにします。
F/S(送料無料)や、新品であることを伝えるNewなどの言葉ほど末尾寄りにつけ、最後に「Japan」をつけるとよいでしょう。
英語が難しい場合、翻訳サイトで日本語から英語に翻訳してもOKです。
もしAmazonで同じ商品が売っている場合、画面右上で言語設定を英語にすれば、商品タイトルの英訳がすぐわかります。
または、他の出品者の類似出品ページを参考にしてもよいでしょう。
スペルミスがあると検索にかからなくなるリスクがあります。
タイトルは慎重に入力しましょう。
カテゴリーの選択
タイトルの入力で自動でカテゴライズされます。
複数候補が出ていたら当てはまるものを選択しましょう。
UPCコード(商品コード)を設定
アメリカ、カナダで使用しているUPCや、日本でJANコードと呼ばれている商品コードを入力します。
JANコードとは、バーコードの下の数字のことです。
わからない場合、「Does not apply」でもOKですが、設定したほうが検索にかかりやすくなるため、なるべく入れるようにしましょう。
コンディションを設定
コンディションは、プルダウンで選択します。
中古(Used)の場合は、Condition descreptionで詳細な情報を記入します。
商品画像を登録
商品画像は12枚までアップロード可能です。
Add photosから商品の画像を選択します。
左上の画像がメイン画像になるので、商品の全体像がよくわかる写真を選びましょう。
画像サイズは500px~1600px。
最近のスマホカメラで撮影したものなら該当します。
中古の商品は、汚れや傷がわかる写真も登録します。
英語での説明が書いてある商品なら、その部分のアップの画像も撮ると親切です。
写真は、なるべくたくさん用意しましょう。
形式は「JPEG」「PNG」「TIFF」「BMP」「GIF」が使用可能です。
商品詳細(Item Specifics)を入力
ブランド名、生産地、材質などを入力します。
MPN(型番)がある商品は入力、なければDoes not applyをチェックします。
できるだけ細かくたくさんの情報をいれたほうが、検索にかかりやすくなります。
最下部の「Add custom item specific」をクリックすると任意でさらに詳細情報を追加できます。
商品説明(Item description)を入力
商品説明には自由に内容を記入できますが、必要事項だけ簡単に掲載すればOKです。
記載内容の例としては、コンディション(新品or中古)、送料、発送方法、追跡の有無、到着までのおおまかな期間、支払い方法、〇日以内に入金してほしい、関税はバイヤーの責任であることを書く、などです。
「Standard」か「HTML」か、入力形式を選択します。
HTMLを選択すると、HTML形式のテンプレートを使った入力も可能です。
自由にカスタマイズできます。
テンプレートは無料のものも多数ネットに出回っているので、コピーするだけで見映えのよい商品説明画面を作れます。
ただし初心者は「Standard」のほうが無難です。
「Standard」でも文字の色やフォントやサイズをアイコンで変えることが可能で、見やすく整えられます。
出品方法と価格を設定する
Selling detailにて入力します。
Formatでは、定額形式かオークション形式か選択します。
固定価格での出品は、Fixed price。
オークション形式は、Auction-styleです。
Durationでは出品期間を選択します。
Good ‘Till Canselled は、出品をキャンセルするまで再出品を行う設定です。
初心者で商品リサーチがうまくいったか確認したい場合10日を目安にするとよいでしょう。
日数を入力した場合、Start my listings when I submit thenにチェックですぐにスタートの意味です。
Priceで、値段を設定します。
Best offerは、値切りに応じるかどうかの欄です。初心者はチェックを入れない方がよいでしょう。
Quantityで、数量を設定します。
Make a donationにチェックを入れると、売上の一部を非営業利益団体に寄付することができます。
支払方法を設定する
Selling detailsのPayment optionsで設定します。
PayPalにチェックを入れて、メールアドレスを入力します。
先払い設定をするために、Require immediate payment with Buy It Nowに必ずチェックを入れましょう。
ただしオークション形式の場合は外します。
返品方法について設定する
Selling detailsのReturn optionsで設定します。
Domestic returns acceptedにチェックを入れると、アメリカ国内からの返品可となります。
International returns acceptedにチェックを入れると、アメリカ国外からの返品可となります。
アメリカ国内の送料と配送方法を設定する
Shipping detailsのDomestic shippingでアメリカ国内への送料設定を行います。
Serviceのプルダウンから配送方法を選択し、Cost欄に送料を設定します。
送料を無料とする場合は「Free Shipping」にチェックを入れます。
Handling timeは商品発送までの期間で、おすすめは5business daysです。
無在庫なら特に5日以上は必須です。
アメリカ以外の国への送料と配送方法を設定する
International shippingでアメリカ以外の国への送料設定を行います。
基本的な入力項目はアメリカ国内の設定と同じで、国によって発送方法、送料を設定できます。
Additional ship to locations – buyers contact for costs(配送地域の追加-バイヤーは送料について連絡を取ります)の欄は、Will ship worldwideとすると、全ての国に発送予定となります。
発送除外国の設定
発送除外国の設定も可能です。
Exclude shipping locationsが発送除外国の設定です。
Create exclusion listをクリックして、画面を開きます。
発送除外としたい国にチェックを入れて、Applyボタンを押下します。
初心者のうちは、南米、アフリカなど、シェアが少ない地域や郵便事情があまり良くない地域は、外すことを検討してもよいでしょう。
設定が複雑になってしまいます。
出品を行う
すべての手順が済んだら、画面最下部のList itemをクリックします。
successと緑色の文字が出力されれば、正常に出品完了です。
eBay出品成功のポイントと注意点
eBayへの出品は決して難しくありませんが、出品に成功するためにはいくつかのポイントがあります。
また注意点についても、しっかり理解しておきましょう。
【ebay出品のポイントと注意点】
- 出品禁止商品を把握しよう
- 初めての出品は本人確認が必要
- 売れる商品をリサーチ!ツールも活用しよう
- 関税について知っておこう
- 無在庫輸出は画像とハンドリングタイムの設定に注意
出品禁止商品を把握しよう
eBayの出品禁止商品を把握しておきましょう。
万が一ポリシー違反が発覚した場合、アカウント停止になることもあるので注意が必要です。
「eBayの禁止商品リスト」を必ず見ておいてください。
eBayでは使用済の化粧品は販売できないなど、日本国内のフリマアプリなどと違うルールもあります。
初めての出品は本人確認が必要
初めて出品を行った際には、本人確認が必要になります。
出品後電話認証を求められるので、スマホの電話番号を登録している場合はtext meを押すと、PINコードが送られてきます。
固定電話の場合、call meを押してコードを聞きます。
Enter PINに暗証番号を入力して、Continueを押下すれば、確認が完了します。
何度も間違えるとロックされてしまうので、慎重に行ってください。
売れる商品をリサーチ!ツールも活用しよう
出品で成功するためには、売れるものを出品する必要があります。
eBayでは、人気アニメのフィギュアなど「日本ならではのもの」に人気が集まる傾向があると言われています。
また、中古ブランド品も、日本の中古品は状態が非常に良いため人気です。
ツールを活用すると、より便利にリサーチできます。
最も基本的なのは「アドバンスドサーチ」で、カテゴリー内で売れた商品や価格をリサーチできます。
eBayでよく出品されている商品のトレンドを調べることができる「eBay Explorer」や、売れ行きが良い商品やウォッチリストにたくさん登録されている商品が検索できる「WUANTO」もおすすめです。
関税について知っておこう
eBayに出品するなら、関税についてあらかじめ知っておきましょう。
まれにトラブルに発展することがあります。
輸出する側は、関税を納税する必要はありません。
eBayでは公式サイトでも、関税はバイヤー負担であることを明言しています。
もしクレームを受けたり、ネガティブな評価をされてもイーベイに申告すれば消してもらうことができます。
無在庫輸出は画像とハンドリングタイムの設定に注意
在庫を持たずに出品を行い、売れてから仕入れる「無在庫販売」はeBayでも行われています。
無在庫販売を行う場合、次の2点に注意が必要です。
まず、無在庫販売では基本的に画像はライバルセラーやAmazonからの転載になりますが、ebayのポリシーでは画像転用は禁止です。
リスクになることは覚えておきましょう。
また、ハンドリングタイム(発送までの日数)は、最低でも5日程度取るようにしましょう。
eBay出品の際の手数料
eBayでは商品が落札されたときだけでなく、出品する際にも手数料がかかります。
国内で人気のメルカリやラクマなどのフリマアプリでは、出品の手数料は不要ですが、eBayでは必要です。
手数料は、商品を出品するカテゴリー、出品する形式(即決かオークションか)、出品期間、 そしてストア利用の有無によって変わります。
eBay出品の際の手数料について、詳しく解説します。
基本手数料(出品手数料・落札手数料)
eBayの基本手数料は2種類。
出品手数料と落札手数料です。
これからeBay輸出を始める方、ストアではない方の場合、「毎月200個まで」出品手数料は無料です。
以前は50品だった出品無料枠の上限が、 2020年8月から200品に拡大されました。
該当するのはグローバルサイト『eBay.com(USサイト)』です。
200個を超えると、カテゴリにもよりますが1品当たり$0.30ほどの出品手数料がかかります。
この出品手数料のことを、eBayでは「Insertion fees」と言います。
ちなみに落札手数料は、「Final Value Fee」で、落札手数料もカテゴリによって変わります。
おおむね約10%程度です。
eBayストア機能を利用した場合の手数料
eBayには、ストア機能があります。
eBayをストアにすると、ストア手数料が発生します。
ストアは次の5つのプランがあります。
- Starter(スターター)
- Basic(ベーシック)
- Premium(プレミアム)
- Ancher(アンカー)
- Enterprise(エンタープライズ)
選択したプランによって、ストア手数料が異なります。
詳細は下表の通りですが、ベーシックの場合、月額$27.95が発生します。
その分、無料枠が200品→350品に増えるなどメリットがあります。
尚、ストア料金は、年払いも可能です。
選択したプランで長く継続する場合は、年払いの方が割引価格となります。
金額はYearly subscription feeをご参照ください。
途中でストアプランを変更することもできます。
決済手数料(ペイパルの手数料)
eBayで商品が売れると、売上金はPayPalに入金されます。
PayPalは決済手数料がかかるのですが、金額によって手数料が変わります。
原則、売上が増える程、手数料は下がります。
0~300,000円の場合:3.6%+40円(標準レート)
300,001~1,000,000円の場合:3.4% + 40 円
1,000,001~10,000,000円の場合:3.2% + 40 円
10,000,000円超えの場合:2.9% + 40 円
このPayPal手数料は自動では下がりません。
下げるためには、自らPayPalにマーチャントレートの申請を行います。
決済手数料は、「前月のペイパルによる売上高」に基づいて決定されます。
尚、売上条件を月間30万円以上満たしていても、アカウントに問題がない、制限がかかっていない、未解決のチャージバックなどがないことが前提条件です。
売上が下がってしまうと、また該当する手数料に戻ります。
マーチャントレート申請は月1回までとされていますが、1回申請が通れば毎月行う必要はありません。
出品ページアップグレード機能の利用料
続いて、オプション手数料(optional fee)について説明します。
商品を出品する際に様々なオプション機能があります。
各々有料となりますので、必要最小限のものを利用していきましょう。
以下に主な有料オプションの手数料を記載します。
$150未満の商品+出品期間が1,3,5,7,10日の場合
Listing Designer $0.1
Gallery Plus $0.35
Subtitle $0.5
Value Pack $0.65
Bold $2
$150以上の商品+出品期間が1,3,5,7,10日の場合
Listing Designer $0.2
Gallery Plus $0.7
Subtitle $1
Value Pack $1.3
Bold $3
各有料オプションの内容は以下の通りです。
- Listing Designer:商品説明ページのテンプレート。出品ページのレイアウトを選択することができるオプション
- Gallery Plus:検索結果ページで商品写真の上にマウスを置くと、最大400×400ピクセルの大きな画像が表示されるようになるオプション
- Subtitle:メインのタイトルの下に、より詳細な情報を追加することができるオプション。バイヤーに絶対に見逃してほしくない情報を入れたいがタイトル文字数では足りないとき便利
- Bold:出品タイトルを太字で表示させることができるオプション
- Value Pack:Subtitle、Gallery Plusなどがセットになったオプション
全ての商品にオプションをつけると、手数料が積み重なって高くなってしまいます。
目玉商品や厳選したモノ、売上が伸びそうな商品にのみ、オプションをつけることをお勧めします。
eBay出品の手数料について
eBay出品の手数料について、特に知っておきたい払い戻しと簡単に計算する方法について解説します。
eBay出品手数料の払い戻し
eBayで商品が売れても、何日経っても入金がないというケースが時々あります。
そのような場合は、おとなしく待っているだけではNGです。
入金を催促しても支払いがないときは、対処が必要です。
その理由は、何もしないと、支払いがなくても落札手数料(FVF)だけが引かれてしまうからです。
未払いの際はセラーからケースを開いて、理由の部分は「unpaid item」を選択します。
そうしますと、eBayからバイヤーに4日以内に支払いしてください、という通知がいき、期限が定められます。
期日内に支払いがあれば、通常通り取引を行いますし、支払いがなければケースが閉じて、落札手数料が戻ってきます。
特に高額品の未払いをそのままにしていると、落札手数料も高い額が引かれてしまいますので、売れてから入金がない取引はもれなく処理を行いましょう。
eBay手数料を簡単に計算する方法
このように、eBayの手数料には色々あるわけですが、これらを一括で計算してくれるサイトを紹介します。
eBay公式の「Fee Calculator」で計算できます。
Fee calculator:
http://www.fees.ebay.com/feeweb/feecalculator
手順は次の通りです。
- カテゴリを選択する
- 出品形式、価格を選択、入力する
- ストアの有無、Top Rated 取得有無を選択する
- 送料を入力する
右側にある、「Calculate fees」ボタンを押すと、eBayの手数料見積が計算されます。
Totalに表示されている額(下図の例では$10)が手数料の合計です。
内訳は、Insertion feeが出品手数料、Final value feeが落札手数料、Listing upgrade feesがオプション、Discountが割引適用分です。
慣れるまでは、このように1点ずつFee calculatorで計算してもよいですが、数が増えてきたり、ざっくりと利益を把握したい方は、eBay+PayPal手数料を合わせて15%を見ておけば間違いないです。
その際、「eBayの落札価格+バイヤーに払ってもらう送料」に対して15%で計算をします。
送料にも手数料がかかりますので、忘れずに加えましょう。
もし、落札価格が$100、バイヤーに払ってもらう送料が$20の場合は、合計$120に対して手数料が約15%です。
計算は、$120✕0.85=$102というように、「0.85」をかけると比較的簡単に把握できます。
eBay出品は手順と手数料をおさえれば初めてでも大丈夫!
eBayは英語ができなくても手順をおさえれば出品できます!
利益を確保するためには手数料のチェックも忘れずに行いましょう。
物販総合研究所ではeBay輸入完全マニュアルを無料配布しています。
eBayに慣れるという意味で、出品(輸出)を考えている人にも役立つ内容を記載しています。
ぜひダウンロードしてみてください。