EMSで荷物を発送する際に利用できる、荷物の追跡システム。eBay輸出などで海外に荷物を発送している人やECビジネスの海外展開を検討中の人は、詳しい使い方を把握しておきたいところです。
今回は、EMSの追跡システムの仕組みや配達状況の確認方法、利用する際の注意点などをわかりやすく解説します。

▶Twitter:https://twitter.com/bitojun
▶YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCh26kX2_xGLj_mXKNqp-m9Q
EMS(国際スピード郵便)の追跡システムとは?
EMS(国際スピード郵便)は、世界120以上の国や地域に荷物や書類を送れる日本郵政の国際郵便サービスです。EMSで荷物を送ると、オプション料金などは不要で「追跡システム」を利用できます。追跡システムは荷物1個単位から利用でき、荷物の発送状況をネット上から確認できます。
使い方は、EMSの発送伝票の右上にある13桁の「お問い合わせ番号(追跡番号)」を確認し、日本郵政のサイトに入力するだけです。番号がわかれば、発送側だけでなく受取側からも荷物を追跡できます。
EMSの追跡システムでわかることは?
EMSの追跡システムを使ってわかることは、次の3つです。
- 荷物の現在地
- 荷物のステータス(輸送中、通関中など)
- 通関の状況(通関が終わっているかどうか)
追跡システムを使っても状況がわからない場合は、日本郵政のカスタマーサポートに電話で問い合わせると、より詳しい情報を教えてもらえるケースがあります。
- (参考)日本郵便「電話でのお問い合わせ」
EMS取り扱い国一覧
EMSの対象となっている国や地域は、日本郵便のサイトから確認できます。荷物の発送前に、送りたい国がEMSの対象となっているか、以下のリンクから確認しましょう。
- (参考)日本郵便「国・地域別の差出可否 」
また、EMSを送れても追跡サービスの対象でない国もあります。上記のサイトから送りたい国の名称をクリックし「追跡の可否」という項目を確認してください。
EMSで荷物を追跡をする方法
それでは、EMSで発送した荷物を追跡する方法を詳しく紹介します。追跡には、発送手続きの際に受け取った「送り状(伝票)」が必要ですので、準備しておきましょう。
「お問い合わせ番号(追跡番号)」を確認する
荷物の追跡には、送り状の右上にある13桁の「お問い合わせ番号」を利用します。「EN ■■ ■ ■■■ ■■■ JP」という、英数字で構成された番号ですので、まずはこちらを確認してください。
「郵便追跡サービス」から問い合わせる
続いて、日本郵政の「郵便追跡サービス」にアクセスします。個別の荷物を追跡したいときは「個別番号検索」のボタンをクリックしてください。
お問い合わせ番号を入力する画面が表示されますので、先ほど確認した番号を入力します。一度に10個の荷物まで、まとめて問い合わせることが可能です。
全ての番号を入力したら「追跡スタート」のボタンをクリックすると、荷物の追跡結果が表示されます。
EMSで追跡結果一覧|ステータスの意味を解説!
追跡サービスで荷物を検索すると、荷物の現状がステータスとして表示されます。ここでは、各ステータスの意味を解説していきます。
引受 | 荷物を郵便局で引き受けた状態。 |
---|---|
中継 | 荷物が他の郵便局に通過している状態で、その時の取り扱い局が表示される。 |
国際交換局に到着 | 発送元の国際交換局に到着した、または発送先の国際交換局に到着した。 ※国際交換局とは、国際発送される荷物の通関業務を行う場所 |
国際交換局から発送 | 国際交換局から次の施設や宛先に発送された。 「国際交換局から発送」とは?あと何日で荷物を受け取れる? |
保税運送中 | 発送元の国際交換局から、別の国際交換局へ荷物を移動している。 |
保税運送到着 | 保税運送した荷物が中継先の国際交換局に到着した。 |
税関検査のため税関に提示 | 日本から到着した荷物がインボイスの内容が一致しているか、各国の禁止品目に違反していないかを、送り先の税関で確認作業をしている。 |
通関手続中 | 送り先の国際交換局に荷物が搬入され、通関手続きを行っている状態。 |
税関から受領 | 税関でのチェックが終了し、発送手続きに入った状態。 |
到着 | 荷物が送り先の配達局に到着した。 |
配達局から出発 | 荷物が配達局から出発し、運送中である。 |
配達局で保留 | 配達したが不在などの理由で持ち戻りになり、最寄りの郵便局視点などに保管中である。 |
お届け先にお届け済み | 荷物の配達が完了している。 |
差出人に返送 | 何かトラブルが発生し、荷物が差出人に返送された。 |
EMSで追跡できない場合の対処法
追跡サービスのサイトを利用する際、お問い合わせ番号を入力しても「お問い合わせ番号が見つかりません」と表示され、荷物の現状がわからないケースがあります。追跡ができない原因としては、次の3つが考えられます。
- 追跡状況がまだ反映されていない
- 国によっては追跡サービスを利用できない
- 番号に不備がある
それぞれ、詳しく解説していきましょう。
追跡状況がまだ反映されていない
問い合わせ番号を入力しても状況を確認できない場合、追跡状況がまだ反映されていない可能性が考えられます。
海外に発送された荷物の追跡状況はその国の郵便局で入力するため、反映までに時間がかかるケースがあるためです。
送り先の国に郵便局のホームページがある場合、そちらの追跡システムを利用すると確認できることもあるので、チェックしてみるといいでしょう。
- (参考)日本郵便「海外の郵便局リンク」
国によっては追跡システムを利用できない
送り先の国が、そもそも追跡システムに対応していないケースもあります。
EMSは120の国や地域に荷物を送れるサービスですが、荷物の発送はできても追跡システムを利用できない国も一部存在するのです。
以下のリンクにあるEMS対象国の一覧から、荷物の送り先の国名をクリックし「追跡の可否」という項目を確認してください。
- (参考)日本郵便「国・地域別の差出可否」
番号に不備がある
レアなケースですが、郵便窓口での発送手続きに不備があり、荷物とお問い合わせ番号が正確に紐づけされていないケースもあります。その場合は、郵便局に問い合わせてみましょう。
また海外からの荷物を受け取る場合には、相手から伝えられた番号が間違っている可能性も考えられます。
何度試しても追跡状況がわからない場合は、送り主に再度番号を確認してみましょう。
EMSの追跡システムに関する注意点
最後に、EMSで追跡システムを利用する際の注意点を紹介します。
ステータスと現状が一致していないことがある
送り先の国によっては、ステータスの表記と荷物の現状が一致しないケースがあります。
たとえば、フランスやイギリス宛てのEMSで、本人不在により持ち戻りになっていても、追跡システム上では「お届け済み」と表示される仕様となっています。
より正確な情報を知りたい場合は、各国の郵便局サイトで確認できることがありますので、送り先の郵便局サイトを確認してみましょう。
海外輸送が禁止されている荷物に注意する
国際郵便では、全世界共通で海外輸送できない品目と、送り先の国の法律によって輸入が禁止されている品目があります。
荷物の中にこれらの品物が入っていると、海外に発送する前に返送されてしまうケースがあるので、注意が必要です。
荷物の内容はX線検査などで調べられていますので、インボイスに虚偽の内容を記載して禁止品目を発送することはできません。
事前に郵便局のサイトで禁止品目のリストを確認し、誤って送らないように気を付けましょう。
まとめ
日本とは運送環境が異なり、荷物が届かないこともある海外発送において、追跡システムは心強いサービスです。
オプション料金は必要なく、荷物1つから利用できますので、荷物を海外に輸出する際は、ぜひ利用しましょう。
ただし、荷物の運送状況がリアルタイムで更新されないケースもあることに注意してください。その場合は送り先の郵便局サイトで確認すると、詳しい状況がわかることがあります。
購入者からの問い合わせにスムーズに答えられるよう、追跡方法や問い合わせ先などを事前に把握しておきましょう。
個人でできる輸出ビジネスやeBay輸出についてもっと詳しく知りたいなら、こちらのマニュアルがおすすめです。
せどりビジネスを海外展開する際の基礎知識や、確実に儲けを出すノウハウについて無料で学べるマニュアルとなっていますので、本記事とあわせてご確認ください。