ジャンク品はまともに動かず使えないとされますが、正しく修理して正常に動くようにすれば転売は可能です。
ジャンク品は安く売られているため、仕入れ値が安くすみ、うまく転売できれば大きな利益を生みだせます。
この記事では、ジャンク品を修理して転売する方法について説明します。ジャンク品の転売を考えている人は是非参考にしてみてください。
ジャンク品とは?定義は何?
ジャンクとは、英語で「ガラクタ」や「くだらないもの」という意味をもつ言葉です。
ジャンク品とは、破損や故障によってもともとの製品としては利用できない状態になっているものを表しています。
また、リサイクルショップで扱われているカテゴリのひとつです。
明確な定義はないものの、電源を入れても作動しない場合や年式が古くて動作保証できないものなどが含まれます。
また、通常の使い方ができないような致命的な欠陥があるものもジャンク品です。
なお、動作確認を行うための手段がなく、動作保証できないものもジャンク品に分類されます。
ジャンク品に含まれる商品の状態はさまざまであるため、なかには簡単に修理するだけで動作するようになるものも含まれている可能性があります。
ジャンク品を仕入れる目的とは?
ジャンク品はどのような目的で仕入れるのでしょうか。
ジャンク品を仕入れる目的はさまざまなあるため、以下でくわしく紹介します。
【ジャンク品を仕入れる目的】
- 修理して転売する
- 現状品として転売する
- 動作テストのために転売する
修理して転売する
損傷が小さく一部に限られている場合は、修理してもとの状態に戻すと商品として転売できます。
また、仕入れたジャンク品そのものを修理するのではなく、すでに手元にある商品と組み合わせながら修理するケースもあります。
手元にある商品の部品が不足していても、ジャンク品を仕入れれば一部を取り出して再利用することが可能です。
なお、あらかじめ複数のジャンク品を仕入れておき、それぞれの使える部分だけを組み合わせるのもひとつの方法です。
現状品として転売する
ジャンク品として販売されていても、なかには現状品として転売できるものも存在します。
一般的に想定される使い方ができなくなっているものの、他の一部の目的のためであれば問題なく使用できる状態で売られているジャンク品は少なくありません。
ジャンク品は基本的に格安で販売されています。
安い価格でそのような商品を仕入れられた場合、一部の目的のために商品を必要としている人が高値で買い取ってくれる可能性があるでしょう。
動作テストのために転売する
目立つ傷や一部の故障によりジャンク品として扱われている商品でも、転売時の動作テストのために活用できる場合があります。
たとえば、フィルム、メモリーカード、カメラ類などが当てはまります。
動作テストのために新品の機器を購入するとなると経費が高くなりますが、ジャンク品を活用すれば負担を軽くすることが可能です。
ただし、テストのために使用するからには、一部が故障しているとしても、テストを行いたい部分についてはきちんと動作するジャンク品を選ぶ必要があります。
ジャンク品を修理して転売するメリット
ジャンク品を修理して転売する場合、いろいろなメリットがあります。ここでは、メリットについて具体的に解説します。
【ジャンク品を修理して転売するメリット】
- 元手がかからない
- 利益率が高い
- ライバルが少ない
元手がかからない
転売で利益を出すには、元手としてまとまった費用がかかります。
しかし、ジャンク品は正常品と比較してかなり安く手に入れられるので、元手となる費用はそれほど必要ありません。
ジャンク品は壊れていたり正常な動作が確認できなかったりするので、リサイクルショップでつけられている価格は安めです。
ジャンク品なら仕入れにかかる費用を抑えられるため、手元に資金があまりない段階でも転売のビジネスにスムーズに着手できます。
利益率が高い
ジャンク品は安く仕入れられるため、利益率は高くなる傾向があります。
きちんと修理すれば、通常の中古品と同等の価格帯で販売することが可能です。
一般的には、利益率が高い商品は仕入れ値も高いので、売れなかった場合には損失も大きくなってしまいます。
しかし、ジャンク品は仕入れ値が安いので、たとえ売れなくても大きな損失は発生しにくいです。
ジャンク品は組み合わせて修理することも可能なので、仕入れた商品の有効活用も実現できます。
ライバルが少ない
ジャンク品は壊れているというイメージが強いので、わざわざ転売の商品として扱おうとする人はあまりいません。
修理や掃除には少なからず手間がかかるため、効率が悪いと感じて手を出さない人がほとんどです。
しかし、裏を返せばライバルが少ないともいえます。
競合がいなければ、ジャンク品のなかでも、少ない手間で修理やメンテナンスができたり、売れやすかったりするものを選びやすいです。
ライバルが少なければ、商品の販売もしやすくなります。
ジャンク品を修理して転売するデメリット
ジャンク品を修理して転売する場合、デメリットもあるのが事実です。
ここでは、具体的なデメリットについて解説します。
【ジャンク品を修理して転売するデメリット】
- 修理に関する知識やスキルがいる
- 手間や時間がかかる
- 仕入れが無駄になる可能性がある
修理に関する知識やスキルがいる
ジャンク品を転売するには、正しく修理するための知識と技術が必要不可欠です。
ジャンク品を扱うのであれば、自力で正常に作動する状態まで改善できなければなりません。
ただし、最初から深い知識やスキルがない状態でジャンク品を扱い始め、修理しながら技術を身につけることは十分可能です。
最初は簡単に修理できそうなものから挑戦し、少しずつ知識や技術を身につけていきましょう。
扱うジャンルを絞れば、それだけスムーズに知識や技術を身につけられます。
手間や時間がかかる
ジャンク品は、基本的に修理しなければ転売できない可能性が高いです。
修理には少なくとも数時間以上かかる可能性があり、場合によっては1日がかりで修理しなければならないこともあります。
ジャンク品のを扱うと、通常の商品を仕入れて出品するよりも時間がかかることを覚えておきましょう。
売れる価格によっては、割りに合わない恐れもあるため注意が必要です。
もちろん、簡単な掃除やメンテナンスだけで済む場合もあるので、商品を見極めることが大切です。
仕入れが無駄になる可能性がある
ジャンク品は動作保証がされておらず、修理しても直せるとは限りません。
内部に致命的な損傷があれば、修理できない恐れもあります。
手間や時間をかけたにも関わらず、結局出品できないケースもあります。
また、ジャンク品の返品は受け付けていないところが多いです。
たとえ売り物にならなくても、仕入れにかかった費用を返してもらうことはできません。
ただし、修理できないジャンク品は、部品を外して他のジャンク品のために活用できる場合があります。
ジャンク品の仕入れ先3選
ジャンク品はどのような場所で仕入れられるのでしょうか。
ここでは、具体的なジャンク品の仕入れ先を紹介します。
【ジャンク品の仕入れ先3選】
- メルカリ
- ヤフオク
- ハードオフ
メルカリ
メルカリはフリマアプリなので、一般の人が多く出品しています。
利益を細かく計算していない人も少なくありません。
転売に関する知識をもっていない人が多いため、ジャンク品の定義も曖昧です。
クレームやトラブルを避けたいという思いから、些細な傷や不具合があるだけでジャンク品として出品しているケースもよく見られます。
そういった商品に狙いを定めて検索すれば、比較的状態のいいジャンク品を安く仕入れることが可能です。
ヤフオク
オークションサイトとして有名なヤフオクは、個人だけでなくさまざまな企業も参加しています。
状態のいい中古品ばかりでなく、ジャンク品も出品されているので、自分が扱いたいジャンルの商品をチェックしてみましょう。
ヤフオクでは検索窓に「商品ジャンル ジャンク品」と入れて検索すると、探したいジャンルのジャンク品をスムーズに見つけ出せます。
商品ページには商品の状態が記載されているので、よく読んで転売できそうなものを探してください。
ハードオフ
ハードオフでは状態のいい中古品だけでなく、ジャンク品も扱っています。
ジャンクコーナーとしてまとめられており、品揃えも豊富です。
稼働品もあれば不動品もあり、状態は商品によってそれぞれ異なります。
さまざまな商品が集められているので、売れそうな商品がないかチェックしてみましょう。
目的や得意なジャンルにあわせて選ぶことが大切です。
なお、ハードオフでは値札に商品の情報が記載されているので、仕入れのための確認作業もスムーズに進めやすいです。
ジャンク品を仕入れるときのポイント
ジャンク品を仕入れるときは、押さえておきたいポイントがあります。
ここでは、ジャンク品を仕入れるときに意識したい具体的なポイントを解説します。
【ジャンク品を仕入れるときのポイント】
- 不明点は必ず質問する
- 出品者の評価をチェックする
不明点は必ず質問する
ジャンク品として扱われている理由は、商品によってそれぞれ異なっています。
故障の具合は商品によってまったく違うので、仕入れる前にきちんと確認することが大切です。
基本的に、商品の状態は説明書きや値札に記載されている場合が多いです。
しかし、書かれている内容を見てもよく分からないときは、必ず出品者や店員に確認しましょう。
質問しても返答が曖昧でくわしい状態が分からないのであれば、仕入れは見送ったほうが無難です。
出品者の評価をチェックする
フリマアプリやオークションなどインターネットを介してジャンク品を仕入れる場合は、あらかじめ出品者の評価をチェックしておきましょう。
評価が悪ければ、商品ページに商品の情報がきちんと反映されていないかもしれません。
想定以上に問題のある商品が送られてくる恐れもあるため、注意が必要です。
反対に、評価がいい出品者なら、商品ページに記載してあるとおりの商品が送られてくる可能性が高いです。
損傷が増えないよう、梱包にも気を使ってくれる場合もあります。
主なジャンク品の修理方法
ジャンク品はどのように修理すればいいのでしょうか。
ここでは、転売で扱われる代表的なジャンク品の修理方法を解説します。
ゲーム機
どの商品であっても、修理の最初に行うのは通電確認です。
ゲーム機を修理するときも、まずはスイッチをオンにして通電するかどうか確かめます。
この段階で、電源が入らなったり、通電したもののシステムエラーが出たりするようであれば、修理はほぼ不可能でしょう。
電気が入ったら、ソフトをセットして動作を確認します。
読み込みができない場合は、本体を分解して読み込みレンズをクリーニングしましょう。
綿棒などを使い、レンズに付着している汚れを優しく拭きとります。
このとき、水を使ってはいけません。
きれいになったら組み立てなおし、動作を確認します。
2~3回クリーニングしても正常に読み込まないときは、残念ながら修理できない可能性が高いです。
プリンター
プリンターの修理も、まずは通電確認を行います。
通電しない、システムエラーが出る場合は修理するのは難しいでしょう。
電源が無事に入ったら、プリンターに合った型番のインクと用紙をセットし、テスト印字を行います。
給紙できないときは修理できない可能性が高いです。無事にテスト印字ができたら、結果を確認しましょう。
カスレが出ているときは固まったインクが付着して目詰まりを起こしている可能性がありますので、クリーニング機能を使ってきれいにしましょう。
クリーニングを何度か行って、カスレのないきれいな印刷ができれば完了です。
また、通常のクリーニング機能ではきれいにならなくても、洗浄カートリッジを使うときれいになることがあります。
ただし、10回以上クリーニングしてもきれいに印字できないときは、直せない可能性が高いため、諦めたほうが良いでしょう。
プリンターの機種によっては、プリンタヘッドを取り外すことができるものがあります。
外せる機種なら取り外して水洗いしてみると良いでしょう。
目詰まりが解消されてきれいになることがあります。
なお、洗ったプリンタヘッドを戻すときは、よく乾燥させてからにしましょう。
プレーヤーやレコーダー
プレーヤーやレコーダーも、最初に通電確認を行います。
ほかのものと同様、通電できない、できてもシステムエラーが出るときは、修理は難しいです。
電源が入ったら、メディアを挿して再生できるかどうか確かめます。
読み込めないようであれば、本体を分解して読み込みレンズのクリーニングを行い、ほこりや汚れを取り除きましょう。
市販のレンズクリーナーなどを綿棒につけて、そっと拭きとります。
クリーニングできたら組み立て直し、再生できるかどうかの確認です。
2~3回クリーニングをしても正常に作動しない場合は、修理できない可能性が高いでしょう。
コンポ
コンポを修理する最初のステップも、通電確認をすることです。
電源が入らない、動くもののシステムエラーが表示されるというときは、修理不能の可能性が高いため諦めましょう。
稼働したら、MDやCD、カセットテープを入れてうまく再生するか確かめます。
読み込みエラーが出たときは、読み込みレンズや再生ヘッドなどのクリーニングが必要です。
CDやMDが再生できない場合は、コンポを分解する必要があります。
ドライバーを使ってコンポを分解し、エラーが出ている読み込みレンズを取り外しましょう。
外せたら、綿棒を使って細かい汚れまで取り除き、レンズをきれいにします。
汚れがとれたら、仮組み立てして再生できるか試しましょう。
エラーが出る場合は、再度レンズを取り外してクリーニングします。
2~3回繰り返しても再生できないなら、直る可能性は低いので諦めましょう。
再生出来たらきちんと組み立て直します。カセットテープが再生できない場合は、コンポを分解しなくてもクリーニングはできます。
カセットテープを入れるところのふたを開け、ヘッドやピンチローラーの汚れを、クリーニング液などをつけた綿棒を使って取り除きましょう。
きれいになったら、カセットテープをセットして再生してみます。
うまくいかなかったら再度掃除です。ただし、2~3回繰り返しても無理なときは諦めましょう。
カメラ
カメラを修理するためには、光学レンズクリーナー、プラスドライバー、カニ目レンチ、アルミトレイなどを用意しておく必要があります。
レンズにカビがある場合、まずはレンズを前から拭いてきれいにしましょう。
さらに、カニ目レンチを使って、後玉のマウント止めビスと絞りリングを外します。
後玉とは、カメラの一番後ろにあるレンズのことです。
外した部品は、必ずアルミトレイへ置きます。
そうすることで、細かい部品を修理中に紛失するリスクを防止できます。
カビがついているところを丁寧に拭き取ったら、前玉も外しましょう。
前玉は、カメラの一番前にあるレンズです。
ヘリコイドリングを止めているネジを外し、同じ要領でレンズについているカビを拭き取ります。
また、ピントリングのグリス抜けや固着がある場合も、自分でメンテナンスすることが可能です。
ピントリング部分を分解したら、もともとついていたグリスをきれいに除去します。
その後、新しいグリスに入れ替えてください。
正しく組み立て直せば、ピントリングをスムーズに動かせるようになります。
スマホ(iPhone)
スマホ(iPhone)は中古でも人気があるため、ジャンク品でも修理すれば高値で売れる可能性があります。
スマホ(iPhone)の修理に必要なものは、星型ドライバー、プラスドライバー、ピンセット、オープナーなどです。
ネットショップで探すとスマホ(iPhone)を修理するためのキットも販売されているので、初めてスマホの修理に挑戦するなら購入しておくといいでしょう。
スマホは、分解さえできれば故障している部品を交換することが可能です。
底面に星型のネジがついているので、星型ドライバーを使って取り外してください。
その後、オープナーでフロントパネルをゆっくり持ち上げていきます。
本体からケーブル固定板のネジがつながっているので、それも外しましょう。
最後にケーブルを取り外せば、スマホの分解は完了です。
分解した後は、必要に応じてフロントパネルやバッテリーなどを交換します。
なお、フロントパネルを4cm以上持ち上げると、ケーブルが切れてしまう恐れがあります。
修理中に損傷を広げないよう、注意しながら作業することが大切です。
ギターなどの楽器
ギターをはじめとする楽器も、壊れて使えなくなったものがジャンク品としてよく売られています。
ただし、なかには修理すると一般的な中古品と同等の価格で売れるものもあります。
楽器はもともと高価なので、きちんと修理すれば欲しがる人はたくさんいるでしょう。
故障の内容にもよりますが、場合によっては簡単に修理できる可能性もあります。
たとえば、ギターのペグに問題がある場合、簡単な手順で交換が可能です。
新しいペグを用意してはめ込んだら、ドライバーを使ってネジを閉めましょう。
作業はこれだけなので、初心者でも比較的簡単に挑戦できます。
また、ベースのピックアップにトラブルが発生している場合も交換できます。
この場合、ハンダゴテ、ハンダ、ハンダ吸い取り、コテ台が必要です。
まずはピックガードをベース本体から取り外してください。
そのうえで2本の出力線とアース線を外したら、ピックアップも外しましょう。
新しいピックアップを取り付けるときは、すべてのピックアップをピックガードにマウントさせなければなりません。
線をハンダ付けにしたら、ピックアップの交換が完了します。
ジャンク品の修理転売では古物商許可証が必要!
ジャンク品を修理して転売する場合、古物商許可証が必要です。
古物商許可とは、中古品の転売をビジネスとして行う人に必要な手続きのことです。
ここでは、古物商許可が必要な理由と取得方法を解説します。
古物商許可証が必要な理由
古物商許可証が必要になるのは代金を支払ってジャンク品を仕入れ、それを修理して転売する場合です。
許可を得ないまま転売すると、古物営業法違反で逮捕されて処罰を受ける可能性もあります。
古物商許可証があれば、古物市場を利用することも可能です。
古物商許可証を提示すると顧客からの信頼も得やすいので、必ず取得しておきましょう。
古物商許可証の取得方法
古物商許可証は、所轄の警察署の生活安全課へ申請して取得します。
自分で申請するとなると、そろえるべき書類が多くて手間がかかります。
費用はかかりますが、行政書士などに依頼するとよりスムーズに古物商許可証を取得することが可能です。
修理さえできればジャンク品ではなくなる!
ジャンク品といっても、壊れて使い物にならないものばかりではありません。簡単な修理で直り、動くようになるものも多いです。
仕入れ値が安いため、うまく修理して転売できれば高い利益を得ることもできます。
ジャンク品の修理転売はライバルが少ないため、狙い目です。
ぜひ、ジャンク品を仕入れて修理し、転売して利益を得ましょう。
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