副業解禁の流れが進む中、転売に興味を抱く人が増加しています。
転売にはいろいろな手法がありますが、中でも「無在庫転売」はリスクが少なく多くの人に採用されています。
無在庫転売は魅力がある反面、取り組む際はリスクにも目を向けておかなければなりません。
そこで今回は、無在庫転売のメリットやリスク、始め方について詳しく解説していきます。
無在庫転売とは?
転売は多くの場合、先に商品の仕入れをして手元に商品がある状態から出品していく「有在庫転売」が採用されています。
「無在庫転売」の場合は商品を仕入れる前に出品だけしておいて、購入者が現れてから仕入れるスタイルをとります。
中には無在庫転売を禁止とするショッピングサイトもあります。
しかし、無在庫転売で得られるメリットは非常に大きく、軽減できるリスクもたくさんあるので人気の高い転売方法となっています。
無在庫転売のメリット
無在庫転売にはさまざまなメリットがあり、転売活動を優位に進めることができるので無在庫転売をメインの手法としている人も少なくありません。
具体的にどのような点で優れているのかを確認しましょう。
不良在庫を抱えるリスクが無い
無在庫転売の魅力として一番に挙げられるのは、在庫を抱える必要がない点でしょう。
有在庫転売の場合、商品の仕入れは世の中のトレンドなどをしっかり見極めて行わなければなりません。
もしそれを見誤って売れない商品を仕入れてしまうと不良在庫となってしまいます。
不良在庫はいつまでも抱えていても売れる期待が持てないので、赤字覚悟で処分するほかありません。
その点、無在庫転売の場合はそもそも在庫を抱えることがないので、トレンドを見極めたり商品の売れ行きを心配したりする必要がなくなります。
また、一般的に転売を始めるとなると在庫を確保するスペースを用意しなければなりません。
しかし、無在庫転売であればそのような問題からも解消されます。
特に転売を初めて間もない頃などはどのような商品が売れるのか的確に判断するのが難しくもあるため、初心者にとって無在庫転売はぴったりの手法であるといえます。
豊富な商品を大量に出品できる
無在庫転売は、どこから商品を仕入れるかが非常に重要になってきます。
インターネットで気軽に買い物ができる現代においては、いかなるアイテムもどこかしらで手配できるようになっています。
転売で利益を出すために鍵を握るのはとにかく出品をすることですが、インターネット上に在庫が豊富にあるので無在庫転売の場合も安心して出品できます。
特に、定番商品を扱うとなれば在庫切れもそうそう起きません。
商品が手元になくても余計な懸念を抱くことなく大量に出品できるでしょう。
赤字になるリスクが少ない
転売における一番の心配事といっても過言ではないのが、不良在庫を抱えることです。
転売で発生する赤字のほとんどは不良在庫によって生まれています。
いかにして不良在庫を抱えないようにするかということが転売では重要になってきます。
無在庫転売では購入者が現れたのを確認してから商品を仕入れるので、売上額が仕入れ額を上回るようなこともありません。
赤字になるリスクも限りなく少なくできます。
一方、有在庫転売の場合参入したての頃は商品をまとめて仕入れなければなりません。
そのためにはまとまった資金が必要になりますが、お金を費やしたとしても必ず成功するとは限りません。
間違ったやり方をしてしまうと資金が無駄になるのでなかなか足を踏み出せない人もいます。
その点、無在庫転売の場合は初期投資がほとんどかからないため誰でも気軽に始めることができます。
無在庫転売のデメリット
無在庫転売は効率的に稼ぐための有効な手段ですが、いくつかのデメリットがあるのも事実です。
それをしっかり踏まえたうえで取り組まなければなりません。
具体的にどのようなデメリットがあるのか、ここでじっくり解説していきましょう。
ライバルが多い
ひと口に転売といっても取り扱う商品を何にするか、どのような手法を持って臨むかで転売活動にさまざまな影響が及ぼされます。
転売は一般的に独占状態であるほど売れやすく、競合する人が多いほど売れにくくなるという特徴があります。
誰でも取り組みやすくハードルが低い無在庫転売は、必然的にライバルが多くなってしまうことを理解しておかなければなりません。
無在庫転売で利益を重ねるのであれば、取り扱う商品を差別化するなど、できるだけ多くの消費者に自分の商品を見てもらうような工夫が必要になってきます。
発送までに時間がかかる
無在庫転売は在庫を持たないスタイルで、赤字のリスクを軽減したりスペースを確保する手間を省けたりするのは確かです。
しかし、有在庫転売を比べるとどうしてもスピード面で劣ってしまいます。
有在庫転売の場合、手元に商品があるので注文が入ったあとすぐに発送作業に移ることができます。
しかし、無在庫転売の場合は売れたのを確認して商品を仕入れるので、スピーディな対応をとることができません。
購入後、なかなか商品が手元に届かないとなると消費者は不安を覚えてしまうでしょう。
無在庫転売を行う場合は発送に時間がかかってしまう旨をあらかじめ表記しておかなければなりません。
消費者の目線に立って評判をあげたりリピーターを獲得したりすることで、転売活動を優位に進めることができます。
予定が崩れる可能性がある
インターネット上には在庫が豊富にあるとはいえ、必ずしも品切れすることがないわけではありません。
出品して商品を購入する人が現れても、実際に仕入れるときになって商品が手配できないということが稀に起こります。
これは無在庫転売で起こりうる一番のリスクといえるでしょう。
場合によっては仕入れに時間がかかるだけでなく、商品を準備すること自体が困難になるケースもあるので注意が必要です。
また、仕入れ先が値上げをする可能性がないとも言い切れません。
当初の価格設定では利益が出なくなってしまう可能性もあります。
提示していた価格を急に変更してしまえばかなりの確率で消費者からクレームを受けることになるでしょう。
悪い評判が広がってはその後の転売活動にも影響を及ぼすことになるので、ほとんどの場合赤字で手渡すことになります。
そうならないためにも、出品後も仕入先が商品価格を変えていないかチェックしておかなければなりません。
無在庫転売を行う際は、予定が崩れるリスクを承知したうえで慎重に立ち回るように心掛けましょう。
無在庫転売の流れ
無在庫転売は、どのような手順を踏んで行われるのでしょうか。
ここで、無在庫転売の詳細な流れを確認しておきましょう。
ステップ1:市場分析やリサーチを行う
今ではインターネットを使って気軽に商品を仕入れることができるようになったため、無在庫転売も非常にやりやすくなりました。
商品を手元に準備しなくとも大量に出品することができます。
とはいえ、何も考えずにやみくもに出品していても商品は簡単に売れません。
出品作業ばかりに時間をとられて効率が悪いので、市場分析やリサーチをしっかり行うようにしましょう。
世間のトレンドや人気商品を検索したりツールなどを利用したりしてニーズを明らかにすることで、ターゲットを絞りやすくなります。
的確なニーズをつかんだうえで転売すれば、より売上につながりやすく、ライバルとの差別化も図りやすくなるでしょう。
ステップ2:無在庫で商品を出品する
リサーチをしっかり行い、確信を持って商品を選定できたらいよいよ出品です。
無在庫転売なので手元に商品を準備することもありません。
そのまま出品手続きに移りましょう。
ここで疑問となるのは、手元に商品が無いのにどのようにして商品写真を手配すればいいのかということです。
結論から言うと、無在庫転売はほとんどのケースでインターネット上にある画像を用いることになります。
しかし、許可の降りていない画像を使うのはおすすめできません。
場合によっては著作権を侵害してトラブルになることがあります。
インターネットにある画像を用いる場合は使用しても問題ないものなのかをきちんと確認し、許可のいる画像を無断で使用することのないようくれぐれも気をつけましょう。
また、転売を行う際はネットオークションやフリマアプリ、ショッピングサイトなど、さまざまなツールを使うことになります。
それらのサービスには無在庫転売を禁止しているところもあるので、ルールはしっかり確認しなければなりません。
さらに、価格設定も売り上げに大きく影響するので適切に行うことが大切です。
なるべく安値に設定することで多くの人に見てもらえるので、収支のバランスを考慮しながら出品手配を進めましょう。
ステップ3:売れたら商品を仕入れる
無在庫転売の場合、注文が入ったらすかさず商品を仕入れるようにしなければなりません。
スムーズに行わないと発送が遅れて購入者を不安にさせるだけでなく、場合によってはクレームにつながることもあるので注意が必要です。
また、副業として転売に取り組んでいる人も多くいます。
しかし、副業で無在庫転売を採用するのはあまりおすすめできません。
インターネットで仕入れる場合は迅速に手配できますが、実店舗だと足を運ぶ必要があります。
注文が入ってからすぐ動かなければならない無在庫転売は、専業として取り組まないとなかなか対応できないでしょう。
さらに、無在庫転売は予定が崩れることがあります。
仕入先の在庫がなくなったり値上げが行われたりすると利益率や対応速度に影響が出るかもしれません。
時々様子を見に行くなどして臨機応変に対応できるようにしておきましょう。
ステップ4:梱包して発送する
商品を無事に仕入れることができたら、それを丁寧に梱包しましょう。
梱包が雑だった場合、商品に問題がなくてもクレームにつながることがあるので梱包方法を検索するなどして正しく梱包することが大切です。
梱包ができたら指定された住所に発送して一連の流れは完了です。
梱包や発送作業はスピードが大事なので、商品が手元に届いたら遅くともその日のうちに作業を終えられるように心掛けましょう。
また、梱包も無料でできるわけではありません。
送料もコストに含まれるので梱包代と送料の確認も怠らないようにし、適切な値段設定で利益を確保しましょう。
無在庫転売をする際のポイント
無在庫転売を始めるにあたっては、さまざまなコツがあります。
押さえておくべきポイントが何なのかを知っておくことで効率的に稼ぐことができるので、ここでしっかり確認しておきましょう。
安定性のある仕入れ先を確保しておく
転売は、「仕入れ」「出品」「転売」のサイクルをひたすら繰り返すことが重要になります。
しかし、無在庫転売の場合は仕入れを行う必要はありません。
また、無在庫転売では品切れや価格変更のリスクがあります。
購入者が現れてからでないと動けないので、仕入れが不安定になる可能性があるかもしれません。
安定した仕入れを行うためにも、在庫が豊富な仕入れ先をいくつか確保しておくことを心掛けましょう。
理想は仕入先の選択肢をいくつか持っておくことです。
どこかでトラブルがあっても、ほかの仕入先を利用できれば臨機応変に立ち回れるでしょう。
規制が強化される可能性がある
無在庫転売を問題視する人も珍しくなく、現状でも商品が手元にないまま転売活動をすることを禁止するサイトやサービスがあります。
法律違反でないことは確かですが、場合によってはアカウント停止などにつながるかもしれません。
今後、より多くのサイトやサービスで禁止されるようになれば今まで通りに出品することができなくなる恐れもあります。
無在庫転売に関する規制の情報には常にアンテナを張っておくことはもちろん、無在庫転売だけにこだわらず幅広い手法をもって転売活動をすることが大切です。
無在庫転売と有在庫転売はどちらが儲かる?
無在庫転売と有在庫転売を比較した場合、まず利益面に目を向けると、無在庫転売のほうが赤字リスクはありません。
一方、とれる利益が少なくなるというデメリットがあります。
また、発送に時間がかかってしまうという点を鑑みると、顧客満足度で有在庫販売に劣ってしまうのは否めません。
さらに、今のところ無在庫転売はサイトを選べば取り組むこともできますが、今後規制が厳しくなれば全面禁止となることもあるでしょう。
禁止されているにもかかわらず無在庫転売を行ってしまうとアカウント停止される可能性があり、転売活動自体できなくなってしまうかもしれません。
気軽に取り掛かれるメリットがあるのは確かですが、長期的なスパンで考えると有在庫転売のほうが多く稼げる可能性が高いでしょう。
リスクを踏まえつつ無在庫転売を始めてみよう!
無在庫転売は、リスクを抑えつつ儲けることができる人気の手法です。
一方、アカウント停止などのリスクや不安定さなどのデメリットがあるのも事実です。
これから無在庫転売を始める人は、こうしたリスクにも目を向けて取り組まなければなりません。
物販総合研究所(https://www.busoken.com/blog)では、無在庫転売を行ううえで有益な情報が配信されています。
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