服のせどりのメリット
まずは、メリットについて詳しく説明します。
【服のせどりのメリット】
- 競合が少ない
- 仕入れ先の選択肢が多い
- 送料が安い
競合が少ない
せどりのジャンルに服を選ぶ人は比較的少ないため、価格競争に巻き込まれにくく、想定通りの価格で販売しやすい傾向です。
ライバルが少ない理由には、AmazonのFBAという仕組みを利用できないことが挙げられます。
FBAとは、在庫をAmazonの倉庫に納品し、注文がきたときに梱包から発送、顧客対応まで一括してAmazonにまかせるシステムです。
古着はAmazonで販売できないため、発送する際には梱包の手間がかかると覚悟する必要があります。
また、Amazonで取引できないジャンルであるため「セラースプライト・Keepa」などのツールを活用できません。
ハイブランドの服以外は相場感を掴みづらく、いくらで売れば良いかなどの判断がしづらいです。
反面、発送の手間・相場観のわかりにくさのハードルをクリアできると、ライバルの少ない服は、せどりで儲けやすいジャンルと言えます。
仕入れ先の選択肢が多い
仕入先の選択肢が多いジャンルは、需要が高く、状態がよい商品を仕入れやすいジャンルとも言えます。
服は、古着屋やリサイクルショップ、ネットショップ、フリマサイトなど扱っているところがたくさんあります。
仕入れ先が豊富にあると、取引しやすい仕入先を見つけやすいだけでなく、レディース、メンズ、スポーツ系など、扱いたいジャンルにあわせて最適な仕入れ先を選びわけることも可能です。
また、個人が出品するサイトは値のつけ方が甘い傾向がみられ、運がよければ状態のよい古着を格安で仕入れられます。
送料が安い
服はコンパクトにまとめられるものが多く、送料を安く抑えることできます。
送料を含む経費を安く抑えることは、売上アップのために重要です。
せどりではたくさんの商品を配送するため、1回あたりの送料が安ければ、積み重なって大きな節約となります。
たとえば、自分で商品を梱包する場合は資材を用意する必要があり、送料も発生します。
この送料が意外に大きなポイントで、せどりで家電などを扱う場合、重量が大きいだけに高額になりがちです。
服のせどりのデメリット
服のせどりに取り組む前に、デメリットについても知っておきましょう。
【服のせどりのデメリット】
- 仕入れの基準があいまい
- 検品に時間がかかる
- 返品されることもある
- 古着の販売には古物商許可証がいる
仕入れの基準があいまい
服の場合は、正確な見通しを立てるのは簡単ではありません。
服の売れ行きは季節や天候に大きく左右されやすく、流行もあるためです。
また、「セラースプライト」や「Keepa」を目安とすることもできません。
一方、服以外のジャンルは、売れる商品と売れない商品が明確にわかりやすい傾向です。
たとえば、おもちゃのせどりでは、プラレールやレゴなどの定番商品や戦隊ものや人気アニメなどテレビ番組とのタイアップ商品が売れる傾向にあります。
せどり初心者にとっては、服以外のジャンルを選ぶほうが、仕入れの基準を設けやすいかもしれません。
検品に時間がかかる
商品の検品に時間がかかることも、服のせどりのデメリットの1つです。
新品はそれほど問題ではありませんが、古着を仕入れた場合は、ほつれや傷みなどのダメージ、虫食い、シミなどの汚れなどがないか細部まで確認する必要があります。
検品でなんらかの問題が見つかれば、商品を説明する欄に明確に記載しなければいけません。
検品が甘く小さなほつれや汚れを見逃していたり、商品の状態をきちんと説明できていなかったりすると、後で購入者からクレームが入る可能性があります。
それだけではなく、出品者への評価を下げられて今後に響く恐れも考えられます。
どれだけ面倒でもきちんと検品することが大切です。
返品されることもある
ほかのジャンルのせどりでも返品は発生します。
しかし、アパレルのジャンルは返品の確率が若干高めです。
返品の理由としては、写真で見たときと実物のイメージが違ったというものやサイズ感が合わなかったといったものが挙げられます。
商品そのものに問題がなく説明を細かくのせていた場合でも、クレームがつく場合があります。
特に多いのが、サイズがあわなかったという理由の返品です。
服はデザインや色がよくても、サイズ感があわなければだらしなく見えてしまいます。
そして、サイズ感と服のサイズ表記とは別物です。
同じサイズの服であっても、肩幅のある人とない人とでは、実際に着たときのサイズ感が大きく異なります。
そのため、販売の際に服のサイズをわかりやすく表記していても、サイズ感が合わないからという理由で返品されるケースがあります。
古着の販売には古物商許可がいる
せどりで中古品を仕入れて転売する場合は、基本的に「古物商許可」を得る必要があります。
古物商許可は、古物を販売目的で仕入れて売る際に必要な資格です。
不用品を処分するだけなら古物商許可はいりませんが、ビジネスとしてせどりをするなら、必ず取得しましょう。
取得せずにせどりを続けていることが発覚すると、法に触れて処罰の対象となることもあります。
古物商許可を取得するためには、管轄する警察署です。
申請書のほか、住民票や市区町村発行の身分証明書、営業所の不動産登記簿や賃貸借契約書などの書類をそろえ、申請しましょう。
審査には40日程度かかり、書類に不備があればさらに時間がかかるため早めに申請してください。
なお、用意する書類は多く、平日に警察署に行く必要もあるため、日中に仕事をしている人は難しいかもしれません。
費用はかかりますが、行政書士に取得代行を依頼することも可能です。
服のせどりを成功させるポイント
せどりで儲けを出すためには、知っておくべきポイントがいくつかあります。
ここでは、服のせどりを成功させるポイントを説明します。
【服のせどりを成功させるポイント】
- 季節をずらして仕入れをする
- トレンドをチェックする
- 相場価格を意識する
- 説明欄に記載する事項に注意
季節をずらして仕入れをする
服のせどりを成功させる第一のポイントとして、「シーズンをずらして仕入れをする」ことが挙げられます。
これは仕入れ価格を抑えるためです。
当然のことですが、夏服は夏によく売れ、冬服は冬に需要が高くなります。
ところが、シーズンが終わるととたんに需要はなくなり、価格も安くなってしまいます。
冬のジャケットやコートなどは、夏には冬の半額近くになっていることも珍しくありません。
そこで、あえてシーズンをずらせば、仕入れ価格を抑えることができます。
もちろん、仕入れた服は売れやすいシーズンが来るまで待ってから販売しましょう。
定番のデザインであれば、次にのシーズンを待って出品しても、売れる可能性は高いです。
なお、シーズンが来るまで保管する必要があるため、保管スペースを借りる際はレンタル費用を忘れないようにしましょう。
商品が劣化しないように、保管状態にも気を配ってください。
トレンドをチェックする
服の売れ行きというものは、トレンドに左右されやすいものです。
そのため、「トレンドをチェックする」ことも、服のせどりを成功されるために欠かせないポイントといえます。
トレンドにマッチした服は需要を供給が上回り、思いがけない高値で売れることが多いです。
また、トレンド服は回転が速いため、高い利益が見込めます。
出品するサイトでよく検索されるキーワードを確認すると、トレンドを把握しやすいです。
FacebookやTwitterなどのSNS、人気の高い有名人がテレビや雑誌で着ていた服の情報もチェックしましょう。
相場価格を意識する
せどりは、仕入れ値よりも高い価格で販売し、その差額で利益を得るビジネスです。
仕入れ値より安く売ってしまっては、損をして終わります。
服のせどりも同様で、成功するためには「相場価格を把握しておく」ことが大切です。
古着の相場は変動しやすいため、古い情報はあまり参考になりません。
利用者の多いサイトなどを参考に、いくらくらいで売れているかをチェックするようにしましょう。
仕入れをする際は、相場の7割程度の価格を目安に購入するようにすれば、赤字を回避できる可能性が高まります。
そのため、先に述べたシーズンをずらすなどの工夫をしてなるべく安く仕入れるようにし、相場の7割以内に収めることが大切です。
なお、どれだけ安く仕入れても、売れなければ在庫となってしまいます。
仕入れた服を出品するときも、相場を調べ、売れそうな価格を慎重に設定することが大切です。
説明欄に記載する事項に注意
服を出品する場合、写真と同じくらい気を付ける必要があるのが説明欄の記載事項です。
まずは商品の状態です。
たとえば、メルカリの場合「未使用に近い」、「目立った傷や汚れなし」などのように、厳密にランクわけできます。
実態に合ったランクを選んで出品し、汚れやほつれ、そのほかの情報を写真やコメントで補足しましょう。
まずは、詳細なサイズ情報です。
MサイズやLサイズなどの基本情報だけでなく、着丈や袖丈、身幅などの情報も載せておくほうが親切です。
なお、素人採寸である旨を書き添えておくとクレームの予防になります。
素材情報は服についているタグを撮影すると便利です。
服は実際の色味通りに撮影することが難しいため、うまく撮れなかった場合には、説明欄に「実物はもっと明るめの色」などのようにコメントを加えましょう。
イメージしにくいデザインについても、コメントによる補足が必要です。
商品の発送は丁寧に
服の発送には、丁寧な気遣いが求められます。
まず、埃などを丁寧に取ったうえで丁寧に服を畳み、できるだけ新品のビニールで包んでください。
ビニールで包むことで防水になるほか、ギフト感も出ます。
プライバシー保護のため、外袋は中身がみえない袋や箱を使用しましょう。
一方、中身が見える透明の袋を選ぶと、購入者に低い評価を付けられる恐れがあります。
型崩れしやすい靴やバッグはプチプチで包み、サイズの合った箱などに入れて発送しましょう。
発送中の外袋の破けなど破損が心配な場合は、頑丈な宅配ビニール袋を使うとより安全に発送することができます。
なお、メルカリの場合は、郵便局による「ゆうゆうメルカリ便」、ヤマト運輸による「らくらくメルカリ便」などの便利な配送サービスが利用できます。
全国一律料金で近くのコンビニから発送でき、匿名配送なので安心です。
服のせどりの仕入れ先と販売先はどこ?
ここでは、服のせどりをするための仕入れ先や販売先を紹介します。
服のせどりの仕入れ先
服の仕入れ先はたくさんありますが、定番は古着屋やリサイクルショップです。
古着屋は、探してみるとおしゃれなデザインのものも多く、うまく見つけられればノーブランドでも高く売れる可能性があります。
リサイクルショップは、古着に詳しい店員がいない店舗では値付けが甘い傾向があり、良い物を安く仕入れられることがあります。
ヤフオクやメルカリなども、有効な仕入れ先です。
個人で出品している人が多く、値段設定が甘かったり、不用品を処分する目的で利用していて安い価格になっていたりするため、安く仕入れられることがしばしばあります。
大手のネットショップも仕入れ先の1つです。
セールで掘り出し物が見つかることがまれにありますので、こまめなチェックが欠かせません。
服のせどりの販売先
服のせどりで有効な販売先となるのが、ヤフオクとメルカリです。
どちらか一方に絞らず、両方を利用するのがおすすめ。
あくまで一般的な傾向ですが、ヤフオクは中年男性の利用が多く、メルカリは若い女性の利用が多いです。
利用者のボリュームゾーンを把握して出品する服を選ぶと、売れ行きもよくなります。
ヤフオクは季節に合わせた定番商品が、メルカリはトレンド商品が売れやすいです。
サイトやアプリではなく、実際に開催されているフリーマーケットに参加して販売する方法もあります。
その場で売れますので、すぐに利益を手にでき、送料がかからない点がメリットです。
都市部では毎月のように開催されていますので、一度出店することを検討してみましょう。
服のせどりを始めてみては?
ポイントをしっかり押さえれば、服のせどりを成功へ導くことは可能です。
そのためには、日頃からアンテナを張り、情報収集を怠らないようにしましょう。
物販総合研究所にメールアドレスを登録すれば、せどりに関するさまざまな情報が入手できます。
要点を押さえた有益な情報が得られますので、参考にしながら服のせどりを始めましょう。