eBayで利用できる主な発送方法
eBayで海外に荷物を送るときには、いくつかの選択肢があります。ここではeBayでよく使われる代表的な発送方法を紹介します。
日本郵便
日本郵便は国際郵便にも対応しており、日本では郵便局が、相手の国ではその国の郵便屋さんがバトンリレーのように荷物を届けてくれる仕組みです。
「EMS(国際スピード郵便)」「小型包装物の航空便」「国際eパケットライト」などの発送方法があり、どれも安価ではありますが、クーリエ便と比較すると到着までやや時間がかかる点がデメリットです。
(参考)日本郵便|国際郵便(※別タブで開きます)
クーリエ便
クーリエ便とは、FedExやDHLといった「海外専門の宅配会社」が荷物の発送元(家や倉庫など)から届け先まで一気通貫で配送してくれるサービスのことです。
日本郵便よりもスピードが早くて追跡も正確ですが、その分送料が高くなることが多くあります。
【おすすめ】eBayの配送サービス
日本郵便やクーリエ便は、個人で使うと配送ラベル(英語)を自力で作成しなければならず、少し手間がかかります。
そこで日本郵便やクーリエ便よりもおすすめなのが、eBayと提携している配送サービスです。
eBayの提携配送サービスには「eLogi(イーロジ)」と「CPass(シーパス)」があり、どちらも送料が安く、配送の手間も少ないという特徴があります。
eLogi(イーロジ)
eLogi(イーロジ)は、eBayと連携できる便利な配送サービスです。
操作画面が日本語で表示され、eBay上の配送先データを取り込めるので、ラベル作成や送料の計算、集荷の手配までスムーズに進められます。
さらに、これらの機能を無料で利用できるのも嬉しいポイント! これからeBay輸出を始める方に、おすすめです。
CPass(シーパス)
CPass(シーパス)は、eBayとつながっている、もうひとつの配送サービスです。画面に従って操作すれば、ラベル作成や送料の計算が簡単にできます。
eLogiと同じく、初心者の方でも迷わず使える仕組みになっています。
eBay発送のやり方|初心者向け8ステップ【eLogi編】
ここからは、eBayでの発送方法を順番に見ていきます。
初心者の方は、まずはeLogiを使って始めるのがおすすめなので、今回はeLogiを使った発送方法を8つのステップに分けて、画像つきでわかりやすく紹介していきます。
ステップが8まであると聞くと、少し長く感じるかもしれませんが、ひとつ一つの作業は非常に簡単です。さらにステップ1〜3は最初に一度だけやればOKなので、気軽に進めてみてください。
以下の動画でも、eBayの海外発送の梱包と手続きの方法をわかりやすく解説しているので、併せてチェックしてみてください。
ステップ1|eLogiのアカウントを作成する
まずはeLogiのアカウントを作成するところから始めましょう。1回作り終えれば、次からはここの手順は不要です。
最初にeLogiのトップページへ移動してください。
次に画面右上の「新規登録」をクリックします。
その後は画面の指示に従って必要事項を入力して認証すれば、eLogiのアカウント作成は完了です。
次に、eLogiとeBayのアカウントの紐付け作業を進めます。
上記の画面が表示されたら「登録を完了してeBay IDにログインする」をクリックしてください。
eBayの画面になるので「Agree and Continue」をクリックします。
eLogiのトップページが表示されたらOKです。ここまでできたら、eLogiのアカウント作成は完了です。
ステップ2|FedExのアカウントを作成する
次は、FedExのアカウントを作ります。
「eLogiを使うのに、なぜFedExの登録も必要なの?」と疑問に思うかもしれませんが、eLogiを通して依頼した荷物の搬送は、基本的にFedExが行います。eLogiは、その発送作業をまとめて手伝ってくれる仲介のような役割です。
eLogiのアカウント作成をしたら、FedExのトップページに移動しましょう。
「登録/ログイン」→「アカウントの開設の順」にクリックしていきます。
画面の指示に従って登録を進め、上記の画面が表示されればOKです。アカウント番号はこの後必要になるので、コピーしておいてください。
ステップ3|eLogiとFedExのアカウントを紐づける
次は、eLogiとFedExのアカウントの紐づけです。これにより、「eBay → eLogi → FedEx」という発送に必要なサービスが全てつながります。
eLogiのトップページ左側にあるメニューで「FedExアカウント紐付け」をクリックします。
先ほどコピーしたFedExのアカウント番号を貼り付けてください。
画面の下の方にある認証をクリックします。
認証が済んだら、アカウントの準備は完了です!
ここまでの工程は、全て一回済ませてしまえばもう次回から作業する必要はありません。
ステップ4|梱包材をオーダーする
次は、商品の梱包材を注文します。FedExの梱包材は、一部のものを除いて無料です。梱包材の注文はeLogi上ではできないため、FedExで注文しましょう。
FedExのトップページから「出荷 → 梱包材」の順にクリックします。
するとこのようなページに移動するので、必要な梱包材をオーダーしましょう。
eBayでビジネスを行うなら、パウチは必須です。パウチは配送ラベルを入れるための袋で、梱包材に貼り付けて使用します。
送る物に限らず必要になるので、注文しておきましょう。
梱包材の受け取り先の情報を求められるので、自宅や会社の住所などを入力しましょう。「会社名」の欄も入力が必須となっていますが、個人の場合「Individual」などと入力しておけばOKです。
その後、画面下の「送信」をクリックします。
これで梱包材のオーダーは完了です。
梱包材は通常数日で届きますが、近くの配達や集荷のついでに届くことが多いため、1週間程度の余裕を持っておくと安心です。
今回は金曜日にオーダーし、翌週木曜日に到着しました。
ステップ5|商品を梱包する
eLogiでは、配送ラベルを作る前に送料を支払う必要があります。
送料の金額を出すには、荷物のサイズと重さを先に申告しなければなりません。そのため配送ラベルを発行する前に梱包を終わらせて、サイズと重さを測っておきましょう。
今回はデジタルカメラが売れたので、こちらを送ってみようと思います。
梱包の様子です。国内発送の場合もそうですが、配送中の揺れや衝撃で商品が破損するのを防ぐために、梱包材の中は隙間ができないようにしましょう。
梱包材と緩衝材を含めた重さを計測したところ、880gでした。
サイズ(縦・横・高さ)は長さ22cm・幅18cm・高さ12cmです。
次は、重さとサイズを元に送料を計算して、ラベルを発行しましょう。
ステップ6|eLogiでラベルを発行する
荷物のサイズを計ったら、eLogiにログインしましょう。一番左の「新規注文一括取得」をクリックしてください。
すると、eBayで売れた商品の中から発送に必要な情報がeLogiに取り込まれるので、サイズとHSコードを入力します。
【ポイント】
- 重量の単位は「kg」で入力する
例)先ほど計測したカメラは880gなので「0.88」です。
- 「長さ・幅」は「長辺 → 短辺」の順に「cm」単位で入力する
※幅の方に長辺の数値を入れるとエラーになります。
HSコードとは、簡単に言うと世界共通で決められた「品物の番号」のことです。たとえばデジカメなら「8525.81」という番号が付けられています。
番号がついていることで、税関の人が荷物の内容をすぐに判断でき、手続きがスムーズに進みます。
HSコードは以下のサイトで簡単に調べることができるので、出品する商品に合った番号を確認して入力しましょう。
(参考)輸出統計品目表 : 税関 Japan Customs(※別タブで開きます)
すべて入力したら、右側の「支払う」ボタンを押します。
ボタンを押すと料金一覧が表示されます。今回は上から2番目を使用します。
上部にある「サービス別利用可能梱包材・配送日数を確認する」と書かれたボタンをクリックすると、各配送方法がどのようなものかの解説が表示されるので、配送便選びに迷う際は活用してみてください。
配送方法を選択したら、その下にあるオプションを選択します。高額商品の場合は、署名オプションをつけるようにしましょう。
次に支払い方法を選択します。
お預かり金がある場合は、自動的にその残高が使われるように設定されています。
お預かり金がない場合や、ほかの支払い方法を利用したい場合は、「お預り金から支払う」のチェックを外してクレジットカード・PayPal・銀行振込の中から選びましょう。
ここで、eLogiの送料がいかにお得かを見てみましょう。今回のカメラは東京からアメリカ・カリフォルニア州に発送します。
発送方法 | 送料 | 到着までの日数 |
---|---|---|
eLogi | 2,847円 | 約1~2日 |
日本郵便(EMS) | 5,000円超え | 約11~12日 |
FedEx(単発個人利用) | 1万円超え | 約1~2日 |
日本郵便もFedExの個人利用も、eLogiを活用するよりかなり高額になります。
なお、FedExは運賃契約をすることで送料を抑えることも可能です。ただしその場合、1か月の発送個数が多いことや、契約者が個人事業主や法人であることなどが条件となります。
初心者にとってあまり現実的ではなく、eLogiを介した発送がもっとも安くて手軽な方法と言えるでしょう。
支払いが完了したら再びeLogiのトップページに戻って、左側のメニューから「集荷依頼・発送を完了する」をクリックします。
さきほど支払いを終えた荷物の情報が表示されているので、「ラベルをダウンロードする」をクリックします。
ラベルはeBayから取り込んだデータで自動作成されるので、宛名入力などの作業はひとつもありません!
発送ラベルのプレビューが表示されたら、印刷をしてください。
ステップ7|ラベルをパウチに入れて貼る
ラベルが印刷できたら、集荷の準備に入ります。用意するのは、次の3つです。
- 発送する商品
- パウチ
- ラベル(2枚)
発送に使うラベルは通常2枚で、パッと見たときの違いは「バーコードの大きさ」です。
- バーコード(小):日本の通関手続きに使われる
- バーコード(大):配送先の国の通関手続きに使われる
では、準備を進めましょう。今回は、梱包した商品よりもパウチの方が大きいですね。
この場合のポイントは以下の2つです。
- パウチには「バーコード(大)」の方だけ入れて、荷物に貼る
- 「バーコード(小)」は外に出しておく
できあがったものがこちら。
大きいバーコードのラベルをパウチに入れたら、ラベルがはっきり見えるようにパウチを貼ります。ラベルさえちゃんと見えていれば、パウチは曲がっていてもOKです。
集荷のときは、荷物と小さいバーコードのラベルを一緒にして配達員さんに渡します。
パウチよりも大きい封筒などで送る場合は、両方のラベルをパウチに入れてしまって大丈夫です。その際は、バーコード(小)の方を上にしておくと、FedExの方が作業しやすくなりますよ。
これは、実際にFedExの集荷担当の方にお聞きしたやり方です。
担当の方によっても、やり方の好みはあるはずなので、絶対にこうしなければいけないというわけではありません。今回は参考までに、私の住んでいる地域を担当しているFedExの方の声を紹介しますね。
送りたい荷物よりもパウチの方が大きいときは、バーコード(大)の方だけパウチに入れてもらって、バーコード(小)の方は外に出しておいていただけると助かります!
このとき、テレこっちゃう(荷物を取り違えてしまう)とまずいので、バーコード(大)の方が入ったパウチは必ず荷物に貼っておいてください。
で、僕らはバーコード(小)を使って通関手続きをします。
パウチに両方のラベルが入った状態で、かつバーコード(小)の方が下になっていると、パウチの中をほじくってラベルを出すことになります。
でも、荷物が小さいとパウチって曲がった状態じゃないですか? だから、ちょっとワタワタしちゃうことがあって…。
そんな感じです!ご質問ありがとうございました!
人材不足の昨今ですから、できる協力はしていきましょう!
ステップ8|集荷を依頼する
パウチを荷物に貼ったら、再びeLogiの画面へ行き「集荷依頼」をクリックしましょう。
集荷日時を入力したら、「集荷予約・更新」のボタンをクリックします。これでeBayの発送手続きは終了です!
あとはFedExにおまかせしましょう。
なお、eLogi上で発送通知をしておけば、eBay上にも追跡番号が自動反映されますよ!
以下の記事では、eBayの発送を代行してくれる業者について解説しています。発送する商品が増えてきたときに備えて、参考にしてください。
(参考)【2023年最新版】おすすめのeBay発送代行業者8つを徹底比較!メリットも解説(※別タブで開きます)
よくある質問【FAQ】
ここからは、eBayの発送方法に関するよくある質問に回答します。
発送するならFedExと日本郵便のどっちがおすすめですか?
到着までのスピードや配送体制の強さを考えると、FedExの方がよいでしょう。
eLogiが登場したことで、個人でもFedExが利用しやすくなったのは大きなメリットと言えます。ただ、小型の荷物の場合は日本郵便の方が安いこともあるので、状況によって使い分けるのも方法のひとつです。
eBayの送料がわからないのですが。
eBayの送料を把握するには、日本郵便のサイトが便利です。
送り先の国と重さを入れるだけで、おおよその送料がすぐにわかります。「送料込み」で出品する場合は、その金額を商品代に足しましょう。
送料を購入者負担に設定したいときも、どの国にいくらかかるかを調べておくことでeBayの出品ページに記載できます。送料がわかると、購入者も安心して買い物を楽しめます。
eBayで送料無料にするにはどうしたらいいですか?
eBayで「送料無料」にしたい場合は、あらかじめ「ビジネスポリシー」を設定しておく必要があります。
「ビジネスポリシー」とは、簡単に言えば出品時のルールをあらかじめ決めておくページのことです。ここで送料の選択肢に「送料無料」を加えておくことで、出品ページで送料無料を選択できるようになります。
詳しいやり方は、以下の動画を参考にしてください。
eBayの発送方法は手順通り進めれば簡単!
eBayの発送方法は、一見ハードルが高く見えますが、正しいステップを踏めば意外とシンプルです。
とくに、eLogiを活用した発送フローは、ラベル発行から集荷依頼まで一貫して効率化でき、時間とコストの節約につながります。発送がスムーズになれば、セラー評価も上がり、eBayビジネスはもっと楽しく、もっと伸びていきますよ!
物販総合研究所では、eBay輸出の準備・商品リサーチ・仕入れ・販売などを網羅した「eBay輸出マニュアル」を今だけ無料で配布しています。
- eBay輸出で商品を梱包・発送する詳しい方法
- eBay輸出でライバルと差をつけるコツ
上記について詳しく解説していますので、ぜひ以下のバナーからマニュアルをダウンロードしてください!
eBayの出品方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
(関連)【動画&図解】eBayの一番簡単な出品方法|初心者でも迷わないステップ解説
また、eBayの注文をスムーズに出荷管理したい場合は、クラウド型送り状発行システム「Ship&co」のご利用もおすすめです。Ship&coはeBay、Shopify、AmazonなどのECプラットフォームと連携しており、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便、FedEx、DHL、UPSといった主要な配送業者の送り状発行を一元管理できます。