Amazonの無在庫販売とは?規約の正しい理解が必須

無在庫販売をAmazonで行う際の方法には「ドロップシッピング」と「それ以外」の2つがあります。まずは両方の違いを整理してみましょう。
Amazon以外の無在庫販売も知りたい!という方は、以下の記事を参考にしてください。
(関連)無在庫販売の5大モデル解説|やり方と仕入れ先をタイプ別に徹底紹介!
Amazonが認める「ドロップシッピング」の仕組み
まず1つ目の無在庫販売の方法が、Amazonが公式に認めている「ドロップシッピング」です。
【Amazonドロップシッピングの流れ】
- 購入者から注文
- 販売者がメーカーや卸業者に発注
- メーカーもしくは卸業者が購入者へ直接発送
ドロップシッピングには公式認定という安心感がありますが、取引契約や表示管理など必要な手順も多く、個人がすぐに始める方法としてはややハードルが高めです。
ドロップシッピング以外の無在庫販売
Amazonには、ドロップシッピング以外の無在庫販売方法もあります。ドロップシッピングとの大きな違いは、販売者の手元に一度商品が届くかどうかという点です。
【ドロップシッピング以外の無在庫販売の流れ】
- 購入者から注文
- 販売者がECサイト等で仕入れ(送り先は販売者の住所)
- 販売者の手元に届いた品の検品・再梱包
- 販売者から購入者へ発送
こちらの方法は、ドロップシッピングのような細かい規則や手続きは不要です。
ただし、「規約で一律禁止」とまでは書かれていないものの、やり方次第では規約違反になるリスクがあるため、注意点を把握した上で実践しましょう。
この記事では、主にこちらの「ドロップシッピング以外の無在庫販売」について、詳しく解説していきます。
【知らないと危険】Amazon無在庫販売の禁止事項とアカウント停止リスク

Amazonでドロップシッピング以外の無在庫販売をする場合、事前に知っておくべき注意点があります。
ここからは、あらかじめ把握しておくべき禁止事項を、一緒に確認していきましょう。
やりがちだけど一発アウト!他ECサイトからの無断直送
Amazonでは「仕入れ業者から購入者に直接商品を送る行為」を禁止しています。「ドロップシッピングでは認められているのになぜ?」と思うかもしれませんが、その違いは発送元の名義にあります。
ドロップシッピングの場合は、仕入れ側と販売者(あなた)が契約をし、あなた名義で梱包・発送が行われる仕組みです。送り状や外装にもあなたの店舗名が記載され、返品・問い合わせの窓口もあなたが対応します。
しかし未契約の仕入れ先から購入者に直送する場合、納品書や外箱にはその仕入れ先業者の名前や連絡先が記載されます。これでは購入者が混乱するだけでなく、返品やトラブルがあった場合、どこが対応するのかも曖昧になってしまいますよね。
さらに、購入者の個人情報がAmazon非公認の第三者に共有されることもあり、Amazonのブランド信頼に関わる、重大なトラブルに発展するリスクがあります。発覚した場合、即アカウント停止かアカウント廃止になる可能性もゼロではありません。
Amazonのアカウントが停止になるその他の理由や対処法などは、以下の記事を参考にしてみてください。
(関連)【慌てないで】Amazonアカウント停止は復活できる!原因と解除までの全手順
商品が届かない!「出品者都合のキャンセル」と「出荷遅延」
もうひとつ、無在庫販売で発生しやすいトラブルが、次の2つです。
- 仕入れ先の在庫切れによる注文キャンセル
- 仕入れの遅れや代替品の確保による出荷遅延
Amazonでは「注文キャンセル率」「出荷遅延率」といったパフォーマンス指標を厳しく監視してます。これらの数値が悪化した場合も、アカウント停止 or 廃止に至る可能性があります。
では、どうすればリスクを回避できるのか?2つのアプローチ
Amazonで無在庫販売をする以上、在庫切れや出荷の遅れといったトラブルはつきものです。
しかしやり方次第で、リスクをぐっと減らすことができます。ここでは2つの対策方法を紹介します。
アプローチ1:仕入れ先の在庫・価格をリアルタイムで監視する
無在庫販売で一番困るのは「売れたのに仕入れ先が在庫切れになっていた」「いつの間にか価格が高くなっていた」というケースです。
これを防ぐためには、仕入れ先の現状の在庫や価格のこまめな確認が欠かせません。しかし分単位・時間単位で仕入れ先をチェックするのは困難ですよね…。
物販総合研究所では、簡単に仕入れ先の販売状況を確認する方法を確立しています。そのやり方は、後ほどご紹介しますね!
アプローチ2:リスクが高いと感じたら、別の販売モデルを検討する
「アカウント停止とか、怖いな…」と不安に感じたら、無理に無在庫販売にこだわる必要はありません。
たとえば、在庫をしっかり持って売る「有在庫販売」という方法もあります。売れる・儲かるとわかっている商品であれば、有在庫販売のほうが確実に利益を出せます。
というのも、「売れてから仕入れる」というビジネスモデルの無在庫販売で、誰もが欲しがる人気商品を扱うと、仕入れ時にはすでに在庫がなくなっており販売機会を逃してしまうからです。
そのため、Amazonでの無在庫販売をやるとしても、すべての商品に取り入れるのではなく、「これはニッチな需要がありそう」「在庫がなくなる心配はなさそう」といった、一部の商品で使うやり方と考えたほうが安全です。
Amazon無在庫販売を始める3つのメリット

無在庫販売にはリスクもありますが、だからと言って悪いことばかりではありません。工夫して取り組めば、初心者でも大きなメリットを感じられます。
ここでは無在庫販売のメリットを3つ紹介します。
メリット1:在庫を抱える金銭的・物理的リスクがない
有在庫販売では、「仕入れたのに売れ残って赤字になった」「家の中がダンボールで埋まってしまった」といったトラブルが起こりがちです。
一方、無在庫販売は商品が売れてから仕入れる仕組みのため、売れ残りの心配がなく、倉庫や保管スペースも不要。余分な在庫を抱えるリスクがないのが最大の魅力です。
メリット2:「本当に売れるか?」を調べる緻密なリサーチが不要
有在庫販売は不良在庫を避ける必要があるため、仕入れの際に「売れそうかどうか」を徹底的に調べなければなりません。一方で無在庫販売は売れてから仕入れるので、一般的に細かいリサーチをせずに始めることが可能です。
リサーチを面倒と感じる人にはぴったりのビジネス方法と言えるでしょう。
また「売れ残ったらどうしよう」という不安もなく、心理的な負担が少ない点もメリットです。
ただ、物販総合研究所では、Amazonの無在庫販売についても一定のリサーチを行います。こちらは、後ほど解説しますね!
メリット3:出品作業が圧倒的に簡単(相乗り出品)
Amazonには「相乗り出品」という仕組みがあり、すでにある商品ページに自分の在庫を追加するだけで販売を始めることができます。
新しい商品ページをゼロから作る必要がなく、初心者でも数クリックで出品できるハードルの低さは、無在庫販売の大きな強みです。
【要注意】Amazon無在庫販売に潜む4つのデメリット
無在庫販売には「在庫を抱えない」「気軽に始められる」といったメリットがありますが、見逃せないデメリットもあります。
両方を把握し、正しい判断を行うことが無在庫販売を始める上で大切です。ここでは特に注意してほしい4つのデメリットを紹介します。
デメリット1:注文から発送までに時間がかかりがち
無在庫販売は「注文 → 仕入れ → 商品到着 → 検品・梱包 → 発送」という流れで販売を行います。
有在庫販売のようにすぐ発送できないため、購入者を待たせてしまうケースは少なくありません。とくにAmazonの利用者は「商品は翌日配送が当たり前」と考える人も多く、荷物がすぐに届かないことがクレームにつながる可能性もあります。
また、Amazonでは出荷にかかる日数(リードタイム)を設定できますが、これを短く設定してしまうと発送遅延につながりAmazonからの評価が下がる点にも、注意が必要です。
デメリット2:仕入れ先の在庫・価格変動リスクが常につきまとう
「注文が入ったのに仕入れ先で在庫切れ」「仕入れ価格が急に値上がりして赤字になる」といったトラブルは無在庫販売では珍しくありません。
Amazonで無在庫販売を行う場合は、仕入れ先の在庫や価格の変動を常にチェックしていないと、取引そのものが成り立たなくなる可能性があります。
デメリット3:利益を出すためには、とにかく大量に出品する必要がある
Amazonの無在庫販売には「リサーチ不要で手軽に始められる」というメリットがあるものの、裏を返せば一つひとつの商品が売れる確率は高くないということになります。
そのため「数撃てば当たる」方式で、多くの商品を販売しなくてはなりません。
ヒット商品が見つかるまでは地道な大量出品作業が求められるため、思った以上に手間がかかる点は、頭に入れておいたほうが良いでしょう。
先ほど、物販総合研究所では無在庫販売でもリサーチをすると伝えたのは、この無駄な出品をせずに「売れたらおいしいという商品だけ無在庫で販売する」ノウハウを構築済みだからなんです。
デメリット4:知的財産権の侵害など、アカウント停止リスクと隣り合わせ
大量に商品を出品する中で、知らず知らずのうちにブランドの知的財産権を侵害してしまうケースもあります。
たとえばメーカーが販売を制限している商品を知らずに出品した結果、Amazonから警告を受け、最悪の場合はアカウント停止…といった可能性もゼロではありません。
実際に、毎朝の作業が「知財違反の商品を取り下げることから始まる」というセラーも多くいます。
安心して販売を続けるためには、こうしたリスクへの対策も欠かせません。
Amazon無在庫販売のやり方5ステップ

ここまで読んで「やっぱりAmazonの無在庫販売って大変そうだな…」と思った方もいるかもしれません。しかしやり方を工夫すれば無在庫販売は十分に取り組める方法です。
ここからは、物販総合研究所が実践しているノウハウをもとに、無在庫販売の流れを5つのステップで紹介します。
以下の動画でも、この記事の著者である朝野がAmazon無在庫販売のノウハウと成功事例を詳しく解説していますので、あわせてチェックしてみてくださいね!
ステップ1:Amazon出品用アカウントを開設する
まずはAmazonで商品を売るために、出品用アカウントを作成しましょう。出品用アカウントには大口出品と小口出品の2種類があります。
具体的なアカウント作成方法は、以下の記事で図解付き解説をしていますので、「まだアカウントを持ってない!」という方は参考にしてください。
(関連)【図解】一番わかりやすいAmazon出品方法|アカウント登録から販売まで
無在庫販売なら「大口出品」一択!その理由とは?
無在庫販売をやるなら、出品プランは「大口出品」をおすすめします。
というのも、小口出品は月額費用がかからない手軽さがありますが、自己発送時の送料がAmazonの取り決めによって固定されてしまうからです。
たとえば本を販売した場合、お客さんから受け取れる送料は262円と決められています。しかし、実際の送料はそれ以上になることも少なくありません。
無在庫販売は売れてから仕入れるという特性上、FBAが利用できないため、すべてを自己発送で対応することになります。となると、こうした送料による小さな赤字が大きな痛手となる可能性もあるわけです。
そのため月額はかかってしまいますが、無在庫販売者は大口出品を選んだほうがリスクを抑えられます。
ステップ2:仕入れ先となるECサイトを決める
出品プランを決めたら、仕入れ先のECサイトを選択しましょう。
物販総合研究所では、「PoiPoiポケット」という独自の販売ツールを活用しており、それに対応している楽天市場を主な仕入れ先として活用しています。
PoiPoiポケットを使うことで、自動でAmazonと楽天市場の価格差をリサーチできるため、無在庫販売の作業負担の大幅な軽減が可能です。
「PoiPoiポケットって何!?」という方は、ぜひ以下の記事をチェックにしてください。
(関連)PoiPoiポケットとは?せどりで超最速で稼ぐための便利ツールを紹介
ステップ3:出品する商品を探し、Amazonで出品する
PoiPoiポケットで利益の出る商品を見つけたら、いよいよAmazonでの販売をスタートします。
物販総合研究所では、「有在庫」と「無在庫」のハイブリッド出品を推奨しています。
| 有在庫 | 無在庫 |
|---|---|
| 売れる&儲かるとわかっている商品(FBAをメインに一部自己発送も検討) | 売れたら儲かるけど、有在庫でやるのはリスキーな商品(完全自己発送) |
たとえば、「売れたら1個2万円の利益が出るけど、年に数回しか売れてない…」といった商品は、無在庫販売で扱ったほうが不良在庫にならず安心です。
また、PoiPoiポケットには楽天市場の在庫状況と販売価格を監視し、「在庫が切れた or 仕入れ値が上がった」タイミングでAmazonの出品を自動で取り下げる機能が搭載されています。
これにより、無在庫販売のリスクを大きく減らすことができるので、初心者の方でも十分対応できますよ!
実際にAmazonに出品する際の手順が知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
(関連)Amazon商品登録ができない?相乗り・新規の手順と反映されない時の対処法
ステップ4:注文が入ったら、仕入れ先から商品を購入する
Amazonで注文が入ったら、仕入れ先サイトで商品を購入します。配送先は基本的には自宅、または自社倉庫を選択します。届いた商品を置けるだけの保管スペースも、確保しておきましょう。
物販総合研究所では、「テラロジ」という独自の物流システムを導入しており、無在庫販売で仕入れた商品をテラロジ倉庫へ直接納品できます。大型商品や重量のある商品も保管ができるので、取扱い商品の幅を広げられます。
ステップ5:商品が届いたら検品・梱包し、購入者へ発送する
自宅や倉庫に商品が届いたら、傷や汚れがないか検品を行います。
問題がなければ梱包し直し、郵便局や宅配便業者に依頼をして購入者へ発送しましょう。
なお、物販総合研究所ではテラロジ倉庫に常駐する外注スタッフが、検品・梱包・発送までの一連の作業を代行します。こうしたサポートを活用することで、作業時間の大幅な短縮と効率化が可能です。
Amazon無在庫販売で失敗しないための4つの鉄則

無在庫販売はリスクを理解して取り組めば、大きなチャンスを掴めます。ただし、やみくもに始めてしまうとアカウント停止や赤字など、思わぬ失敗につながることも。
ここでは、Amazonで無在庫販売を安全に長く続け、成果を出すために欠かせない4つの鉄則を、紹介します。
鉄則1:「在庫監視ツール」を活用し、対応可能な仕入れ先を選ぶ
無在庫販売で一番怖いのが「在庫切れ」と「仕入れ価格の急変動」です。しかし人の手で仕入れ先の状況を24時間チェックするのは、現実的ではありません。
そのため、在庫や価格を自動で監視してくれるツールを導入することが、Amazonで無在庫販売を行う上で必須です。
基本的には、ツールが監視できるプラットフォームが、そのまま仕入れ先となります。
鉄則2:すべてを無在庫販売で対応しようとしない
売れるとわかっている商品は、無在庫販売には向いていません。「売れたら仕入れよう」とのんきに構えている間に、他の有在庫セラーに確実に仕入れられてしまうからです。
無在庫販売する商品は「売れたら大きい利益が出るけれど、有在庫で抱えるのはリスクが高い」商品に限定し、有在庫販売と組み合わせてバランスよく取り組むのが賢いやり方です。
鉄則3:顧客対応を迅速・丁寧に行い、アカウント評価を守る
Amazonで長く販売を続けるためには、顧客対応の質が非常に重要です。
購入者からの問い合わせには、できれば24時間以内に返答し、発送が遅れる場合は必ず事前に事情を伝えましょう。
誠実な対応を重ねることでアカウント評価が高まり、結果的に販売チャンスの拡大にもつながります。
鉄則4:緻密な利益計算を徹底し、赤字販売を避ける
無在庫販売で継続的に利益を出すには、正確な利益計算が欠かせません。
基本の計算方式は、「販売価格 - 商品原価 - 仕入れ時の送料 - 発送時の送料 - Amazon手数料 = 純利益」です。この式をベースに、赤字にならない価格設定を徹底しましょう。
これらの数字を甘く見積もると、気づかないうちに損をしてしまうので注意が必要です。
よくある質問【FAQ】
最後に、Amazonの無在庫販売におけるよくある質問に回答します。
Amazonの無在庫販売は儲かるの?
商品をしっかり選んで、リスク管理を怠らなければ利益は出せます。
無在庫販売はリサーチや在庫チェックが甘くなりがちですが、物販総合研究所ではツールを使って自動でリサーチや在庫監視を行い、出品する商品を絞り込んでいます。
そのため、安定した運用が可能です。
Amazonで無在庫販売をしたら通報される?
規約に違反する方法、たとえば他のECサイトからそのまま直送する販売方法を選んでしまうと、購入者から通報されたりAmazonからペナルティを受けたりするリスクが高くなります。
トラブルを起こすことなく販売することが、ビジネスを長く続けるための必須条件です。
Amazonの無在庫販売に必要なツールは?
「PoiPoiポケット」というツールが役立ちます。リサーチや在庫管理を自動で行ってくれるので、無在庫販売でも安心して取り組むことができますよ。
具体的な使い方や導入方法については、このあと紹介する無料セミナーで詳しく解説しますね。
Amazon無在庫販売は「正しい知識」と「適切な準備」が大切!
今回は、Amazon無在庫販売の仕組みから、具体的な始め方、そして最も重要なリスクとそれを乗り越えるための鉄則まで、網羅的に解説しました。
この記事で一貫してお伝えしてきた通り、Amazonの無在庫販売は、決して「誰でも」「簡単に」「楽して儲かる」ようなビジネスではありません。
しかし、正しい知識を学んで適切な準備をすれば、賢い販売ができますよ!
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