フルフィルメント by Amazon【FBA】とは?
Amazonがマーケットプレイス上で提供している出品者支援サービスは数多くあります。
その一つにFBAがあります。
FBAとは、販売予定の商品をあらかじめAmazonの倉庫に事前納品しておき、在庫管理や販売後の発送業務を肩代わりしてもらう支援策のことです。
→ フルフィルメント by Amazon(FBA) 公式HP
商品の保管から発送までを委託することができる
出品するアイテム数が多くなればなるほど、梱包して発送する手間などが増えます。
その結果、商品の在庫管理や注文ごとの発送作業にも時間がとられてしまいます。
FBAを利用すれば、そうした面倒な作業はすべてAmazon側に任せることができるので、日々の業務負担を軽減することにも役立ちます。
特に、副業としてせどりに取り組む人にとっては便利なサービスといえます。
FBAの納品ルール
Amazonの主な納品ルールは、以下のとおり。- Amazon公式サイトの梱包要件を確認する
- SKUの同じ商品はまとめて梱包する
- 購入者に発送できる状態で梱包する
- シールは目立つ位置に貼る
- バーコードは白いテープで隠す
1.Amazon公式サイトの梱包要件を確認する
梱包要件は以下のとおりです。配送中に故障、不具合、ひび割れ、傷などが絶対起きないように、梱包やクッションは必須です。
緩和材に新聞紙やチラシを使うのが個人的にお勧めですね。
- 1.セット販売のものは箱に明記すること
- 2.色あせや商品の袋破損などのないもの
- 3.緩衝材はエアキャプ、紙、クッションなど
- 4.CDの緩衝材利用の場合は商品を包まず、はさみ込むように梱包すること
2.SKUの同じ商品はまとめて梱包する
同一のSKUアイテムは、一つの梱包にまとめて納品する必要があります。
Amazon側で組み立てをしてもらうことはできないので注意しましょう。
3.購入者に発送できる状態で梱包する
商品は、納品時の梱包状態のまま発送されます。
以下のような場合には、手数料が請求される場合があるので注意しましょう。
- 梱包要件を満たしていない状態で着荷した場合
- 納品時に不備が発見された場合
4.シールは目立つ位置に貼る
途中で商品が開封されるのを防ぐために、ラベルは目立つ位置に貼る必要があります。
途中でシールが剥がれたりしても大変なので、しっかりとめておくようにしましょう。
5.バーコードは白いテープで隠す
FBAでは、商品に読み取り可能なバーコードがあってもいけません。
必ずバーコードに縦線を入れて無効化するようにしましょう。
いちいち修正するのが面倒な場合は、白いテープで隠しても問題ありません。
FBA利用のルールに違反するとどうなる?
FBA納品の際にはさまざまなルールがありました。
それでは、ルールに違反してしまった場合はどうなるのでしょうか?
Amazonからの印象が悪くなる
結論からいえば、自分のアカウントが傷つきます。
Amazonから返信メールが来て二度目はないといった内容のメーセージがくるので注意が必要です。
商品が返送される
基本的には商品自体が戻ってきてしまうので、注意が必要です。
戻ってくるまでも時間がかかりますし、そこから再度納品するのであれば、もっと時間がかかることになります。
続けて違反すると二度と納品できなくなる
違反が続いてしまうと、アカウントが停止になってしまうので、当分の間はFBAを利用できません。
ときには釈明文のようなものが必要になるときもあるので、避けるようにしましょう。
ルール違反が心配な場合は納品代行を利用しよう
FBA納品の細かなルールを守れるかどうか不安なのであれば、納品代行を利用するのが安心です。
1.在庫を送るだけで納品を代行してくれる
FBA納品は書いてきたことでわかるように、非常に手間がかかります。
自分で全てやるのはかなりのコストになるので、発送代行に任せると良いでしょう。
2.納品の手間や時間がかからない
自分の仕入れた商品を代行業者に納品すれば、後はFBA納品の指示を出すだけです。
さまざまなコストを考えると、他人に任せてデスクの前にいるだけの方法をとったほうがよりスマートな場合もあります。
3.ルールを気にしなくていいため、安心
実際に現場で作業している私が思うことは、日々、取り扱っているお客様の多種多様な商品をFBA納品するにあたって、すごく悩むことが多くあります。
商品の大きさ、重量、ダンボール選び、等々。。。納品して大丈夫?この梱包でいいの?など時間がかかってしまうことが多いので、プロに任せてあなたは違うことに時間を使うことが大事だと考えます。
4.プロが丁寧に作業してくれる
プロに任せると、全てがスムーズに進みます。特に商品の梱包については、自分でやるよりもしっかりときれいに仕上げてくれます。
中でもテラロジは、下記の3点を他社と差別化できる強みとして掲げており、おすすめできる物流会社です。
- 物販初心者にもご利用いただける使いやすさ
- アメリカ輸入に特化したプラン・サービス
- 販売者のニーズに合わせた柔軟な対応
テラロジ 公式HP
FBAを利用するメリット
- 業務を効率化できる
- 商品を売りやすくなる
- 高い金額で売れる
- 購入者に信頼されやすい送料が無料になる
1.業務を効率化できる
保管・受注後の商品発送、カスタマーサービスや返品の対応を、アマゾンが一手に引き受けてくれます。
FBAに納品済みで販売されている商品は、年中無休(24時間・365日休むことなく)アマゾンにより発送されます。
2.商品を売りやすくなる
FBAと自己出荷を併用している場合は、ストア設定の一時休止設定で出品を休止している場合でもFBAの商品は販売中となり、売れた場合はアマゾンが24時間・365日発送をしてくれます。
FBAを利用すれば、旅行やバカンスの間でも安心して商品を自動的に売る仕組みができあがります。
3.高い金額で売れる
世の中には、いろいろな理由があってクレジットを利用しない人が沢山います。
そういった人たちはクレジット以外の決済方法を選択するしかなく、多少高くてもそれが選択できる出品者を選んで購入するのです。
4.購入者に信頼されやすい
値段よりも信用に重きを置く人は多少、高くてもFBA出品者を選択することが多々あります。
実際、アマゾンでの購入者が評価にて
「アマゾンから発送ということで安心して注文しました」
というような内容は結構あります。
特に、高額な商品になればなるほど、それは顕著になっていきます。
以上の理由から、FBAを利用することにより自己発送者よりも高い値段で商品を販売することができます。
5.送料が無料になる
ネット通販の場合、送料は重要なポイントです。
FBAを利用すると、Amazonプライムの配送料無料サービスを利用できるため、送料無料の商品として販売されます。
先ほど、紹介した信頼されやすいことに加え、送料無料というのも購入者に好まれるポイントです。
同じ商品であれば、送料が無料でAmazonから出荷される商品の方が、購入者は安心して購入できます。
また、そういった購入者の満足度につながる商品は、Amazon内で上位表示されます。
その結果、商品が購入者の目に触れやすく、FBAを利用した方がより売りやすくなります。
購入者が買いやすく出品者が売りやすいのが、FBAを利用する大きなメリットです。
FBAを利用するデメリット
メリットに続いて、FBAのデメリットも確認しておきましょう。
- 代行手数料がかかる
- 倉庫保管手数料の高さ
- 納品の手間がかかる
- 利用する際のルールが厳しい
1.代行手数料がかかる
FBAを利用することにおけるマイナス面は「手数料を取られること」です。
これは当たり前ですが、商品を保管してくれて、売れた商品を梱包・発送してくれるサービスをアマゾンが無料で行うわけではありません。
その作業をしてもらう以上、それに対して対価を払うのは当然です。
ただ、その手数料というのは商品が売れたときに発生するので、FBAというシステムを利用したら月額いくらというものではありません。
一つ商品が売れるたびにFBA利用手数料を支払うことになります。
2.倉庫保管手数料の高さ
FBAでは、注文を出荷するごとに発生する手数料のほかに、倉庫保管料がかかります。
売れない商品をずっとAmazonの倉庫で保管していると、思った以上に保管料がかかってしまうかもしれません。
その場合、販売価格を調整して早めに売ってしまうといった戦略も必要です。
Amazonに送ったままにならないよう、商品の動向はしっかり把握しておきましょう。
手数料の具体的な金額については、後に紹介する「手数料」の見出しでご確認ください。
3.納品の手間がかかる
FBA納品をする場合、不要なバーコードを隠したり、FBA専用の商品ラベルを貼ったりと、手間がかかります。
場合によっては代行業者を使うのが無難なこともあります。
4.利用する際のルールが厳しい
何かと厳しいFBA納品ルールですが、配送ラベルのコピー使用不可や受領差異に警告などなど、次々とルールの変更があるようです。
FBAの商品登録の流れ
それでは、FBAを利用する際にどのように進めるのか、商品登録から納品までの流れを見ていきましょう。
おおまかな流れは以下のとおりです。
- 商品を登録する
- 納品プランを選択する
- 商品ラベルを作成して貼り付ける
- 納品前の最終確認
続いて、具体的な作業を一つずつ紹介します。
1.商品を登録する
Amazon倉庫に送る商品は、倉庫に着いたらすぐ販売できるように商品登録されていなければなりません。
FBAを利用する前段階として、最初に商品を出品しましょう。
商品を出品するために、まずはAmazonセラーセントラルにログインしてください。
セラーセントラルでは、Amazonに出品する商品や注文の管理といった、販売に関する操作を行います。
新たに商品を登録するときは、「在庫」タブから「商品登録」のボタンを押して、出品したい商品を検索しましょう。
検索して出てくる商品は、すでにAmazonに商品ページがあるため、入力内容はそう多くありません。
出品者SKUと販売価格、新品か中古かといったコンディションなどを入力します。
コンディションは正確に入力し、開封済み・箱つぶれといった情報は、コンディション説明欄で状態を詳しく説明しましょう。
また、入力必須ではありませんが、出品者SKUは任意で設定した方がよいでしょう。
出品者SKUを設定しなかった場合は、Amazonが自動で番号を振ってくれます。
しかし、商品管理のためには、見ただけでどういう商品か分かるような出品者SKUがおすすめです。
出品時期や商品カテゴリーを組み合わせてみましょう。
そして、最後にフルフィルメントチャネルの欄で、自己発送かFBAかを選びます。
その際、FBAに納品することができない商品もあるため注意が必要です。
一例として、危険物に該当する商品や室温保存できない商品は、FBA納品ができません。
前もって、FBA納品できる商品かどうかを確かめておきましょう。
2.納品プランを選択する
FBA納品する商品を出品したら、Amazon倉庫に送るための納品プランを作成します。
在庫管理画面でFBA納品したい商品を選ぶ
まずは、在庫管理画面でFBA納品したい商品を選んでチェックしましょう。
ページ上部に、選択中の商品を一括操作できるプルダウンメニューがあるので、「在庫商品を納品/補充する」を選択してください。
FBA納品が初めての場合、納品プランの作成画面に切り替わった後に、発送元となる出品者住所の入力が必要です。
梱包タイプを選択する
次に、「新規の納品プランを作成」にチェックを入れ、梱包タイプを選択します。
梱包タイプは、個別の商品とメーカー梱包の2種類です。
メーカー梱包とは、メーカーが一箱に梱包した、SKUとコンディションが同じ商品のこと。
10個入りや1ダースなど、同一商品をまとめて納品する場合は、メーカー梱包を選びます。
対して、一箱にSKUが異なる商品を入れる場合は、個別の商品を選択します。
ほとんどのケースでは、個別の商品を選択すれば、大丈夫です。
また、「新規の納品プランを作成」で納品プランを作成した後に、追加したい商品が出てくることもあるでしょう。
その場合は、この画面で「既存の納品プランに追加」にチェックを入れると、追加するプランを選択できます。
商品ごとに納品する数量を入力する
納品プランを作成できたら、商品ごとに納品する数量を入力しましょう。
そのときに、商品ラベルを誰が貼るのかも選択します。
個別の商品を納品する場合は、出品者が商品一つ一つにラベルを貼って納品します。
納品する商品が条件を満たせば、「Amazon」を選択することも可能です。
ただし、Amazonにラベルの貼り付けを依頼すると、商品1点ごとに手数料がかかります。
ラベルの貼り付けを依頼するときの条件や手数料については、後の手数料の見出しで紹介しますので、そちらを参考にしてください。
3.商品ラベルを作成して貼り付ける
商品に貼り付ける商品ラベルは、納品する商品の数量を入力する画面で印刷できます。
ラベルの種類を選んでボタンを押せばすぐに印刷できるので、前もってシール台紙を用意しておきましょう。
シール台紙は、商品ラベルを貼り間違っても大丈夫なように、貼って剥がせるタイプを使うことをおすすめします。
剥がせるシール台紙なら商品を受け取った購入者も簡単にラベルが剥がせます。
商品ラベルを印刷したら、正しく印刷されているか、バーコードの読み取りが難しそうなラベルがないかを確認します。
そして、商品にラベルを貼るときには、商品に元から付いているバーコードを隠さなければなりません。
Amazon倉庫で違うバーコードを読み取らないように、ラベルでバーコードが隠れない場合はテープを貼って読み取れない状態にしましょう。
また、Amazon倉庫内でラベルが剥がれないように気を付ける必要もあります。
ラベルがくっつきにくい素材の商品は、透明袋に入れてからラベルを貼った方がよいでしょう。
剥がせないタイプのシール台紙を使う場合も、袋に入れて商品に直接ラベルを貼らないようにしましょう。
FBAでは、Amazon倉庫に納品したままの状態で購入者に発送されます。
商品ラベルを貼る際に、必要な商品は袋に入れてしっかり梱包しましょう。
4.納品前の最終確認
FBA納品する商品それぞれにラベルが貼れたら、続いて発送用の段ボールに詰めていきましょう。
納品プランの作成
先に、セラーセントラルの操作について説明します。
セラーセントラルでは、ラベルを印刷して「続ける」ボタンを押すと、納品プランの確認画面になります。
この画面で、複数あるAmazon倉庫のどこに納品するかが分かります。
複数の商品をFBA納品する場合、商品によって納品先の倉庫が異なることもあるので、それぞれの納品先をしっかり確認しておきましょう。
また、納品プラン名を好きな名前に編集することも可能です。
商品を発送した後、FBA在庫として販売できるのは、倉庫に届いてAmazonのチェックが終わってからです。
FBA倉庫に届くのに数日ほどかかるため、発送後はいつ受領されるかの状況確認が必要です。
複数の納品がある場合など、納品プランを分かりやすい名前に変更しておくと、発送した後に追跡しやすいでしょう。
「納品を作成する」ボタンを押すと、納品プランが作成されます。
納品する商品や数量といった情報が保存されるため、ラベル貼りと箱詰めは別の日に行うことも可能です。
商品を段ボールに詰める
続いて、商品の箱詰めについての作業手順を見ていきましょう。
商品の納品先倉庫が分かれた場合は、梱包する輸送箱も分けなければなりません。
Amazon倉庫に納品するための段ボールは多めに用意しておきましょう。
FBA納品で使用する段ボールには、大きさと重さの制限があります。
段ボールのサイズは50×60×50cm以内でないといけません。
大型商品の場合は、 長さ・幅・深さの合計が216 cmより小さいサイズと定められています。
また、商品を詰めた際の重量制限は30kg以内です。
大型商品と特殊大型サイズ商品の場合は40kg以内です。
大型商品とは、以下の商品のこと。
- 3辺が45×35×20cm以上
- 3辺合計が170cm未満
- 重量が40kg未満9kg以上
大型商品よりも大きく、以下の条件を満たした商品は、特殊大型サイズ商品です。
- 3辺合計が170cm以上200cm未満
- 1辺が90cm未満
- 重量が40kg未満
重量が15kg以上の場合は、輸送箱の上部とサイドに「重量超過」と明記する必要があります。
2020年4月27日からは、Amazonは15kgを超える商品の受領と出荷を一時的に停止しています。
ただし、特殊大型サイズの商品はこの制限が適用されません。
Amazonの規約が変更されることもあるため、Amazonのお知らせや公式発表はしっかりチェックする癖を付けておきましょう。
そのほか、複数の段ボールをテープで留めたり、組み合わせたりして一箱とすることは禁止されています。
大きな段ボールを小さくすることも禁止なので、スペースが余った場合は段ボールのサイズを変えずに緩衝材を詰めましょう。
緩衝材として使えるのは、クッション、エアキャップ、紙のみです。
FBA納品用の段ボールは、ホームセンターやネットショップで購入できます。
FBA納品のサイズ規定を満たしている160サイズがおすすめです。
段ボールは新品である必要はないため、仕入れ商品が納品されたときの段ボールやスーパーでもらえる無料の段ボールを使用して、発送コストを下げる工夫をしましょう。
ただし、破損した段ボールはAmazon倉庫で受取拒否となる可能性があるため、使い古しで強度が弱くなっている段ボールは使わないようにします。
商品発送の手続き
商品の箱詰めが終わったら、セラーセントラルでFBA倉庫に商品を発送する手続きを行います。
「納品作業を続ける」ボタンで発送する準備を進めていきましょう。
発送準備画面では、配送業者を選択し、発送する輸送箱について入力します。
まずは、輸送箱の個数を「1個」か「複数」のどちらかをプルダウンで選択しましょう。
商品を箱詰めするのに段ボールを2個以上使用する場合、同じSKUの商品は一箱にまとめてください。
続いて、輸送箱のサイズと重量を入力します。
入力が終わったら「続ける」ボタンをクリックして次に進みましょう。
次は輸送箱に貼る配送ラベルを印刷します。
配送ラベルには、梱包した商品の情報が含まれています。
配送ラベルを輸送箱に貼り付けるときに気を付けるポイントは、以下のとおりです。
- 輸送箱の全てに貼り付ける
- 配送業者の伝票と並べて面に貼る
- 輸送箱の継ぎ目や開口部に重ならないように貼る
基本的には、段ボールを開けたときに破れない位置に配送ラベルを貼れば問題ありません。
「クリックすると納品が完了します」ボタンをクリックしたら、FBA納品の作業は完了です。
あとは、実際に発送したら、配送業者の問い合わせ番号を入力し「出荷済みとしてチェック」しましょう。
FBAを利用する際の手数料
FBAにはそれぞれメリットもデメリットもありました。
デメリットの中でも、導入を検討する際の大きなポイントとなるのは手数料ではないでしょうか?
FBAの手数料には、「配送代行手数料」と「在庫保管手数料」があります。
配送代行手数料は2020年4月に改定されました。
料金改定に伴って、新たに「特大型」商品が取り扱えるようになり、商品のサイズ区分が新たに4つ増えています。
改定後の具体的な金額について詳しく解説します。
FBAの料金体系とは?
先ほどお伝えしたように、FBAを利用する際の手数料は「配送代行手数料」と「在庫保管手数料」です。
基本的には、FBAの手数料はこの二つだけですが、そのほかにも手数料がかかるケースがあります。
そのほかのFBA手数料は「FBA梱包準備サービス」、「長期在庫保管手数料」、「返送・所有権の放棄手数料」です。
続いての見出しで、それぞれの手数料について、どういったときにかかる手数料なのか、具体的な金額と共に解説します。
また、商品には5つの区分があります。
- 小型
- 標準
- 大型
- 特大型
- 小型・軽量
具体的な基準は以下のとおりです。
- 小型:25×18×2cm 未満かつ250g未満
- 標準:45×35×20cm 未満かつ9 kg未満
- 大型・特大型:45×35×20cm 以上または9kg以上
- 小型・軽量:35×30×3.3cm 以下かつ950g以下・販売価格1,000円以下
FBA手数料は、商品区分によって金額が異なりますので、商品区分のおおまかな基準をチェックしておきましょう。
配送代行手数料
配送代行手数料は、購入者が注文した商品を梱包して出荷するのにかかる手数料です。
また、FBA納品した商品の場合、購入者からの問い合わせや返品、返金対応はAmazonが対応してくれます。
そういったカスタマーサービスに対する費用も、配送代行手数料に含まれています。
そのため、FBA納品した商品を購入者が返品しても、返品対応に追加費用や時間を取られません。
配送代行手数料の金額は、商品区分とサイズによって決まっています。
標準サイズと特大型サイズは4区分、大型サイズは8区分に分かれており、寸法と重量を両方満たした区分の料金が適用されます。
ただし、商品と梱包資材を合わせた重量が適用されるため、配送代行手数料を算出する際は注意してください。
梱包資材の重量は以下のとおりです。
- 小型・標準区分1:50g
- 標準区分2~4:150g
- 大型区分1~3:150g
- 大型区分4:550g
- 大型区分5:700g
- 大型区分6~7:1.2kg
- 大型区分8:1.4kg
- 特大型区分1:1.4kg
- 特大型区分2:1.5kg
- 特大型区分3:1.7kg
- 特大型区分4:1.8kg
各区分の具体的な寸法や重量については、後ほど紹介しますので、そちらで確認してください。
そして、先ほどお伝えしたとおり、配送代行手数料は2020年4月に改定されました。
改定後の金額は2020年4月1日出荷分からの適用です。
2020年3月31日までに出荷した注文は改定前の金額が適用されていますので、以前の注文を確認する際は改定前の金額を確かめましょう。
小型・標準サイズ
標準サイズ区分2の場合、寸法は「60cm未満」です。
これは、梱包した商品の長さと幅、高さの合計が60cm未満かどうかということです。
ただし、標準サイズの区分は45×35×20cm未満と決まっています。
そのため、50×5×3cmの商品であれば、3辺のうち1辺が45cmを超えていますので、大型サイズ区分1の金額が適用されます。
大型サイズ
梱包した商品の長さと幅、高さの合計が170cm以上の場合、1番長い辺が90cm以上ある場合は特大型サイズに分類されます。
特大型サイズ
特大型サイズでは、辺の長さに対する上限はありません。
しかし、梱包した商品の長さと幅、高さの合計が260cm以上だと、FBA納品できないため注意しましょう。
重量が50kgを超える場合も同様に、FBA納品ができません。
小型・軽量商品
小型・軽量商品は、メール便サイズの低単価商品のことです。
「FBA小型・軽量商品プログラム」の
- 商品寸法:3.3x30 x35cm以下
- 商品重量:950g以下
- 販売価格:1,000円以下
- 過去4週間で25個以上の販売実績
といった条件を満たせば、配送代行手数料198円が適用されます。
在庫保管手数料
在庫保管手数料は、商品を保管したり、管理したりするスペースに対してかかる費用です。
Amazon倉庫に保管した日数で計算され、月単位で支払います。
計算方法は以下のとおりです。
「基準額×((商品サイズ (長さ×幅×高さ) /10×10×10cm)×(保管日数/当月の日数))」
在庫保管手数料には、商品区分と期間によって基準となる金額が決まっています。
基準額は1月~9月と10月~12月で異なり、年末の繁忙期を含む10月~12月の方が高めの金額です。
具体的な基準額は以下のとおりです。
小型・標準サイズ
- 1~9月:5.160円
- 10月~12月:9.170円
大型・特大型サイズ
- 1~9月:4.370円
- 10月~12月:7.760円
それでは、実際に1ヶ月でどのくらいの金額になるのか、サイズが11.4×22.5×35.5cmの商品を例として計算してみましょう。
5.160円 ×((11.4×22.5×35.5) /(10×10×10cm)×(30/30))=47円
6月に1ヶ月に渡って保管したとすると、1ヶ月の在庫保管手数料は約47円でした。
同様に計算すると、12月に1ヶ月保管した場合は約83円です。
計算結果だけを見ると、大した金額ではないと思えるかもしれません。
しかし、実際には1商品ごとに在庫保管手数料がかかるため、同じ商品を100点保管していると1~9月で4,700円、10月~12月で8,300円です。
当然ながら、大きなサイズの商品だとそれだけ在庫保管手数料も高くなります。
10月~12月を避けて仕入れたり、回転率の良い商品に絞ったり、在庫保管手数料を抑えるための工夫も必要となるでしょう。
その他のFBA手数料
続いて、その他のFBA手数料について紹介します。
梱包準備サービス
FBA納品の場合、商品一つ一つを梱包し、商品ラベルを貼り付ける必要がありました。
また、FBA納品した商品は、Amazon倉庫に納品したそのままの状態で購入者に発送されます。
そのため、販売できる状態に梱包しなければなりません。
その梱包をAmazonが代わりに行ってくれるのが「梱包準備サービス」です。
商品1個当たりの具体的な金額は以下のとおりです。
小型・標準サイズ
- 袋入れ:25円
- テープ貼り:20円
- エアキャップ:51円(エアキャップ:31円+商品ラベル貼付:20円)
大型・特大型サイズ
- 袋入れ:92円
- テープ貼り:51円
- エアキャップ:143円(エアキャップ:92円+商品ラベル貼付:51円)
「商品ラベル貼付サービス」は商品ラベルの貼り付けをAmazonに依頼できるサービスです。
後の見出しで詳しく紹介しますので、そちらもご確認ください。
梱包要件は商品によって異なります。
注意したいのは、割れ物やガラスの商品です。
割れ物はエアキャップ梱包のため、商品についているバーコードは読み取れません。
エアキャップで梱包した上からバーコードを貼るため、梱包準備サービスに商品ラベルの貼り付けも含まれます。
長期在庫保管手数料
長期在庫保管手数料は、Amazon倉庫に保管している期間が365日を超えた商品にかかる手数料のことです。
毎月15日にチェックされ、10×10×10cmあたり17.773円がかかります。
例えば、サイズが11.4×22.5×35.5cmの商品だと、約162円の長期在庫保管手数料がかかる計算です。
また、長期在庫保管手数料も2020年4月に改定されました。
2020年3月までは、10×10×10cmあたり17.773円と商品1点あたり10円の、どちらか大きい方が適用されていました。
2020年4月15日のチェックより、商品1点あたり10円の「最低長期在庫保管手数料」は廃止となります。
ただし、メディア商品は、変わらず、最低長期在庫保管手数料と10×10×10cmあたり17.773円の金額が大きい方が適用されます。
返送・所有権の放棄手数料
FBA納品した商品を返送したり、廃棄したりする場合にかかるのが、返送・所有権の放棄手数料です。
返送・所有権の放棄手数料も2020年4月に料金が改定され、返送と所有権の放棄で異なっていた金額が、等しく重量ごとの課金となりました。
商品1点あたりの具体的な料金は以下のとおりです。
小型・標準サイズ
- 0~200g:30円
- 201~500g:45円
- 501~1,000g:60円
- 1,001g~:100円+1,000gを超えた分に対して1gごとに0.04円
大型・特大型サイズ
- 0~500g:80円
- 501~1,000g:110円
- 1,001~2,000g:140円
- 2,001~5,000g:200円
- 5001g~:350円+5,000gを超えた分に対して1gごとに0.04円
これまでにお伝えしたとおり、FBA納品した在庫には在庫保管手数料がかかります。
保管期間が365日を超えると、さらに長期在庫保管手数料もかかります。
つまり、販売できない商品をAmazon倉庫に保管し続けると、費用だけがかさんでしまうということです。
売れる時期が限られるシーズン商品などは、保管期間が365日を超える前に返送を検討してみましょう。
また、購入者が開封後に返品した商品は販売不可商品となり、そのままでは販売できません。
返送して梱包し直すか、所有権を放棄して廃棄することを検討しましょう。
納品不備受領作業
FBA納品した商品に不備があった場合、販売できる状態にするための作業が発生します。
考えられる不備と手数料の金額は以下のとおりです。
- 商品ラベルの不備:初回50円・2回目~80円
- ビニール袋での梱包:初回90円・2回目~100円
- エアキャップでの梱包:初回90円・2回目~120円
- テープでの梱包:初回50円・2回目~80円
FBA納品の流れで紹介したとおり、納品の際には梱包要件を満たさなければなりません。
ぬいぐるみや布製品などは袋詰めが必要な商品なので、輸送中に袋が破れて商品が出てしまうと、納品不備となってしまいます。
納品の際には、しっかり確認するようにしましょう。
購入者返品手数料
購入者が返品した商品に対して加算される手数料です。
ただし、対象となるのは「服&ファッション小物」と「シューズ&バッグ」の2カテゴリーで販売されている商品のみです。
「服&ファッション小物」と「シューズ&バッグ」カテゴリーでは、購入者の返品送料を無料とすることで購入を促しています。
購入者が送料無料で返品する場合、手数料が出品者負担となります。
手数料は、商品ごとのFBA配送代行手数料の合計と同じ金額です。
料金はFBAシュミレーターで計算できる
これまでにFBA手数料について詳しく紹介しましたが、配送代行手数料や月額保管手数料を商品一つ一つで計算するのは手間がかかります。
そういった場合、FBA料金シミュレーターの利用がおすすめです。
FBA料金シミュレーターでFBAを利用したときにどれくらいの費用がかかるのか試算してみましょう。
FBA納品を検討している商品を検索し、自社発送の場合とFBA発送の場合をそれぞれ入力すれば、費用や収益を比較できます。
FBAを利用する際の手数料を計算するためには商品の寸法が必要です。
FBA料金シミュレーターなら、Amazonに出品されている商品の包装サイズがすぐに分かります。
金額の目安が知りたい場合に便利なので、FBA料金シミュレーターを使ってFBA納品するかどうかを検討しましょう。
商品用ラベルについて
これまでお伝えしたように、FBA納品の際には商品一つ一つに商品ラベルを貼る必要があります。
ここからは、商品ラベルの作り方や貼り付け方について解説します。
商品ラベルとは?
商品ラベルはバーコードや印刷の仕様が細かく決まっています。
セラーセントラルで納品プランを作成すると、商品ラベルのPDFデータをダウンロードして印刷できます。
そのため、バーコードの仕様は特に気にする必要はありません。
商品ラベルを印刷するシール台紙を購入する際には、
- ラベルの色:白
- ラベルサイズ:2.5×5cm~5.1×7.6cm
- ラベルタイプ:粘着性があり、剥がしやすいもの
といった印刷の仕様を押さえておく必要があります。
また、商品ラベルには、
- バーコード
- FNSKU(バーコードの識別コード)
- 商品名
- コンディション
といった情報が印字されています。
FBA商品ラベルの作り方
商品ラベルは、納品プラン作成時に印刷できるとお伝えしました。
作成途中の納品プランから商品ラベルを印刷する場合は、「在庫」タブから「FBA納品手続き」のボタンを押して、納品プランを選択します。
「納品作業を続ける」ボタンをクリックすると、納品プランの詳細を確認できます。
「商品の確認と修正」をクリックして、必要があれば納品する商品の変更や数量を変更しましょう。
商品ラベルは、入力した数量分しか印刷できないため、貼り間違うとまた新しく印刷しなければなりません。
数枚ほど余分に商品ラベルを印刷したい場合は、納品数量を多めに入力して、商品ラベルを印刷した後に正しい数量に調整してください。
また、商品にラベルを貼り付ける際には、サイズやカラーの貼り間違いがないように気を付けましょう。
SKUのある商品の場合、SKU部分以外の商品名は共通ですが、商品名が長いと、ラベルに印字される商品名は途中で切れてしまいます。
そのため、SKUのある商品は、ラベルでサイズやカラーが確認できず、ラベルを取り違えてしまう可能性があります。
ラベルを見ただけではどの商品か分かりにくい場合は、FNSKUと商品が一致しているか、管理画面でしっかり確認してから商品にラベルを貼りましょう。
FNSKUとは、Amazon倉庫で商品を識別するためのコードのことで、ラベルのバーコードの下に印字されています。
FBA商品ラベルはAmazonに委託できる場合もある
FBAには商品ラベルの貼り付けをAmazonに依頼できる「商品ラベル貼付サービス」があります。
商品ラベル貼付サービスを依頼するには、商品にスキャン可能なバーコードが記載されている必要があります。
バーコード(ISBN、UPC、EAN、JAN)がAmazonカタログに登録されているか前もって確認しておきましょう。
商品に複数のバーコードがある場合は、使用するバーコード以外は隠しておく必要があります。
また、以下のような場合は商品ラベル貼付サービスを利用できません。
- FBA禁止商品
- FBAのポリシーで制限された商品
- 高額商品
- 特大型サイズの商品
商品一個当たりの手数料は以下のとおりです。
- 小型・標準サイズ:20円
- 大型サイズ:51円
商品ラベルを印刷して商品一つ一つに貼り付けるのは、かなり手間が掛かります。
FBA納品する商品が多いのであれば、商品ラベル貼付サービスの利用を検討してみましょう。
注文が入った後のキャンセルについて
FBA納品した商品が売れた場合、その注文をキャンセルすることはできるのでしょうか?
結論からいうと、FBA納品した商品の注文を出品者がキャンセルすることは基本的にはできません。
FBA納品した商品は、Amazonが受領したら販売開始となり、購入者が注文できる状態となります。
以降は、商品が売れたときの注文処理や出荷処理をAmazonが行うため、出品者が注文処理に割り込んでキャンセルすることはできないのです。
どうしてもキャンセルしたい場合は、テクニカルサポートに相談してみましょう。
基本的にはキャンセルできませんが、キャンセル理由や担当者によってはキャンセルしてくれる可能性もあります。
テクニカルサポートに相談するのは、商品が出荷前の保留状態のときです。
すでに注文が出荷されている場合には、購入者に依頼するのも一つの方法です。
購入者には、出品にミスがあったことを伝えて、商品の受取拒否か返品をお願いしてみましょう。
購入者が受取拒否をしてくれた場合は、商品はそのままAmazon倉庫に返送されます。
購入者が返品してくれた場合は、手間を掛けたことに対するお礼を伝えて送料を返金しましょう。
「要期限管理商品」のFBA納品のルール
「要期限管理商品」をFBA納品するときのルールについて見ていきましょう。
「要期限管理商品」とは?
「要期限管理商品」とはサプリメントやペットフード、食玩など、食品全般のことを指しています。
また、食品以外でも消費期限の記載があるような商品は「要期限管理商品」に分類するので注意しましょう。
(参考) フルフィルメントby Amazon®実践マニュアル(要期限管理商品版)
マニュアルでルールを確認する
以前はオンライントレーニングの受講とテストの合格が必要でしたが、今後はトレーニング&テストを受けずに販売開始が可能になりました。
「要期限管理商品」を販売するには商品情報の編集ページで「消費期限付き商品(賞味期限管理商品)」として登録するだけで問題ありません。
ただし、ガムやお米など一部の商品については引き続き、テクニカルサポートでの確認が必要です。
また、お酒についてもテストは廃止されていますが、「蔵置所設置の手続き」は引き続き必要なため、FBAで販売する場合はテクニカルサポートに問い合わせましょう。
FBAを極めれば、売上が伸びる!
FBAには配送代行手数料がかかりますが、その分、作業時間を短縮できるため、より売上を伸ばす方法としても有効だといえます。
ただし、FBAの納品プランを作成する手間が掛かるのはデメリットといえるかもしれません。
その場合、代行業者に依頼するのがおすすめです。
FBAで利益を今以上に生み出すためには、可能な限り手間を省くことも大切です。FBAの料金を計算すると、自分で作業しない方が利益につながるケースも多いのです。
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