輸入物販とは
輸入物販とは、海外から仕入れた商品を日本で販売することを指します。
よく混同されがちな輸入転売と輸入物販は似ているようで、実は仕入先が異なります。
海外の小売業者から輸入した商品をそのまま販売するのが輸入転売です。
一方で、海外のメーカーや卸売業者から商品を輸入し、販売するのが輸入物販となります。
転売は希少価値があるものや人気商品を買い占めて高額で販売し利益を出しますが、物販はそこまで価格を吊り上げないのが特徴的です。
もちろん、利益率が高いに越したことはありませんが、物販では利益率が50%を超えれば良いほうと言われています。
なるべく利益率が高い商品を安く仕入れ、数多く販売することで物販の売り上げを伸ばすことができるでしょう。
輸入物販では、国内で商品を仕入れるときとは異なり、日本で流通していないものも卸売業者から仕入れて販売することが可能です。
そのため、輸入する商品によっては大きく儲けることもできます。
また、安定して儲けを出すために、自身でオリジナル商品を製品化して販売するという手もあります。
販売が軌道に乗れば、特にこちらから商品をアピールせずとも、一定の需要があって売れ続ける可能性はあるでしょう。
輸入物販のメリット・デメリット
商売をするうえで必ずなにかしらのデメリットや負担が伴うものですが、輸入物販においてもデメリットや負担は存在します。
ここからは、輸入物販をこれから始める人にも分かるように、輸入物販をすることで得られるメリットと、それに伴って生じるデメリットを紹介していきます。
メリット
輸入物販は、仕入れた値段より高い値段で売れれば儲けることができます。
初心者にもビジネスの流れがシンプルで分かりやすいので、割と敷居が低く誰でも始めやすいというメリットがあります。
商品の仕入れや出品は自分一人で行うこともできるため、商売を始めるにあたって人数を集める必要がないというのも輸入物販の魅力の一つです。
そうはいっても、他にも作業があるので自分一人で問題ないのかと不安になるものですが、自分でないとできない作業は実は少ないものです。
梱包や発送、在庫保管、クレーム処理などは外注すれば、自分で行わなくとも何とかなる作業だといえます。
むしろ、これらの作業を他人に任せることで、自分は経営戦略に時間を充てられるので、そちらのほうが利益を出しやすいともいえるでしょう。
インターネットさえあればどこでも作業できるというのも、輸入物販の大きな強みだといえます。
海外からの仕入れはオンライン上で行えるし、出品も在庫保管と発送を外注すれば全てオンライン上で完結することができます。
デメリット
輸入物販は、海外から商品を仕入れなくてはいけないため、どうしても言葉を理解していないと対応が難しい場合があります。
日本のように徹底した商品管理が行われている国は少なく、海外では商品の検品をせずに発送されてくるなんてことも当たり前のようにあります。
特に、格安で輸入する場合は、安かろう悪かろうの商品がごく普通に取引されているので、返品処理をしなくてはならないこともざらにあるのです。
そんなとき相手の言葉を理解できないと、商品の返品や返金処理をお願いしたくとも、泣き寝入りするしかない事態に陥ってしまう可能性もあるでしょう。
輸入物販において大きなデメリットは、不良品が届くリスクが高いということなのです。
海外では良質なものばかり送ってくるメーカーは稀なため、何個かに一個は不良品が届いて当たり前というスタンスでいると気が楽だといえます。
そして、国内商品を取り扱うときと違って関税などの税金関係のやり取りが面倒だという点も、輸入物販のデメリットとして挙げられます。
国や商品によって税金が異なるので、知らないうちに法を犯すことのないように、しっかりとした知識を身につける必要があるでしょう。
輸入ビジネスに関して正しい知識がないと、後々面倒な事態を引き起こしたり、無駄なコストがかかってしまったりする場合があるので注意が必要です。
輸入する国による違い
いざ輸入物販を始めようと思っても、どこの国の商品を輸入すべきか悩むものです。
そこで、ここからは、国よってどのような違いがあるのかを詳しく解説していきます。
中国
中国は、とにかく商品の販売価格が安いことで有名です。
メルカリやオークションなどでも、中国から輸入している商品は多く見受けられます。
最大手の通販サイトであるアリババを使って、中国から商品を輸入している人も多くいます。
中国製品の多くは、高品質にこだわらないことでコストを極限まで削っているため、日本製品では決してあり得ないような激安価格を実現しているのです。
日本で販売されている商品の多くが中国製品なので、中国製品に懸念を示す人は少なくなっています。
そのため、国内で中国製品を輸入物販しても、売れ筋商品を掴めば在庫を抱えるリスクは少ないでしょう。
中国製品は仕入れ値が安いので、比較的少ない資金でも始めることができます。
輸入するときは、セットで売ってもらえるので、ロット買いで一度に大量に仕入れることも可能です。
なかには500ロットから購入できる商品もあるため、いちいち輸入する手間が省けます。
しかし、悪徳業者にあたってしまうリスクもあるので、最初から大量購入するのはおすすめできません。
仕入れ金額を振り込んで音信不通になってしまうケースもあり、輸入物販するにあたってまずは信頼できる業者を見つけるのが大切です。
タイ
海外製品といえば、日本製よりも品質が悪いというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、実際はそうではありません。
タイ製品は、品質管理や衛生管理が非常に高いことでも有名なのです。
日本製品よりも品質が上だという声も聴かれるほど、クオリティの高い商品を製造しています。
不良品を掴まされるリスクが少ないというのが、タイ製品を輸入する魅力だといえるでしょう。
オリジナル商品の製造が多いため、一点ものとしての価値があります。
お店によっては一個単位で売ってもらえる場合もあるので、試しに輸入したいときに便利です。
しかし、その反面、タイ製品は大量には仕入れることができないという側面も持ち合わせています。
小ロットであれば購入できる店もあるので、安定して仕入れができる店を見つけることも必要です。
タイ製品を輸入するときは、同じ商品が中国で取り扱いがされていないかという点だけ注意しましょう。
タイでは中国製品が多く売られており、逆に中国でもタイ製品が安く売られていることがあります。
輸入する商品の市場価格はどのくらいなのか、相場を踏まえたうえで仕入れるようにしたいところです。
欧米
欧米の製品は商品単価の高いものが多く、利益額が高くなりやすいというメリットがあります。
欧米の家具やインテリア雑貨、家電などはスタイリッシュなデザインのものが多いため、置くだけでおしゃれなインテリアになると人気です。
人気の商品が多く販売されているので、輸入物販したときに売れ残りが発生しにくいといえます。
需要が高い商品が多いということは、それだけ輸入する商品をリサーチする時間が削減できるということです。
上手くいけば作業時間が少ないのに、大きく儲けられる可能性もあります。
しかし、欧米の製品を仕入れるのにも、もちろんリスクは存在します。
商品単価が高い分、まとまった資金が必要なので、初心者には始めにくいという面があるのです。
仕入れ数や仕入れる商品を間違えば、安い海外製品を輸入するよりも損失も大きくなりやすいというデメリットもあります。
また、日本と距離が離れているので商品到着までの時間がかかることも考え、仕入れ数や仕入れ時期を調整するなど細心の注意が必要でしょう。
輸入物販に利用できるサービス
輸入物販に利用できるサービスとして、人気なのはメルカリとヤフオク、それからAmazonです。
初心者でも使いやすいのはメリカリとヤフオクで、商品の概要と写真、配送方法などを記載するだけで商品を販売できます。
例えば、中国から1個50~200円で輸入したiPhoneケースを1000円台で出品すれば、送料や輸入時の関税などを考えてもある程度の利益を確保できるでしょう。
しかしながら、競合が多ければ多いほど価格競争が激化しているので、思ったよりも低い価格で販売されていることがあります。
同様の商品がどのくらいの価格で取引されているのか相場をみながら出品すると、売れ残るリスクを減らせます。
少し輸入物販に慣れてきたら、Amazonを使って商品を販売するのも良いでしょう。
海外で仕入れた商品を、日本のAmazonで新規出品販売するのです。
代行会社やAmazonFBAを利用すれば、在庫を業者で保管し、発送まで済ませてくれるので、これらを活用するのも手です。
輸入物販におすすめの商品
ここからは輸入物販でおすすめの商品を、輸入元の国ごとに紹介します。
中国から輸入できるもの
中国から輸入できるものとしては、PCやタブレット、それらの周辺機器が挙げられます。
仕入れ値が安く、日本でも需要が高い商品なのでおすすめです。
また、ペット用品やコスプレグッズなども、輸入物販で売れやすい商品となっています。
なぜなら、ペットを愛でる習慣は日本にも根付いているので、売れ残るリスクが少ないからです。
ペット用品は仕入れ値も安くて、カラーバリエーションも多いため、挑戦しやすい商品といえるでしょう。
コスプレグッズも軽くて送料も安い割に、イベント前にグッと需要が高まりやすいのでおすすめでしょう。
ただし、アニメのコスプレは著作権が絡む場合もあるので要注意です。
アメリカから輸入できるもの
アメリカから輸入できるものとしておすすめなのは、レゴ関連や日本アニメの逆輸入商品です。
レゴは輸入ビジネスの定番で、自由に組み立てるという遊び方が明白なおもちゃのため、購入者からの質問連絡がほとんどくることがありません。
また、昨今はAmazonなどいろいろなサービスで出品規制がかかっているため、狙い目の商品だといえるでしょう。
きちんとメーカーや卸売業者の請求書があれば出品規制を解除できる可能性が高いので、仕入れられれば儲けられる期待値が高いのです。
また、日本アニメの逆輸入商品については、北米版の日本アニメのDVDやブルーレイなどは価格が安いので儲けを出しやすい商品といえます。
ただし、音声言語が日本語表記でないものとリージョンコードが特殊なものは日本では販売できません。
同様の商品として、映画関連グッズもAmazonUSAで安価に購入できるのでおすすめです。
アメリカから輸入できるものでドローンも人気があります。
アメリカはドローン製品がたくさんあり、現地でしか購入できない安くて高性能な商品が多くあります。
日本で販売するなら、日本でも飛ばすことのできる技適マークが付いている商品から選びましょう。
輸入物販の商品はどこで仕入れるの?
輸入物販で扱う商品は、現地に行かなくても良いネット購入が便利でしょう。
各国のAmazonのサイトや中国の海外向け卸サイトのアリババ、世界各国のブランド商品を扱うBUYAMAなどを活用する人が多いといわれています。
外国語が話せる人のなかには、実際に商品を確認するために、現地で買い付ける人もいます。
中国は現地に赴くとネットに掲載されていない商品もかなり多く、ネットで購入するよりも安く買えるのです。
現地で商品を買いたいけれど外国語でやり取りするのが不安という人は、代行業者に頼むと面倒な手続きを代わりに行ってくれるので便利でしょう。
輸入物販の梱包や検品の際の注意点は?
輸入物販の梱包を自分で行うなら、仕入れた商品は必ず検品を行ってから発送しましょう。
壊れている部分や汚れはないか、外箱の潰れ、金具の破損などはないかを目視確認する必要があります。
洋服の場合はさらに細かくシミや破れ、ほつれやボタンの付けが甘くないかをチェックしたいところです。
ファスナーが付いている商品に関しては、スムーズに動くかどうかも確認が必要でしょう。
商品の検品が終わったら、商品の破損を防ぐためにクッション材を入れ、段ボールをガムテープでとめて丁寧に梱包していきます。
自分でやらずに業者へ任せることもできるので、輸入物販になれてきたら外注するのも良いでしょう。
輸入物販のために準備するもの
輸入物販のために必要なものは、仕入れの際にリサーチするために使うスマホ、PC、出品代行業者から売上金を受け取るための銀行口座です。
スマホしかない人は、PCのほうが処理速度が速いので用意したほうがよいでしょう。
出品する際に使うAmazonなどの使用料や仕入れで商品の代金を払うために、クレジットカードも必要となります。
他にもあれば便利なのは、世界各国で利用できる安全な決済サービスのPayPalアカウント、納品書の印刷に使うプリンター、AmazonFBAで使うラベルシールなどです。
自分で梱包を行う人は、封筒や段ボール、クッション材、ガムテープなどの梱包用品も揃えておきたいところです。
輸入物販はどれくらい稼げるの?
輸入物販に成功すれば、なかには副業として始めたにも関わらず、月に120万円ほど稼ぐ強者もいます。
稼げる人は、仕入れや出品などの作業を全部ひとりで作業している人が多いようです。
しかし、効率よく稼ぐためには、仕入れや分析は自分で行い、他の作業は外注するのがベストだといえます。
作業負担が減れば、売れ筋商品を発掘したり、輸入ビジネスや経営に関する勉強をしたりする時間に充てることも可能です。
必死で副業しても、収入がそこまで増えない場合は、仕入れの仕方や運営方法を見直す必要があるでしょう。
輸入物販での稼ぎ方のコツは?
輸入物販で稼ぐコツは、仕入れリサーチをしっかりすることです。
売れるものを見つけるための知識や感覚を養うことが大切なのです。
現地の買い付け業者など良いパートナーを見つけることも、売り上げを上げるのには大事だといえます。
海外だと悪徳業者に騙されるリスクもあるので、業者の見極めはしっかりとするべきでしょう。
稼ぐためにはエクセルや計算シートなどを活用して経理管理をしっかりし、関税や消費税、国内送料や国際送料についていくらかかるのかを把握することも必要です。
円高時に始めれば、同じ商品でも安く仕入れられるので、タイミングを見計らって始めるのも良いでしょう。
その他、ライバルと差をつけるためにオリジナル商品を作るという方法もあります。
輸入物販では関税に注意!
輸入物販をする際は、輸入品に課せられる税金、関税がかかるので注意しましょう。
簡易関税率は、商品代金と国際送料の合計額が20万円以下の場合に適用されるものです。
そして、反対に、商品代金と国際送料の合計額が20万円以上の場合に実行関税率が適用されます。
関税率は輸入する商品によって異なるので、事前に調べることが重要です。
輸入物販はしっかりとした準備が必要
輸入物販は副業として始めやすいビジネスです。
輸入物販で大きく稼ぐためには、関税に関して勉強し、輸入物販をおこなうための知識をしっかりと身につける必要があります。
また、仕入れのために、事前にある程度の資金を準備することも大切です。
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