国内OEMとは?
国内OEMは、やり方や規模がさまざまで、明確な定義がありません。本記事では、国内OEMを「個人が国内メーカーに生産委託して自社ブランド商品を作り、販売する物販ビジネス」と定義して解説します。中国輸入OEMは中国メーカーに生産委託しますが、国内OEMでは国内メーカーに委託するのが特徴です。
国内OEMと聞くと、「国内メーカーから既存商品を仕入れて販売するよりも難しそう…」と感じる人もいるのではないでしょうか。しかし、既存商品を少し改良して自社ブランドとして販売する方法であれば、個人でも国内OEMは十分可能です。
国内OEMには、商品品質が安定している、小ロットで発注できるといったメリットがあります。また、国内OEMの販売先はAmazonが主流で、出品準備や集客が簡単である点も魅力です。実際、ビジネスパーソンや主婦の人が少額資金から副業として取り組み、短期間で月収数万円~10万円程度を得ているケースもあります。
国内OEMの販売方法は2種類
国内OEMの販売方法には2種類があります。
各方法の特徴を解説します。
簡易OEM
簡易OEMは、既存の商品をベースにして、パッケージや内容量、付属品などを変更して販売する方法です。商品の中身そのものには基本的に改良を加えず、自社ブランドのロゴやパッケージを追加して差別化を図ります。
【簡易OEMの特徴】
短期間で商品化が可能新規開発が不要なため、企画から販売までの期間が短縮できます。コストを抑えつつ、短期間で収益を出しやすいのが特徴です。
小ロットでの発注が可能
国内メーカーではMOQ(最小発注量)が少ないケースが多く、大量在庫を抱える必要がありません。簡易OEMでは製造プロセスに大きな変更はないため、小ロット発注を受け入れてもらいやすい傾向にあります。
これらの特徴から、簡易OEMは国内OEMの中で最も簡単な方法で、初心者が取り組みやすい物販ビジネスといえます。
商品企画から手がけるOEM
商品企画から手がけるOEMは、商品の設計や仕様をイチから考え、自社オリジナルの商品を作る方法です。簡易OEMと異なり、商品の中身や機能を新しく設計し、オリジナル性を高めます。たとえば、食品OEMであれば、オリジナルの味の商品を開発するなどにあたります。
【商品企画から手がけるOEMの特徴】
差別化がしやすい完全オリジナルの商品を企画できるため、競合他社との差別化が可能です。消費者の要望やトレンドに合ったオンリーワンの商品を開発できれば、大ヒットも期待できます。
長期的な利益が見込める
競合が少なく、価格競争に巻き込まれにくいため、高い利益率を維持しやすいです。
商品企画から手がけるOEMは、ライバルに負けない商品を作れる方法ですが、企画書作成には商品分野の専門知識や市場分析スキルが必要です。また、メーカーや製造工場との打ち合わせ、サンプル作成、改良などがあるため、コストと時間もかかります。そのため、商品企画から手がけるOEMは中・上級者向けの物販ビジネスといえます。
OEMについては、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
(関連)【初心者向け】オリジナル商品を作りたい個人のためのOEM開発ガイド
国内OEMと中国輸入OEMの違い
物販ビジネスとしてOEMを調べると、国内OEMより中国輸入OEMの情報が多く、参入者も多いように思えます。このため、国内OEMに取り組むメリットがあるのか心配になる人もいるでしょう。
国内OEMと中国輸入OEMの違いを比較した表を示します。
国内OEM | 中国輸入OEM | |
---|---|---|
ライバルの数 | 国産を強みにできる商品カテゴリでは競合が少ない | 競合が多く、類似商品に埋もれやすい |
商品の品質 | 高品質で不良品率が低い | 品質にばらつきがあり、不良品率が高い |
商品単価 | 高め | 安め |
最低ロット数 | 小ロット(数十~100個程度)での発注が可能 | 最低ロット数が500~1,000個以上である場合が多い |
ビジネス習慣 | 日本の商慣習が通じるため、契約や取引がスムーズ | 日本の商慣習が通じない場合があり、取引トラブルが発生しやすい |
各項目について、違いを比較しながら解説します。
中国輸入OEMについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
(関連)【副業OK】OEMを行うための全手順|基礎知識やAmazon販売の注意点
ライバルの数
国内OEMでは、中国輸入OEMに比べて競合が少ない傾向があります。特に国産を強みとする商品カテゴリを選ぶと、中国人セラーとの競合を避けられる点がメリットです。国産を強みにできる商品例については、後ほど紹介します。
一方、中国輸入OEMの場合、同じ金型が使い回されるケースが多いこともあり、機能性やデザインの似た商品が市場にあふれています。そのため、中国人セラーが少ないカテゴリを選んだとしても、日本人セラーがライバルになってしまいがちです。結果として、Amazon内の類似商品に埋もれてしまい、売上が伸びない可能性が高くなります。
商品の品質
国内OEMの商品品質は中国輸入OEMに比べて総じて高い傾向があります。一概にはいえませんが、中国輸入OEMの不良品率がおおよそ5~10%とされるのに対し、国内OEMでは1%以下といわれています。このため、国内OEMでは品質管理が容易です。
高品質な商品を扱うメリットとしては、クレームや返品対応の手間を抑えやすいことが挙げられます。また、Amazonレビューで良い評価を得やすく、口コミ効果による売上を伸ばしやすい点もメリットです。
万一、不良品が発生した場合でも、国内メーカーであれば日本語でのスムーズな対応が可能です。問題解決までの時間を短縮できますし、輸送時間やコストも抑えられます。
商品単価
国内OEMは中国輸入OEMに比べて、商品単価が高くなる傾向があります。品質や製造技術が高い分、仕入れ価格(原価)が上がるためです。また、国内生産ならではの細やかなカスタマイズや高い安全基準を満たした製品を提供できる点も、コストが上がる要因となります。
そのため、単純な価格競争に陥る商品ジャンルでは、中国輸入OEMに勝てない場合もあるでしょう。逆にいえば、品質やブランド価値を重視する消費者をターゲットにできる商品ジャンルでは、国内OEMが有利です。
実際、健康食品や化粧品など、品質や信頼性が求められるカテゴリでは、国内OEMが売れています。要は「販売価格 - 仕入れ価格 = 利益」を出せればよいため、商品単価の高さは必ずしもデメリットとは限りません。
最低ロット数
国内OEMは、中国輸入OEMに比べて最低ロット数(MOQ)が少ない傾向があります。国内メーカーでは、数十個から100個程度の小ロット注文を受け付けているケースが多く、小資金でスタートしやすいのがメリットです。特に、簡易OEMでは小ロットの発注に応じてもらいやすい傾向があります。
対して、中国輸入OEMでは、最低ロット数が500~1,000個以上であるのが一般的です。このため、商品にもよりますが、発注単価が50万~100万円以上になると想定しておく必要があります。ある程度の資金量が必要となり、「個人の副業として気軽に始めたい」といった人にとっては、ハードルが高いといえるでしょう。
商慣習
国内OEMでは、日本特有の商慣習が通じるため、契約や取引がスムーズに進みます。言語や文化の壁がないため、細かい仕様変更や納期調整についても迅速に対応できます。また、為替や国際情勢の影響を受けにくいため、仕入れ価格や納期が安定していることもメリットです。
一方、中国輸入OEMでは、日本の商慣習が通じない場合があり、取引上のトラブルが発生しやすいことがあります。不良品が発生した場合、返品や補償、今後の品質保証などに関して交渉になる場合も多く、思わぬ手間とコストが発生する可能性を考慮しなければなりません。さらに、国境をまたぐビジネスになるため、物流遅延や為替変動による影響を受けやすい点にも注意しておく必要があります。
総じてみると国内OEMのほうが低リスクであり、個人や物販初心者におすすめです。
国内OEMの商品をAmazonで販売するやり方【簡易OEM編】
ここからは、国内OEMに挑戦してみようと思っている方に向けて、国内OEM(簡易OEM)の商品をAmazonで販売する手順を解説します。
全体的な流れを把握しておくと、事業計画を立てやすくなります。
国内OEMのやり方は、こちらの動画でも解説しています。
1.販売する商品を決める
最初のステップは、国内OEMとして販売できそうな商品のリサーチです。商品選びでは、市場の需要、競合優位性、取り扱いのしやすさの3つを重点的に考慮する必要があります。
Amazonで売れていて商品ページのクオリティが低い商品
国内OEMに向く商品は、Amazonで一定の売れ行きがあるものの、商品ページの作り込みが不十分で、見た目で損をしている商品です。
たとえば、月間販売数がある程度あり、レビューも総じて高評価であるにもかかわらず、「直訳風の商品説明で意味がよくわからない」「商品画像の数が少なく利用シーンをイメージできない」といった商品です。このような商品は、国内OEMで出品し、商品ページを改良すれば、さらに売れるポテンシャルを持っています。
ただし、Amazon自体が取り扱う商品は、価格競争やプロモーションの量などの面で勝ちにくいため避けましょう。小規模な事業者は、ニッチなカテゴリに絞って探すのが賢明です。商品を探す際は、「Keepa」や「Seller Sprite」などのツールを使い、販売履歴やランキングなどを調べるのが効率的です。
国産を強みにできる商品
「国産」を強みにできる国内OEM商品は、中国人セラーや中国輸入OEMと競合しにくいため、販売数を伸ばしやすい傾向があります。たとえば、刃物類や文房具などには、日本の高い技術が活かされており、中国製で同等の品質で実現するのは難しいでしょう。
食品や化粧品、洗剤といったジャンルも、国産の強みが活きます。日本の消費者は、口に入るものや直接肌に触れるものは、安全性・信頼性にこだわる傾向があるため、国産というだけで競合に対する優位性の確保が可能です。こうした商品ジャンルは、多少価格が高くても、品質を重視する消費者に選ばれやすくなります。
国内OEMで食品を扱いたい方は、こちらの動画も見てみてください。
自分が詳しい商品
自分が興味・関心のあるジャンルを選択することは、国内OEMで成功しやすい方法の一つです。関心のある商品であれば、購入者目線で企画しやすくなります。その分野に詳しければ、競合商品との差別化ポイントを見つけやすくなるでしょう。
たとえば、アウトドアが趣味の人が、収納や持ち運びの利便性を高めたバーベキュー用品を開発し、ユーザーから高評価を得て売上を伸ばすといった例があります。趣味を活かすことで、細部へのこだわりが商品に反映され、ライバルとの差別化が図りやすくなります。
自分が関心のある商品であれば、競合リサーチや最新情報のチェックなどが趣味の一環となり、あまり苦に感じません。このメリットは、副業として気軽に国内OEMに取り組みたいような場合に、特に大きくなります。
2.メーカーにOEMが可能か確認する
商品が決まったら、メーカーにOEM対応が可能か確認しましょう。まずはGoogleで商品名を検索して、メーカーの連絡先を調べ、「OEM対応は可能ですか?」と問い合わせてみてください。ポイントは、「とにかく聞いてみる」ことです。「OEMできますか?」や「どのような条件ならOEMが可能ですか?」などと尋ねるだけで、商談が進むことも少なくありません。
また、どのようなOEMメーカーがあるかを知りたい場合は、展示会に参加してメーカーを見つける方法もおすすめです。「化粧品 OEM」など、「ジャンル+OEM」で検索する方法も試してみてください。OEMメーカーが意外と多く存在し、個人にも対応していることがわかります。
特に展示会は、複数のメーカーのサンプルを実際に目で見て手で触れられる点がメリットです。また、メーカーの担当者と直接対話し、人間関係を築けることも利点です。
メーカー仕入れについては、以下の動画と記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
(関連)メーカー仕入れは個人でも可能?直接購入する交渉メール例文!
3.商品を設計する
次に商品を設計します。国内OEMの商品を設計する際は、「どうすれば売れるか」「どのくらい売れるか」という観点での検討が重要です。
どうすれば売れるか
どうすれば売れるかを考える際は、ステップ1でピックアップした商品の弱みをカバーするように改良点を探すのがコツです。たとえば、簡易OEMの場合は、次のような例が考えられます。
【具体例】
- 容量が少なくすぐになくなってしまう→容量を増やして「お徳用」として販売する
- 女性好みのカラーがない→女性向けカラーで販売する
- 別商品と一緒に購入されることが多い→付属品を付けてセット販売して差別化する
消費者のニーズを改めて考え直すと、売れる商品を作りやすくなるでしょう。
どのくらい売れるか
国内OEMで最低ロット数を決める際は、販売予測を立てなければなりません。どのくらい売れるか予測するには、ツールを用いると便利です。販売先がAmazonの場合、「Keepa」や「Seller Sprite」を使うとよいでしょう。
以下のような情報が売上の予測に役立ちます。
【売上予測に役立つ情報】
- 商品カテゴリの販売ランキングの推移
- Amazonの在庫状況
- 過去の価格推移
- 出品者数の変動
- カスタムレビュー数と評価の推移
売れ行きを予測することで在庫リスクを抑えやすくなります。国内OEMでは在庫販売が基本のため、過剰な在庫を抱えないようにすることが重要です。
4.パッケージを準備する
メーカーが商品を製造している間に、パッケージを作る専門業者を利用してパッケージを発注しましょう。近年では、オンライン発注に対応している業者も多く、1パッケージ50~60円程度で作成できる場合があり、小資金・小ロットでも負担が少ないのが特徴です。
具体的には、以下の内容を指定して発注します。
【パッケージの項目】
- 形状(キャラメル箱、ワンタッチ底箱、自由設計など)
- サイズ(縦×横×高さをミリ単位で指定。例:100mm×50mm×30mm)
- 色(モノトーン、フルカラー、特色指定など)
- 厚み(段ボール厚み0.5mm~1.5mm、紙箱厚み0.2mm~0.5mmなど)
- 材質(コートボール紙、クラフト紙、段ボールなど)
- パッケージに印刷するデザイン(ロゴ、商品名、説明文、イラストなど)
業者によっては、パッケージデザインにも対応しています。「オリジナルパッケージを作りたいが、デザインやイラストに自信がない」といった場合は、デザインサービスを提供している業者を選ぶとよいでしょう。
参考までに、パッケージ業者のリンクを以下に示します。
5.商品を販売できる状態にする
続いて、メーカーから商品を仕入れて、販売用の在庫を確保します。商品を販売できる状態にするには2つの方法があります。
【商品を販売できる状態にする方法】
メーカーにパッケージングしてもらう方法仕入れたパッケージをメーカーに送付し、商品を詰めてもらう方法です。メーカーから完成した状態で受け取れるため、手間を省けるのがメリットです。
自分でパッケージングする方法
商品を仕入れた後、自分でパッケージ詰めを行います。コストを節約できるほか、パッケージにバリエーションを付けられます。
どちらの方法を選ぶか、事前に決めておきましょう。
6.Amazonに出品する
OEM商品はオリジナル商品として扱われるため、Amazonの相乗り出品(既存のページを利用して販売)はできません。そのため、新規ページを作成する必要があります。商品の基本情報(商品名、ブランド名など)の入力、商品画像や説明文の登録、カテゴリやタグの設定を行い、新規ページを作成しましょう。
ただし、新規ページを作って販売するだけでは十分な売上は期待できません。以下のような集客施策を取り入れることが重要です。
【集客施策の例】
Amazonスポンサープロダクト広告を活用検索結果や関連商品の目立つ位置に商品を表示させます。適切なターゲットキーワードと入札額を設定して閲覧数を増やし、購入数を伸ばします。
YouTuberに商品紹介動画を依頼
商品ジャンルに合ったYouTuberを選び、特徴や使用感を動画で紹介してもらいます。動画には商品ページへのリンクを掲載してもらい、視聴者が購入しやすいようにします。
このほか、商品ページを充実させ、購入率を高めることも重要です。レビューや競合ページを参考に、画像や説明文をわかりやすく改善していきましょう。
国内OEMではAmazonで売れない・儲からない商品
個人で国内OEMに取り組む際には、Amazonで大手ブランドや優秀なセラーと競合しない商品、小ロットでも利益を出しやすい商品を選ぶ必要があります。そのためには、以下に挙げる「売れない」「儲からない」商品を避けなければなりません。
各ポイントを解説します。
中国輸入OEMが強い商品
国産OEMは中国輸入OEMが強い商品カテゴリにおいては、価格面で不利になりやすい傾向があります。特に、以下のように、中国での大量生産が容易で製造コストが低いカテゴリは避けたほうがよいでしょう。
【中国輸入OEMが強い商品】
- ガジェット系(スマホケース、イヤホン、マウス、充電ケーブルなど)
- プラスチック製品(生活雑貨や小型容器など)
- 布製品(布マスク、エコバッグなど)
逆に、高品質や付加価値のある商品、あるいは差別化が可能なニッチな分野は価格競争に巻き込まれにくく、国内OEMに向いています。
OEM生産しやすい商品
設計や改良が不要で、テンプレート生産できる商品は、OEM商品が乱立しやすい傾向があります。
【OEM商品が多くみられる商品】
- シンプルな無地のTシャツやニットウェアなどのアパレル商品
- ハンドクリームやリップバームなどのコスメ・スキンケア商品
- ドッグフードやキャットフードなどのペット用食品
- トイレットペーパーや紙おむつなどの生活用品
これらはパッケージだけを変えて販売しやすいため、OEM商品が乱立しやすい特徴があります。こうした商品を選ぶと、検索結果の中で埋もれてしまい、閲覧されない可能性が高くなります。「参入ハードルが低い=ライバルが多い」と考え、差別化しにくい商品を避けましょう。
この点、ニッチな分野では特定の消費者をターゲットにした明確なコンセプトの商品を販売しやすく、競争を避けやすいメリットがあります。
商品ページのクオリティが高い商品
商品画像や説明文が非常に充実している商品は、すでに優れたセラーやブランドが手がけていると考えたほうがよいでしょう。このような商品に参入し、パッケージを変えるといった方法で販売しても、既存のセラーが優位であり、競争に勝つのは困難です。
そのため、国内OEMでの狙い目は、商品ページのクオリティが低いのに、ある程度売れている商品です。たとえば、画像が素人っぽい、説明文が簡素で機能や特徴が十分に伝わっていない商品が該当します。
こうした商品は、商品の品質は良いのに、優秀なセラーがいない、あるいは雑な販促しか行われていないと推測できます。商品ページを改善し、適切なプロモーションを実施することで、競争力を高め、売上を伸ばすことが可能です。
ブランドが確立している商品
ブランドが確立している商品は、消費者からの信頼が厚く、繰り返し購入されることが多いです。こうした商品は、消費者がAmazonで商品名やブランド名で検索する傾向があるため、国内OEMの商品は売れにくいです。その結果、価格を大幅に下げたり、広告費を増やしたりして、利益が減る可能性があります。
【ブランドが確立している商品例】
- 洗濯用洗剤(例:アリエールやボールド)
- 炊飯器(例:象印やタイガーの製品)
- 化粧水や乳液(例:資生堂の「エリクシール」やニベアの「スキンミルク」)
上記のような商品では、無名ブランドが不利になりやすいため、選ばないほうが賢明です。一方、ブランドが確立していない商品を選ぶと、無名ブランドでも消費者に受け入れられやすく、成功の可能性が高まります。
最低発注数が多い商品
最低発注数が多い商品は国産OEMには不向きです。販売先がAmazonの場合、検索数が月3,000回程度であれば、クリック率や購入率(CV率)を考慮すると、月間販売数は50個程度が上限です。そのため、大量に商品を仕入れると、在庫リスクが高まり、売れ残る可能性が増大します。
また、無名ブランドの商品は、余剰在庫をヤフオク(Yahoo!オークション)やメルカリで処分することも困難です。場合によっては商品を破棄する必要が生じることもあり、初期投資を回収できないと、ビジネス全体が破綻するリスクがあります。
ロット数が多い場合は、どれくらいの期間で売り切れるかを慎重に見積もった上で、発注しましょう。
単価が安すぎる商品
単価が安すぎる商品も、国内OEMには不向きです。たとえば、プラスチック製の簡易キッチングッズや小型文房具(クリップやメモ帳)などが該当します。
特に価格が安くサイズが大きい商品では、固定費用の負担が相対的に大きくなります。低価格の商品では梱包費用や配送費用の割合が高くなり、結果として利益を圧迫するからです。また、販売価格が低い商品であっても、Amazonの在庫保管料や倉庫利用料には一定の費用がかかります。
そのため、国産OEMに適しているのは販売価格が3,000円以上の商品とされています。高単価の商品は、手数料の負担が相対的に軽く、利益を得やすくなります。特にリピート購入されやすい高価格帯の商品がおすすめです。1個あたりの価格が低い場合には、セット品にするなどして単価を上げる方法を検討するとよいでしょう。
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国内OEMでよくある質問
国内OEMに初めて取り組む際は、いろいろな疑問があるのではないでしょうか。ここでは、よくある質問を取り上げ、回答します。
国内OEMは出品までどのくらいかかりますか?
簡易OEMの場合、出品まで数週間~数か月が目安です。ロゴ変更や既存商品のカスタマイズが中心のため、比較的短期間で製造できます。
商品企画や新規開発を含むOEMの場合、出品まで半年~1年くらいが目安です。一から商品を開発する場合には、試作や素材選びなどに手間がかかるため、期間に余裕を持っておくとよいでしょう。
ただし、扱う商品やメーカーの稼働状況によっても変わるため、上記はあくまで参考にすぎません。納期については、早い段階でメーカーに確認しておくとよいでしょう。特に季節物やトレンド商品を扱う場合、出品タイミングが売上に大きく影響します。
国内OEMの注意点は何ですか?
国内OEMの特徴は、原価が高い点です。このため、単価が低い商品は利益を出しにくい点に注意しておきましょう。
たとえば、300円の原価で商品を製造し、Amazonで500円で販売するとします。送料やAmazon手数料(15%程度=75円)、さらに広告費を差し引くと、実質的な利益がほとんど残らない場合もあるでしょう。このため、国内OEMに向くのは3,000円以上で販売できる商品が良いとされています。
もう一つの注意点は、ライバルが出てくる可能性があるという点です。長期間にわたり同じ商品が売れ続けるとは限らないため、継続的なリサーチと商品企画が求められます。国内OEMでは、メーカーと信頼関係を築きながら、商品をリニューアルしていく取り組みも必要です。
国内OEMとODMの違いは何ですか?
国内OEMは既存商品をベースに商品開発して、販売者のブランドを付けて販売することです。一方、国内ODM(Original Design Manufacturing)は、まだ存在しない商品を国内メーカーと協力して企画・開発し、販売者のブランドを付けて販売することを指します。
それぞれのメリット・デメリットを表にまとめました。
国内OEM | 国内ODM | |
---|---|---|
メリット | ・既存商品を活用するためコストが低い ・短期間で市場投入が可能 ・事前に品質を確認できる |
・商品内容を自由にカスタマイズ可能 ・独自性が高く競合との差別化が容易 ・オリジナルブランドの商品として認知してもらえる |
デメリット | ・商品自体の大幅な変更ができない ・他ブランドと似た商品になる場合がある |
・開発費用と期間が長い ・試作品の確認や調整に手間がかかる |
国内OEMは迅速にブランドを立ち上げたい場合に適しており、国内ODMは独自性を重視した商品を展開したい場合に向いています。
OEMとODMの詳しい情報は以下の記事も参考にしてください。
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