海外でスマホを購入する前に知っておきたい注意ポイント
海外でスマートフォンを購入するなら、事前に知っておきたい注意事項があります。
スマホ輸入で掛かる税金など追加で掛かる費用
日本でスマホを購入する場合は、別途消費税が必要ですが、海外版スマホを海外通販サイトで購入する場合も、本体代金以外に発生する費用があります。
通常、何かしら商品を輸入する場合には関税が掛かりますが、スマホの輸入については関税が無税で、発生するのは輸入消費税のみ。
輸入消費税は10%(2022年3月現在)の税率で本体価格に加算されます。
→ 日本貿易振興機構(ジェトロ)「輸入における消費税の課税:日本」
まとめると、スマホの輸入では本体代金以外に、
- 輸入消費税
- 配送料
- 支払い時の事務手数料等
これらの費用が別途必要です。
輸入消費税は、10%(2022年3月時点)。
配送料は、利用する通販サイトや配送方法によって異なります。
支払い時の事務手数料等というのは、例えばクレジットカード支払いで、外貨で請求された時に、日本円に変換する手数料として発生するもの。この手数料は、クレジットカード会社に対して支払います。
支払い時に発生する事務手数料の具体例としては、三井住友カードのVISA・マスターカードのクレジットカードの場合で2.2%、同、VISAのデビッドカードで3.05%となっています(2022年3月時点)。
本体金額だけで安いと判断すると、こうした別途必要な費用で損になることもあるので注意しましょう。
海外スマホ購入「技適」は要チェック
日本では「電波法」という法律によって定められた電波使用のルールがあり、スマホもその対象となっています。
電波法違反に注意
電波法令の基準に合っていることを示す「技適マーク」というのがあるのですが、この認証を受けていないスマホを使用すると、電波法に違反する場合があるのです。
これらの技適マークがない無線機やスマホを使うのがなぜNGなのかというと、社会全体で電波をスムーズに共有するため。
総務省のホームページには、技適マークについて以下のように記載があります。
技適マークが付いていない無線機の多くは、これらのルールに従っていません。このような無線機を使用すると、知らずに他人の通信を妨害したり、ひいては社会生活に混乱を来すことに(きたすことに)なりかねません。
技適マークの付いていない無線機の購入・使用は十分ご注意下さい。
引用:電波利用ホームページ(総務省)「技適マーク、無線機の購入・使用に関すること」
電波法違反による罰則は以下のとおり。
免許を取得しないで電波を発射すると、不法無線局を開設・運用したとされ電波法違反となります。1年以下の懲役又は100万円以下の罰金、また、公共性の高い無線局に妨害を与えた場合は、5年以下の懲役又は250万円以下の罰金の対象となります。
引用:電波適正利用推進員協議会ホームページ「不法電波・不法無線局とは?」
電波法や技適マークはあくまでも日本の法律に基づくもので、海外版スマホはこれに対応していません。
技適マーク有無の確認方法
技適マークのある機器情報は、総務省の以下のページで確認できます。
技適マークの有無については、例えばiPhoneであれば、端末ごとに確認可能。
iPhoneの[設定]→①[一般]→②[法律に基づく情報および認証]と進むと、③のように技適マークが確認できます。
サポート面の不安
海外からスマホを輸入するということは、サポートも海外なので、初期不良があったり故障したりした場合には不安材料となるでしょう。
海外スマホの購入で海外通販を利用する際は、日本語に対応しているかも大事です。
サポート内容
利用する通販サイトによってサポート内容や保証期間など条件もそれぞれ。
特に、スマホの初期不良では、到着から24時間以内に連絡をしないと対象外になるなど、制限が設けられているケースもあるので、届いたらすぐに動作確認することをおすすめします。
初期不良でも、返送料が自己負担となるケースもあるので、事前にチェックしておきたいですね。
トラブルが発生した場合でも、全て自分で対応が必要ですし、日本語対応していないサイトであれば、サポートも外国語になります。
修理の際に代替機提供がない
修理の場合は、修理完了まで2~3週間ほどの期間が必要で、代替機のレンタルもありません。
スマホは精密機械で故障が発生することもあり、このようにサポート面で不便な点があることを認識していないと後悔するかもしれません。
住所の記入誤りに注意
海外通販で購入する際は、配送先住所の記入も英語表記で入力する必要があります。
住所の記載を間違えると、配送トラブルを招くことになるので要注意ですね。
英語での住所表記の仕方が分からない場合は、以下のツールでサクッと変換できます。
→ JuDress
内容物確認のため開封される場合あり
海外通販サイトからスマホを購入する場合、発送前に内容確認のため商品を開封されることがあります。
個人利用であれば問題ないかもしれませんが、例えば、海外サイトで安く入手して、ヤフオクなどで販売する場合、開封と未開封では販売価格も大きく変わってくるので要注意ですね。
価格変動がある
海外通販サイトで購入する際は、価格の変動にも注意が必要です。
為替の変動などで価格が随時更新される可能性があることを把握しておきましょう。
海外版(グローバル版)スマホを日本で購入・使うメリット・デメリット
続いて、海外版(グローバル版)スマホを日本で購入・使う際のメリットやデメリットについて見ていきましょう。
メリット
海外版スマホには、以下のようなメリットがあります。
- 価格が安い
- 日本で入手できない端末が購入可能
- 余計なアプリが入っていない
- カメラのシャッター音を消せる
海外から輸入すれば、日本で購入するより安く、珍しい端末も購入できます。
また、日本のキャリアで購入すると、余計なアプリや削除できないアプリが入っていますが、海外版のスマホではそれがありません。
日本では、盗撮防止の観点から、スマホのシャッター音を消すことができない仕様となっていますが、海外スマホではマナーモードに切り替えることでシャッター音を消すことができます。シャッター音が周りの迷惑になる場合などは、消せると便利ですね。
デメリット
海外版スマホには、以下のようなデメリットもあります。
- 届くまで時間が掛かることがある
- 輸入時の配送事故リスクがある
- 充電器が国内対応していないことがある
- 購入サイトによって保証対応が異なる
- 国内でサポートが受けられない
海外からの輸入ですから、届くまで日数が掛かったり、配送事故のリスクがあります。
海外版のため、日本のコンセントでは使えない充電器もあるのでご注意を。
また、購入するサイトによってそれぞれ保証対応が異なります。日本語対応していないサイトなどでは、その内容確認も一苦労でしょう。何より、国内でサポートが受けられずに海外への発送が必要になるなど、サポート面でのデメリットが大きいですね。
SIMフリースマホを輸入!海外通販サイトのおすすめ【日本語OK】
SIMフリースマホを海外で購入する際におすすめの通販サイトはいくつかありますが、こちらでは日本でも利用者の多い「EXPANSYS」について紹介します。
「EXPANSYS」というのは、イギリス本社の通販サイト。日本語対応のサイトで、日本の通販と同様に利用しやすいのが大きなメリット。
扱っているスマホは全てSIMフリースマホで、日本から注文した場合は、香港から発送されます。
その他の特徴についても見ていきましょう。
→ EXPANSYS
全商品が輸入消費税込み
EXPANSYSでは、全商品の価格表示が「輸入消費税込み」となっていますので、トータルの負担額を把握しやすくなっています。
支払い方法
支払い方法は、
- クレジットカード
- PayPal
- 代金引換(ヤマト運輸のみ)
- 国際送金
のいずれかが利用可能。
クレジットカードは、以下の国際ブランドが利用できます。
- Visa
- Master
- American Express
- JCB
- Diners Club
クレジットカードで支払いをする場合は、海外で使用可能な設定になっているか、利用限度額の上限を超えていないかなど、事前に確認しておくと購入手続きがスムーズです。
サポート
EXPANSYSでは、スマホの保証が6ヶ月間となっています。有料オプションで6ヶ月の延長保証をプラスすることもできます。
受け取ったスマホに傷や凹みがあった場合は、商品受領から24時間以内に写真撮影のうえ、メールで連絡をした場合のみサポート対象になるとのこと。注文したスマホが届いたら、すぐに開封してチェックしましょう。
修理などで発送が必要となる場合の送料負担については、購入からの期間によって異なりますので、事前に利用ガイドを確認しておくことをおすすめします。
海外スマホの購入は、この他にも「Etoren」や「1Shopmobile」など、日本語対応の海外通販サイトもあるので、チェックしてみてください。