ヤフオクの商品破損|考えられる3つのケース
ヤフオクで商品が落札されて発送を済ませたにも関わらず、出品者から「届いた商品が破損していた」なんて連絡が届く。これはショックですよね。ただ、何度も取引をしていればこうしたトラブルは起こり得るものです。
出品して発送したからには、落札者の手元に届くまで出品者にも責任があります。ヤフオクで発送した商品に破損があれば、対応が必要です。
ヤフオクの商品破損、まずは考えられるケースから見てみましょう。
ヤフオク配送前の見落とし
ヤフオクで商品が落札されたら、ほとんどの方が検品、梱包と自分の手で行うことになるでしょう。小さな破損であれば、悪意が無くても見落とす可能性はあります。
出品者にとってはいくつもある商品の1つですが、落札者からしてみれば、お金を出して購入した大切な商品です。チェックする目線も異なります。
配送前の見落としであれば自分に非があるので、それなりの対応が必要ですね。
ヤフオクの配送中の破損(配送事故)
ヤフオクの配送中の破損というのは意外と多いものです。人の手で運んでいますから、うっかり落としたりぶつけたりという配送事故が起こることもありますよね。
この場合は、出品者側で破損に耐えるようにしっかり梱包されていたか、というのがポイントになります。
ヤフオクの商品破損が嘘(詐欺)
こんなことは考えたくないですが、例えば、壊れてもいないのにクレームを付けて返金を迫るなど、悪質な落札者も存在します。
怪しいと思ったら評価を確認してみましょう。
ひとまず、ヤフオクの商品破損があった場合、考えられるありがちなケースはこれらの3つです。
これを前提に、ヤフオクでの破損への対応を具体的に検討していきましょう。
ヤフオクでの「破損」対応ルール
ヤフオクでの破損事故が発生してしまった場合、対応しなければ何も解決しません。では、どうすればいいのか、ヤフオクでの破損補償など、具体的な対応ルールをチェックしていきましょう。
基本は当事者間で解決
ヤフオクでの配送トラブルは、残念ながら「当事者間で解決してください」というのがヤフオク事務局のスタンスです。
発送は出品者がしていますから、当然とも言えるのですが、頼るところがないというのは不安ですよね。
ということで、順番にヤフオクでの破損時の対応策を見ていきましょう。
ヤフオクの落札者から「届いた商品が破損していた」と連絡があったら、
- 落札者に状況確認
- 対応検討
- 解決策を落札者に提案
- 双方納得のうえ解決
といった手順で対応していきましょう。
ヤフオクでの破損状況を確認・把握・共有
ヤフオクの落札者から商品破損の連絡があったら、まずは落ち着いて破損状況を確認しましょう。
落札者は、時間をかけて入札した末に、やっと落札できた商品が届くのを心待ちにしていたことでしょう。ところが、やっと商品を手にしたら「壊れていた」という状況です。怒りのままに連絡してくる可能性もあります。
難しいかもしれませんが、相手の立場に立って、落ち着いて対応しましょう。ここで大事なのは、謝ることよりも、相手と同じ問題意識を持って対応することです。
どのように壊れているか・配送前の状況と相違ないかを確認するためにも、写真を撮影して送ってもらうよう、丁重に頼んでみましょう。
最初に連絡をもらったことへのお礼、そしてきちんと対応するために状況を共有したいこと、などを伝えます。
相手は困った状況にあるわけですから、話しを聞いてもらえるとわかれば安心感を得られます。
返信を後回しにしたり、状況もわからないうちに「送った時は問題なかった」などと返信したりすれば、火に油を注ぐこととなります。非が無いのに謝る必要はありませんが、あくまでも、相手の状況を共有する姿勢で、素早い対応を心がけましょう。
ヤフオクで商品破損があったという場合、写真を送っていただくようにお願いすれば、ほとんどの人は撮影して送ってくれます。
ヤフオクでの破損が嘘であれば、写真を送ることはできないでしょう。こういう人は、商品をタダで入手しようとしている詐欺落札者である可能性が高いので注意してください。
実際、ヤフオクの配送事故で写真提出をお願いすると「間違いだった」などと返信が来ることもあります。
この場合は、「間違いで良かったです」などと当たり障りのない返信で終了させましょう。それを追求して新たなトラブルになっても利益になりません。
もちろん、ただ面倒だという理由で破損した商品の写真を送ってこない人もいますので、嘘と決めつけるのは危険です。
ヤフオクでの破損への対応検討
落札者から写真撮影や詳しい状況を確認できれば、自分の落ち度でないか、発送後の事故か、事情も少しはわかってくるでしょう。
ヤフオクでの破損が自分の落ち度であった場合は、返品・返金に応じることになります。返品の必要がなければ、破棄してもらうという選択肢もあります。
発送後の破損については、配送中の配送事故である可能性が高いですが、梱包に問題があれば、配送業者の責任を問うことはできません。
梱包に問題が無く、配送業者に落ち度があれば、配送方法によっては補償がありますので、それが利用できるか確認します。
配送方法によって補償があるものと無いものがありますし、補償額上限なども異なります。
ヤフオクでの破損が、配送事故によるものと考えられる場合、
- ヤフネコパックの場合のみ落札者からヤフオクに問い合わせ
- その他の配送方法はそれぞれ配送業者に直接問い合わせ
といった対応になります。
ヤフオクでの破損補償もあるので、配送業者の補償内容と併せて後半で詳しく解説します。
今すぐチェックしたい方は、こちらからジャンプできます。
こうしたことを踏まえて、ヤフオクでの破損への対応としては、
- 配送業者の補償を利用
- ヤフオクの破損補償を利用
- 返品・返金する
- 返品なしで返金する
- 交換
- 返品返金なし
- 返品なし一部返金
といった選択肢が考えられます。状況に応じて解決策を検討しましょう。
できれば、落札者にとっても出品者である自分にとっても納得のいく解決策が見つかるといいですね。
解決策を落札者に提案
状況を把握したら、落札者にこまめに連絡をしながら、解決のために提案をしていきましょう。
こまめな連絡はとても大事です。
出品者が対応を検討している間、落札者の方ではただ待つしかありません。お金も払っているし、商品は破損しているし、不安や怒りが収まらない人もいるでしょう。
安心してもらうためにも、こまめに状況を共有します。状況が分かっていれば怒りや不安も解消されるはず。
双方が納得できるまで、いくつか提案することもあるでしょう。相手の気持ちも考えながら対応すれば、解決しやすくなります。
落札者への提案で忘れてならないのは、返品や返金で掛かる手数料や送料の負担について。どちらが負担するのか、しっかり相談して詳細を決めておきましょう。
ヤフオクヘルプに
商品の発送後は、ヤフオク!のシステムでの返金はできません。
とあります。※「返品したい」(ヤフオクヘルプ)より引用
配送業者の補償でクリアできるなら問題ありません。ですが、返品や返金が発生する場合、そのやりとりがヤフオクとではなく出品者と落札者で直接行うことになるわけです。きちんと決めておかないと、また別のトラブルになります。
双方納得のうえ解決
お互いに納得できたら、取り決めた内容で対応して解決となります。
トラブルの発生がないのが理想的ですが、未然に防げない事故もあります。これも1つの経験として気持ちを切り替えていきましょう。
ヤフオク輸送中の配送トラブルと経過日数
ヤフオクの配送トラブルがあった場合、その経過日数も大事です。
注意すべきは、14日。なぜ14日かというと、理由は2つ。
1つは、ヤフオクのシステムに関する理由です。
ヤフオクでは、商品発送後に落札者から受け取り連絡が無い場合、落札者の支払いから15日後、自動的に取引が完了するというシステムになっています。支払いのあった日から14日以内で解決できれば良いのですが、その期間を過ぎると取引が完了してしまうのです。
トラブルが解決していないのに、取引完了すれば後味が悪いですよね。
もう1つの理由は、配送業者の補償日数に関する理由。
ヤフネコパックの補償申請期限は、ヤフオクの商品発送から14日以内となっています。
配送業者の補償によってこの日数は変わりますので、発送した業者の公式ページなどで確認してください。
お互いにスッキリと問題解決するためにも、早めの対応を心がけたいですね。
続いて、ヤフオクの配送で破損があった場合に使える補償にはどんなものがあるか見ていきましょう。
ヤフオクの破損補償から配送業者の補償までまとめ
ヤフオクで輸送中の破損があった場合は、ヤフオクの破損補償や配送業者の補償が使えるか確認します。何かしら補償があれば、出品者としても安心ですよね。
ヤフオク輸送中の破損(配送事故)で使える補償としては、
- ヤフネコ!パックお見舞い制度
- 商品満足サポート
- お買いものあんしん補償
- その他配送業者の補償
などがあります。落札者が申請しなければならないものもありますが、商品が破損していた場合の対策として知っておくと安心です。
では、ヤフオク破損補償など、それぞれの補償について解説します。
ヤフネコ!パックの補償「ヤフネコ!パックお見舞い制度」
ヤフオクの商品発送時にヤフネコパックを利用している場合は、落札者を対象としたヤフネコパックの補償「ヤフネコ!パックお見舞い制度」を利用できます。
ただ、ヤフネコ!パックお見舞い制度について、ヤフオクヘルプで、
出品者の方からお問い合わせをいただいてもお見舞いはできません。落札者から配送事故を指摘された場合、出品者から落札者に本ページをご案内ください。
とあります。
ヤフネコで破損が発生した場合は、出品者にヤフネコパックの補償制度があることをお伝えし、ご自身で対応してもらうことになります。ここに記載されている「本ページ」というのは、以下のリンクのページです。
ヤフネコ!パックお見舞い制度は、ヤフネコ!パックの、
- ネコポス
- 宅急便コンパクト
- 宅急便
このいずれかのヤフネコで破損していた場合、お見舞い申請することができます。ただ、申請してもお見舞いの対象外と判断されることもあります。
ヤフネコで破損が発生した場合は、以下のリンクからヤフオクヘルプページを開き、下にスクロールすると、[お見舞い申請する]というボタンがありますので、そこからヤフネコパックの補償申請を行います。
申請期限は商品の到着から14日以内となっています。
ただし、
事務局からメールで連絡があった場合は、メールの案内日から7日後が申請期限となります。
とヤフオクヘルプに注意書きがあります。
ヤフネコ!パックお見舞い制度では、落札した金額とヤフネコ!パックの配送料の合計金額をお見舞いとしてもらうことが可能。ただし、配送種類ごとに、以下のようにお見舞金上限が設定されています。
配送 | お見舞い金上限 |
---|---|
ネコポス | 3,000円 |
宅急便コンパクト | 3万円 |
宅急便 | 30万円 |
発送の際には、商品に応じて補償額もチェックしておきたいですね。
商品満足サポート
ヤフオクの破損補償とはちょっと違うのですが「商品満足サポート」というのもあります。
商品満足サポートというのは、ヤフオクとPayPayフリマで購入した商品に、配送事故以外での問題があった場合に利用できる、サポートサービス。ヤフオクとPayPayフリマに特化した内容となっています。
- 商品の傷や汚れ
- 商品に満足できなかった
- 説明と違うものが届いた
などといった、配送事故ではないトラブルに対応してくれます。ただし、ヤフオクとPayPayフリマ両方で、1年に1回のみ、上限は10,000円相当までとかなり限定されています。
申請して審査が通った場合は、PayPayボーナスで付与されます。
商品満足サポートには、利用条件として、Yahoo!かんたん決済で代金を支払いしている商品で、購入後30日以内など、条件があります。ヤフオク!ストアと特定カテゴリでは利用できません。
→ 商品満足サポート
お買いものあんしん補償
Yahoo!プレミアム会員限定の「お買い物あんしん補償」というのもあります。ヤフオクで落札した商品を対象とした補償で、ヤフオク破損補償も含みます。
ヤフオクで落札してから120日以内と長い期間、落札金額か修理費用の90%を補償してくれます。
新品の場合は制限はありませんが、中古品の場合は対象カテゴリが限定されています。
その他配送業者の補償
ゆうパックや佐川急便で発送した場合でも、それぞれ最高30万円までの損害賠償が付いています。利用した配送業者のホームページなど確認してみてください。
ヤフオクの配送で破損など配送事故が発生した場合は、直接配送業者に問い合わせをしましょう。
補償が受けられない配送方法
ヤフオクでは、補償が受けられない配送方法も多く利用されています。
例えば、
- 定形郵便
- レターパック
- ゆうメール
- ゆうパケット
これらの配送方法でヤフオクの商品を配送、途中で破損してしまった場合でも、損害賠償の対象にはなりません。万が一に備えたい場合、貴重な商品、高額な商品を発送する場合は、これらの選択肢は除外して配送を検討しましょう。
また、わざと追跡なしの発送をさせて、実際には商品が届いているのに「届かない」と連絡して商品を搾取するという悪質な詐欺もありますので、注意してください。
ヤフオクでの破損|受け取り連絡はどうなる?
ヤフオクで商品を発送したものの、破損事故発生で受け取り連絡がどうなるか、不安ですよね。
例えば、配送業者で補償が受けられるとなれば、問題は解決し、受取連絡もしてもらえるでしょう。
実は、そうでなくても、落札者が支払いをした日から15日後の正午ごろには出品者に入金となります。どんな理由があっても、この日数というのは変更することができないのです。
トラブルが長引くようなら、取引ナビの内容は印刷などで保存をしておきましょう。取引ナビはオークション終了から120日で削除され、見ることができなくなります。
ヤフオクで「返品不可」「ノークレーム・ノーリターン」は通用するか
ヤフオクの配送で破損があった場合の対処について解説しました。
まずは、落札者と画像などで状況を共有・把握し、対処できることからやっていきましょう。
中には、詐欺やクレーマー的な落札者もいます。だからこそ、ルールや対処法を把握して冷静に対処することが大事です。無事に解決して前に進むことが大切です。
ヤフオクの商品説明で「返品不可」や「ノークレーム・ノーリターン」と記載していたとしても、ヤフオクの商品が破損して届けば、対応は必要です。完全に逃れることはできません。
配送の補償など使える場合もあるので、最低限の対応はした方が以降の取引継続のためにも良いでしょう。