メルカリでは無在庫販売は禁止
無在庫販売とは「出品する→注文が入る→仕入れる→出品者住所に届く→購入者住所に発送する」という流れで販売する手法です。発送代行業者を利用すると、出品者を経由せずに購入者に発送できます。
無在庫販売は在庫リスクがなく在庫スペースも要らないため、物販ビジネスで取り入れたいと思う人は多くいます。しかし、メルカリでは無在庫販売は禁止です。
メルカリでは、出品者の手元にない商品の出品を禁止しています。
引用元：メルカリ「手元にない商品の出品やECサイト等から直送すること（禁止されている行為・出品物）」（※別タブで開きます）
メルカリが無在庫販売を禁止する理由は「配送ができない、遅延する」「商品の問い合わせに答えられない」といった取引時のトラブルを防ぐためです。かつてのメルカリは無在庫販売を黙認していましたが、現在は、禁止行為であるとメルカリガイドに明記しています。
具体的には、次のような行為が無在庫販売だとみなされます。
【無在庫販売だとみなされる行為】
- 出品時に手元にない商品を販売すること
- 発売前・公開前の商品を予約、取り寄せで販売すること
- ECサイト等のメルカリではないサービス（海外のものを含む）から直接購入者の住所に配送させること
- その他、メルカリ事務局が不適切と判断したもの
上記の行為をすると、後ほど解説するようなペナルティを受けてしまいます。物販初心者の人もルールをしっかり理解しておきましょう。
無在庫転売の基礎知識については以下の記事で詳しく解説しています。
（関連）【2024年最新】無在庫転売とは？副業物販にピッタリな無在庫せどりのやり方＆仕入先
メルカリで無在庫販売が発覚した場合のリスク
メルカリは無在庫販売をした出品者に対してペナルティを与えています。
事務局が禁止行為・出品物に該当すると合理的な理由に基づき判断した場合は、取引キャンセル・商品削除・利用制限などの措置をとる場合があります。
引用元：メルカリ「手元にない商品の出品やECサイト等から直送すること（禁止されている行為・出品物）」（※別タブで開きます）
次項から以下の内容について解説します。
利用制限・アカウント削除されるリスクがある
メルカリでは無在庫販売を行った出品者に利用制限をかけています。この利用制限は、違反の内容や度合いに応じて以下の3段階があります。
| ペナルティ レベル | ペナルティの内容 | |
|---|---|---|
| 期限のある利用制限 | 軽 |
|
| メルカリが制限解除を判断するもの | 中 |
|
| アカウントの利用停止 | 重 |
|
メルカリからのメッセージにはどのような違反行為をしたかが書かれているため、心当たりがあれば改善しましょう。利用制限解除を申請する際は、本人確認や詳細説明などのメルカリ事務所の指示に従ってください。
メルカリの利用制限については以下の記事で詳しく解説しています。
（関連）メルカリの利用制限はなぜ起きる？解除方法・原因・期間などを解説
売上金が没収されるリスクがある
法令に違反する場合、またはその恐れがあるとメルカリに判断されると、売上金が没収されます。たとえば以下のような場合です。
【売上金が没収される可能性がある行為】
- 代金支払いを受けたのに商品を発送しない（詐欺罪）
- 転売が禁止されている商品を転売した（法律で未承認の薬や食品など）
- 継続的な酒類の転売（酒税法違反）
- チケット類を高額で無在庫販売する（チケット不正転売禁止法）
なお、売上金が没収されるような行為をした出品者は、アカウントも利用停止になるのが一般的です。
一方、メルカリの規約違反だけの場合は、ペナルティは受けますが売上金は没収されません。売上金およびメルペイ残高については返金が可能で、有償ポイントについては払い戻しを受けられます。
メルカリで無在庫販売がバレる原因
メルカリで無在庫販売がバレる原因としては、メルカリユーザーにバレて通報されるケースと、メルカリ事務所にバレるケースの2つがあります。
- ユーザーにバレて通報されるケース
- 商品の箱でバレる
- 納品書でバレる
- 商品の発送が遅くてバレる
- メルカリ事務局にバレるケース
- 商品画像・説明文をコピペしている
- 無在庫販売を思わせる説明文がある
- 大量出品でバレる
それぞれどのようなケースなのか解説します。
ユーザーにバレて通報されるケース
商品の箱でバレる
商品を梱包したダンボールがAmazonや楽天、他のECショップのものであった場合、購入者は「悪質な転売ヤーではないか」などと不審に思って通報します。
この種の無在庫販売の場合、出品者は仕入れ価格に自分の利益分を上乗せして販売しています。つまり、購入者としては自分で直接購入したほうが安く買えたことになるため、その怒り、不満から通報に至るケースが多いようです。
納品書でバレる
納品書から無在庫販売がバレるケースもあります。自分が購入した商品なのに出品者の名前が納品書に書かれているため、不審に思って通報するわけです。
無在庫販売をする場合、出品者ではなく購入者の名前を納品書に記入するように依頼するのが一般的です。しかし、こうした代行購入をする人は少ないため、誤って出品者の名前が書かれてしまい、無在庫販売がバレるケースがあります。
商品の発送が遅くてバレる
発送が遅すぎると「手元に商品がないのでは？」と疑われて通報されます。無在庫販売は注文を受けてから仕入れする形のため、発送遅れのリスクが高くなります。最悪の場合は商品を仕入れない場合もあるでしょう。このようなときに、無在庫販売を疑ったユーザーから通報されるのです。
メルカリ事務局にバレるケース
商品画像・説明文をコピペしている
他の出品者の商品画像や説明文をコピペしていることがメルカリ事務所にバレると、無在庫販売を疑われます。なぜなら、自分の手元に商品がないので他の出品者の商品紹介ページをコピペしていると疑われるからです。
そもそも、無在庫販売であってもなくても、メルカリでは他人の商品画像、説明文を使うことを禁止しています。
メルカリではトラブルの原因となるため他会員の画像やメルカリ外の文章/画像などを無断で使用することを禁止としています。
引用元：メルカリ「他会員が撮影した画像や、メルカリ外にある画像/文章などを無断で使用すること（禁止されている行為）」（※別タブで開きます）
なお、商品画像・説明文のコピペは、競合の出品者から指摘されるケースも少なくありません。競合の出品者は価格設定やコンディションを比べるために同じ商品をリサーチしている場合が高く、盗用に気づく可能性も高いのです。
無在庫販売を思わせる説明文がある
商品説明文やメッセージのやり取りで無在庫販売を思わせる文章があると、メルカリ事務所にみつかる場合があります。
具体的には、メルカリ事務所は以下のような内容を監視しているとみられています。
【無在庫販売が疑われる文面】
- 「Amazonから発送される」「倉庫から直接配送される」などの文面が含まれる
- 未発売、予約などの言葉がある（商品が手元にないと思われるため）
- 配送に時間がかかる場合があると但し書きする
- 商品を購入できない場合があると但し書きする
上記のような文面は無在庫販売していると自らアピールするようなものですので、遠からずバレてしまうでしょう。
大量出品でバレる
同じ商品を大量に出品しているとメルカリ事務所に無在庫販売を疑われます。というのも、
無在庫販売は薄利多売で利益を出す手法なので、メルカリ事務所が注意深く監視しているとされるからです。
そもそも、メルカリは基本的に1点ものの商品を売買するフリマサイトですので、大量出品は目立つ行為になります。加えて、商品画像や説明文も同じか非常に似通ったものになるため、すぐにバレてしまうでしょう。
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無在庫販売はメルカリShopsなら実現可能！
「メルカリShops」を開設すれば、メルカリのルールに違反することなく無在庫販売が可能です。ここではメルカリShopsの概要を解説します。
メルカリShopsとは？
メルカリShopsとは、メルカリのアプリ内に自分のショップをオープンできるサービスです。メルカリShopsは以下のような人に向いています。
【メルカリShopsがおすすめな人】
- メルカリで無在庫販売をしたい人
- 個人事業主、法人など、ビジネスでメルカリを利用したい人
- ネットショップを開設したいが自サイトを作る自信がない人
- ECショップや実店舗があるが販路を広げたい人
メルカリShopsの開設ハードルは高くありません。すでにメルカリを利用している人であれば、メルカリアプリを使って5分程度で開設手続きが終わります。また、ショップ開設の初期費用および月額・年額利用料も無料です。
ただし、販売者情報の掲載（特定商取引法に基づく表記）が必須のため、匿名性はありません。販売者の名称（氏名）、事業所の住所、電話番号を公表したくない人には不向きです。
メルカリShopsと一般的なメルカリとの違い
メルカリShopsと一般的なメルカリとの違いをまとめたのが以下の表です。
| メルカリShops | メルカリ | |
|---|---|---|
| 出店者 | 個人、個人事業主、法人 | 個人 |
| 出品可能商品 | 新品・中古品（※） | 新品・中古品（※） |
| 初期費用・月額費用 | 無料 | 無料 |
| 販売手数料（決済手数料含む） | 10% | 10% |
| 在庫登録 | 1商品に対し複数設定可能 | 不可 |
| 種類登録（色、サイズなど） | 1商品に対し複数設定可能 | 不可 |
| らくらくメルカリ便 | 可 | 可 |
| ゆうゆうメルカリ便 | 不可 | 可 |
| クールメルカリ便 | 可 | 不可 |
| 在庫定型・受発注管理 | CSV・API提供 | 未対応 |
| スタッフアカウント | 1ショップに対し複数名で運営可能 | 不可 |
※中古品の販売には古物商許可が必要です。
出典：メルカリ「メルカリShopsの特長やメルカリとの違いを解説！」
このようにメルカリShopsを利用すると、ECモールに近い形で販売が可能です。たとえば出品画面で商品の色やサイズ、在庫数などの設定が簡単にできます。そのため、カラーバリエーション豊富な商品を無在庫販売で扱うといった運営も可能です。
メルカリShopsで無在庫販売を行う条件
メルカリShopsなら、ルールに則って無在庫販売が可能です。ここでは、その条件となる以下の4つについて解説します。
- 画像や商品情報の使用許可のある商品・サイトかどうか
- 商品の荷受け〜転送を代行してくれる倉庫が国内にあるかどうか
- 無地のダンボールで発送してくれるかどうか
- 発送元住所をメルカリ登録住所にしてくれるかどうか
これらの内容については以下の動画で詳しく解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。
画像や商品情報の使用許可のある商品・サイトかどうか
メルカリではAmazonや楽天、あるいは他人の商品画像や説明文をコピペするのは禁止されていますが、使用許可をとっていれば問題ありません。
たとえば、メーカーと提携して「商品画像や説明文をそのまま使ってもよい」と許可を受けていれば流用しても問題ありません。また、転用の使用許可をもらっているサイトがある場合も、自由に商品画像や説明文をコピーして、メルカリに出品可能です。
商品の荷受け〜転送を代行してくれる倉庫が国内にあるかどうか
メルカリShopsを運営するにあたっては、倉庫が国内になければなりません。
「海外から商品を発送すること」「海外へ商品を発送すること」は禁止行為になります。
引用元：メルカリ「倉庫からの発送はできますか？」（※別タブで開きます）
したがって、海外から商品を発送するのは違反行為にあたります。逆にいえば、自分の倉庫がなくても、代行発送業者の倉庫が国内にありさえすれば、無在庫販売が可能です。
副業で物販に取り組む場合には、荷受け～梱包～転送を代行してくれる業者と契約することをおすすめします。自分でやることも可能ですが、1日2～3時間稼働する副業である場合には、専門業者に任せたほうが効率的です。
無地のダンボールで発送してくれるかどうか
無地のダンボールで発送してくれる代行発送業者と契約することが必要です。メルカリShopsでは、以下のように他社の梱包材を使って発送することを禁止しています。
メルカリShopsでは「他通販サイトや他社の商標、ロゴ等の利用」を禁止しています。
具体例：他通販サイトの商標、ロゴ等が表示された箱などをメルカリShops商品の発送に使用すること
引用元：メルカリ「他通販サイトや他社の商標、ロゴ等の利用」（※別タブで開きます）
無地のダンボールでの発送に対応している業者は、通常、コーポレートサイトにその旨が書かれている場合が多いので確認しておきましょう。なお、発送伝票に印字されている商標やロゴは問題ありません。
発送元住所をメルカリ登録住所にしてくれるかどうか
発送代行業者が発送元住所を出品者（ショップ）のメルカリ登録住所にしてくれるかについても確認しておきましょう。これについてのメルカリの厳密な規約はありませんが、ユーザーに不信感を抱かれる可能性があるからです。
メルカリでは個人間取引がほとんどで、メルカリShopsを利用するユーザーも同じ感覚で利用する人が多いようです。そのため発送元住所が出品者と違うと、「知らない業者から商品が送られてきた」などと思い、メルカリに通報する人もいます。
トラブルを未然に防ぐためにも、出品者のメルカリ登録住所を記載してもらえる業者と契約することをおすすめします。
メルカリShopsなら安全に無在庫販売できる理由
メルカリShopsなら、出品者は安心して無在庫販売できます。なぜなら、仮に商品を仕入れられなくなったとしても、店舗側都合でキャンセルできる機能があるからです。また、キャンセルしてもメルカリのペナルティはありません。
メルカリShopsはメルカリ内に自分のショップをオープンしているイメージなので、独自のルールで運用できる部分が多いのが特徴です。この点は、出品者側都合でキャンセルできない通常出品と違います。
ただし、キャンセルが多いとショップアカウントの評価が下がってしまう点は注意しておきましょう。
よくある質問
ここではメルカリの無在庫販売に関してよくある質問を取り上げて解説します。
メルカリで間違って無在庫販売をしてしまったらどうしたらいいですか？
通常のメルカリ出品の場合は、取引中止の承諾を購入者から得たうえでキャンセル操作をしましょう。
「在庫管理で数量を間違ってしまった」などの理由を取引メッセージを通じて購入者に伝えて納得してもらえれば、キャンセル操作が可能です。手順は以下のとおりです。
- ショップ管理画面の「注文管理」を選択
- キャンセルしたい取引を選択する
- 取引画面最下部にある「この取引をキャンセルする」を選択
- キャンセル理由を選んで「キャンセルを実施する」を実行
- 入金があれば、自動的に全額購入者に返還される
なお、先述したとおりメルカリShopsの場合は、ショップ都合でのキャンセルが可能です。
無在庫販売は違法ですか？
違法ではありません。メルカリの一般出品で無在庫販売ができないのは、メルカリの規約で禁止されているだけです。
したがって、eBayや韓国マーケットのように無在庫販売をしても通常問題にならないプラットフォームもあります。たとえば、eBayで無在庫販売して、注文を受けてからAmazonやメルカリなどで仕入れる手法で利益を出している人もいます。
無在庫転売のリスクや無在庫販売が可能なeBayについて詳しく知りたい場合は、以下の記事で詳しく解説してます。
（関連）無在庫転売は違法？違法となるケースから無在庫OKのプラットフォームまで一挙解説
（関連）eBay無在庫販売ってどうなの？流れ・注意点から効率化まで徹底解説
メルカリShopsで無在庫転売は可能！今すぐはじめてみよう
この記事では、メルカリの無在庫転売について紹介しました。
- メルカリでは無在庫転売はやってはいけない
- メルカリで無在庫転売をするをアカウント停止のリスクがある
- メルカリShopsであれば条件付きで無在庫転売が可能
上記を理解し、メルカリShopsでの無在庫転売を検討してみてはいかがでしょうか。
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