物販の副業は怪しい?詐欺ばかりなのか?
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結論からお伝えすると、物販ビジネスを謳った副業詐欺は増加傾向にあり、物販の副業宣伝は怪しいと言わざるを得ません。
2016年から2017年にかけて相談件数が倍増していることから、スマートフォンやSNSの利用者数の増加に伴って副業詐欺の件数も増えていることがうかがえます。
また、副業詐欺の手口は複雑化しており、どんなに気をつけているつもりでも騙されてしまうケースもあるのです。
働き方改革やコロナ禍により副業そのものに注目が集まっている昨今は、詐欺の件数も増加していくとみられています。
自己防衛だけでは対処しきれないおそれがあるので、副業詐欺に関する情報は積極的に収集しておくのがおすすめです。
物販副業詐欺の謳い文句
副業詐欺とは、あたかも「簡単に大金が稼げて副業にピッタリ」などの謳い文句で誘い、実際は仕事の実態などは無い詐欺の一種です。
「せっかく副業するのなら、少しでも短時間で楽に稼ぎたい」という心理に付け込んだもので、近年ではSNSを利用して近づいてくるケースが多くなっています。
お金や個人情報を収集することが目的のことがほとんどで、詐欺だと気付いたときには大金を支払ってしまっていたり、個人情報をすべて入力してしまっていたりする場合もあるので十分に注意しなければなりません。
物販ビジネスの全てが詐欺ばかりではない
詐欺が多いのも事実ですが、もちろん真っ当に物販ビジネスをコンサルティングとして教えているスクールも数多く存在します。
「詐欺に遭うのが怖いから物販ビジネスには参入しない」というリスク回避の行動をとることも選択肢のひとつですが、せっかくの物販ビジネスの収益源を自ら捨ててしまうのは、とてももったいないように感じます。
大切なのは、物販ビジネスを謳った詐欺を行う業者の手口を知り、正しい情報提供者を見極めることだと言えるでしょう。
物販副業詐欺の手口
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副業詐欺の手口にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、詐欺を防ぐために実際にあった詐欺の事例から手口を把握しておきましょう。
【副業詐欺の手口4つ】
- 高額の情報商材を購入させられる
- 仕事を始めるために必要な道具を購入させられたり契約を高額でさせられる
- 違法な仕事をさせられる
- 報酬を受け取る条件が厳しく受け取れないまま終わる
高額の情報商材を購入させられる
よくある副業詐欺の1つ目は「SNSなどで知らない人から簡単に儲かる話があると連絡を受け、ノウハウが記載された商材を高額で購入したが大した情報は記載されていなかった」などのように、高額の支払いが伴うものです。
実際に副業の仕事を始める前に10万~100万円単位の高額な商材を購入させられる手口で、詐欺の手口としては一般的な部類に入るでしょう。
このような情報商材は、SNSで勧誘されるほかにも、ホームページやブログ、WEB広告などにも掲載されており、目につきやすく興味を持ちやすいのが特徴です。
また、広告に見えない写真共有サイトなどの投稿や、メールマガジン内での紹介情報が、実は広告だったというケースもあります。
ほかにも、最初のうちは安価でも「さらに情報を得るためには〇〇万円」というように、どんどん高額な支払いを求めてくるなども情報商材の副業詐欺にありがちな手口です。
仕事を始めるために必要な道具を購入させられたり契約を高額でさせられる
「仕事を始めるために○○(車やパソコンなどさまざま)を購入すれば、それを上回る報酬が確実に手に入るのですぐに元が取れる」と言われたのに、実際はまったく儲からず損をしてしまう手口もあります。
なかには、購入した途端に音信不通になってしまい、詐欺だと気づいたころには手遅れという事例もあるので、冷静に判断することが必要です。
基本的に、副業を始めるためには何かを購入しなければならないという内容の場合は詐欺だと疑ったほうが良いでしょう。
ネット通販代行として、実際は売り上げが上がらなくても高額なサーバー代だけを年契約で支払わせたり、高額のローンを組ませたりするケースもあります。
違法な仕事をさせられる
SNSやWEB広告で、簡単に儲かる仕事があるとの記載を見かけたことがある人は多いでしょう。
このような場合、実際は自分名義の口座を作って売る「名義貸し」だったり、荷物を受け取るだけと言われて指定された仕事をしたら振込詐欺の受け子だったりする事例もあります。
ほかにも、パチンコのサクラである「打ち子」をやらされたり、違法薬物の運び屋をさせられることもあります。
どのパターンも意図せず犯罪の片棒を担いでしまうことになり、処罰の対象になるため絶対に関わらないように注意しましょう。
違法な仕事に手をかけた場合は「知らなかった」では済ませられません。
刑務所に入るような事態になるかもしれないので、仕事の安全性は事前にチェックしておきたいところです。
報酬を受け取る条件が厳しく受け取れないまま終わる
副業詐欺の手口のなかには、悪質なポイントサイトも含まれます。
手軽に換金できるのがポイントサイトの魅力なのに、換金可能なポイント数を高額に設定していて換金できないまま有効期限を迎えるというケースです。
このようなポイントサイトでは、登録者にタダ働きをさせることや、登録された個人情報を集めることが目的になっており、正当な報酬を受け取れずに終わってしまいます。
しかも、退会するためのリンクがどこにもなかったり、ほかのサイトへの登録を促すメールも次々届くようになるなどのケースもあります。
基本的に、ポイントサイトはコツコツとポイントを貯めていくものであり、数百円単位で交換できる仕組みです。
交換可能ポイントが1万円分のポイント数になっているようなポイントサイトは詐欺と言えるので、まずは利用規約などを確認したうえで始めるようにしましょう。
副業詐欺の特徴
副業詐欺は「メールを送るだけ、SNSに投稿するだけ、ブログを書くだけ」のように「簡単に大金が手に入る」と甘い誘い文句が書かれていることが多いです。
正規の仕事ではない場合、求人サイトでは無くSNSで直接勧誘をされることが多いのも副業詐欺の特徴と言えます。
ほとんどはネット上のやりとりになり、直接会わなくても済むので警戒心が薄くなる傾向にあります。
詐欺の内容によっては、知らないうちに犯罪に加担してしまうおそれもあります。
また、仕事を始める前に働く側が支払いをする必要があるものは、ほとんど詐欺と考えて良いでしょう。
副業を始めるのに最初にお金がかかると案内された場合は、まずは詐欺だと疑うのが無難です。
危険な物販副業詐欺の見分け方
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副業詐欺には特徴があり、その特徴を知ることで副業詐欺かどうかを見分けることができます。
ここでは、副業詐欺の特徴と見分け方のポイントを紹介します。
【詐欺かどうか見分けるポイント3つ】
- 情報が明確に記載されているか
- 過大な宣伝文句ではないか
- 仕事を始めるまでに何らかの支払いを請求されないか
情報が明確に記載されているか
まず、副業を行う契約先になる会社の運営実態や、会社説明、利用ガイドなどが明確に記載されているかチェックしましょう。
なかには、実体がなく架空の会社名を名乗っている場合もあります。
国税庁の法人番号公表サイトを使うと、きちんと登記がされている会社かどうか調べることができるので、不審に思う場合は利用してみましょう。
消費者庁では詐欺被害の注意喚起を目的に、問題のある業者を実名で公表しています。
怪しいと感じたら、こちらの情報も参考にしましょう。
また、詐欺を行っているのが国外のグループの場合、記載されている日本語がおかしいこともあるので気になるようであれば契約などは避けるのが無難です。
仕事の条件や報酬、会社情報なども不明瞭な場合はすぐに契約などをせずに、きちんと調べてからにすることが大切です。
過大な宣伝文句ではないか
副業詐欺は甘い言葉で勧誘してくるので、もし「絶対に稼げる」「簡単に誰でもできる」などの記載があれば詐欺の可能性が高いと考えてよいでしょう。
お金を稼ぐ行為は、簡単にできるものではありませんし、誰でも絶対できるわけでもありません。
不確定要素が多いですし、個人差があるものだけに、断定表現で「必ず稼げる」旨を押し出している場合は詐欺と考えてください。
このように、不確定な情報で勧誘する広告は消費者勧誘法で「不確定な事項の断定的な判断を禁止する」と定められているため違法になります。
仕事を始めるまでに何らかの支払いを請求されないか
情報商材や、仕事の道具、必要な契約など、さまざまな形で「副業をするために○○万円必要」という話題が出てきたら詐欺の可能性があると言えます。
そもそも、収入を得るための副業で、最初に支払いをしなければならないのは不自然です。
たとえば「この副業をするためにはツールを使う必要があり、最初に30万円支払ってください。」と言われて支払ったものの、実際に得られる収入は月に5000円ということであれば、初期費用を回収するのに何年もかかってしまいます。
甘い言葉に乗せられて支払いをしないように気をつけましょう。
また、サポートやコンサルと言って料金を請求されるケースもあります。
指示されるままにお金を支払ったのに、実際はサポートを受けられないなどの詐欺もあるので気をつけましょう。
物販の副業の詐欺被害に遭ったときの対処法
どんなに気をつけていても、副業詐欺に遭ってしまった場合はどのように対処したら良いのでしょうか。
「まさか自分が」というショックで、気づけば取り返しがつかなくなっていたなどが無いように、対処方法を学んでおきましょう。
【もしも被害にあってしまったときの対処方法2つ】
- まずは警察や弁護士の各窓口へすぐ相談をしよう
- 被害金を返金させるためにアクションをとろう
警察や弁護士の窓口へ相談をしよう
詐欺グループは、ある程度稼げたら行方をくらませてしまうことが多いので、自分が詐欺の被害に遭ったと分かったらすぐに各窓口へ相談をすることが大切です。
「消費者ホットライン」の「188(いやや)」は、最寄りの消費生活センターに繋いでくれる相談窓口です。
国の公的な機関であり、消費者のトラブル全般の相談を受け付けてくれる最初の相談口になります。
被害金額が高額など、事が重大で被害届を出すとなれば警察への連絡が必要です。
緊急性が高い110番で通報する前に、被害届の出し方などを警察に相談できる窓口「#9110」は、警察へ通報するまでのハードルが下がって相談がしやすいのが特徴です。
消費生活センターでも解決しない場合は、弁護士に相談しましょう。
「法テラス」は弁護士に無料で相談できる窓口で、通話料のみで利用できるので安心です。
被害金を返金させるためにアクションをとろう
もしクレジットカードで契約をしている場合は、カード会社に電話をして引き落とし停止を行うことが大切です。
カードで支払いをした商品やサービスが詐欺だと分かった場合は、抗弁書の提出により支払いを停止できます。
たとえば、契約内容に問題がある、商品やサービス内容に欠陥がある場合などは、返金してもらえる可能性が高いので、カード会社に連絡して抗弁書を作成することを伝えましょう。
一人の力では訴訟が難しいときは、同様の被害に遭った人を集めて集団訴訟をする方法もあるので、返金してもらうことを諦めずに行動するのがおすすめです。
安全な在宅ビジネスを選ぶポイント
ここまで危険な副業詐欺ばかりを見てきましたが、安全な副業を選ぶためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
ここでは、自分に合った安全な副業を見つけるポイントを紹介します。
【安全な副業を選ぶポイント】
- 運営元がはっきりしているサイトで選ぶ
- 仕事に対する口コミが多いものを選ぶ
運営元がはっきりしているサイトで選ぶ
安全な副業を行える運営会社の場合、会社情報や所在地などが明確に記載されています。
一般的に、ホームページの上部または下部に会社の情報が記載されたページに続くリンクがあるので、まずは企業情報の有無を確認し、ある場合は内容をしっかりと確認しましょう。
この時点で不明確な情報だけしかない場合でも詐欺だとは断言できませんが、ある程度は疑っておくのが無難です。
副業を始めようという気持ちが強すぎると、確認作業を怠って先に進みがちですが、それが結果的にマイナスの影響を及ぼすことになりかねません。
むやみに個人情報を登録する前に、必ず運営元がはっきりしているかどうか確認してから選ぶようにしてください。
仕事に対する口コミが多いものを選ぶ
副業サイトや副業の内容について、実際に経験や体験した人の口コミをインターネットで探すのも安全かどうか見分けるポイントです。
極端に「儲かる」「稼げる」などの口コミが多いサイトは、いわゆるサクラによるコメントの可能性もあります。
良い点だけではなく悪い点も口コミで明記されているサイトを参考にしたほうが冷静に判断しやすくなるので、偏った口コミだけを参考にするのは避けましょう。
ただし、口コミはあくまでも判断材料のひとつです。
そもそも、口コミは投稿者の主観によるものなので、全面的に信用するのではなく参考にするだけにとどめて、最終判断は自分自身で行いましょう。
ネット物販詐欺に騙されないで安全に稼ごう
副業詐欺は今後も増加していくおそれがあり、自分は大丈夫と思っても巻き込まれてしまう可能性もあります。
手口や対処方法を知って、副業詐欺に騙されないようにしましょう。
副業詐欺が不安な人は、自分のできる範囲で少しずつ始められる副業として、転売・せどりの物販ビジネスを始めてみるのがおすすめです。
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