ブランドリペア転売とは?
ブランドリペア転売とは、格安で仕入れたブランド品を再使用できるような良い状態にして販売することです。
傷や汚れ、色あせや黒ずみがあるブランド品は比較的安く売られていることが多く、それらをきれいに修復し高値で販売することで、高い利益率が期待できる転売方法です。ただし、ブランドリペアに対する一定の知識と技術が必要になります。
以下はブランド品を実際にリペアした事例です。(※なるべく明るさを揃えていますが、明るさ・色味など写真によって異なります。)
こんなにある!ブランドリペア転売のメリット
ブランドリペア転売にはどのような魅力があるのか、まずはメリットを確認していきましょう。
- 利益率が高い
- ライバルが少ないため成功しやすい
- 手に職がつく
利益率が高い
1つ目は、利益率が高いことです。ブランドリペア転売は通常の転売に比べ、利益率が高い傾向にあります。
主な理由は、仕入れ価格と販売価格の差額が比較的大きいためです。リペアやリカラーなどの修復が必要なブランド品は人気が低く安く仕入れられる可能性が高いため、良い状態に修復して販売すれば、大きな差額が得られます。
また、ブランド品の市場は安定しており常に一定の需要があることから、売れ残りが少ないことも理由の1つです。
ライバルが少ないため成功しやすい
2つ目は、ライバルが少ないため成功しやすいことです。
通常の転売を行っている人は大勢いますが、ブランドリペア転売の認知度はまだ低いのが現状です。
ブランドリペア転売を知っていても「自分にはリペア技術はない」と諦めてしまう人が多く、参入する人が少ないため、売れ残る可能性が低いのです。
手に職がつく
3つ目は、手に職がつくことです。
「ブランド品のリペアができる=手に職がつく」と捉えられます。手に職がつけば、転売以外にもリペアの請負業務や講師などができるため、仕事の幅が広がります。
把握しておけば問題なし!ブランドリペア転売のデメリット
あらかじめ把握しておくべきデメリットは以下の2点です。
- リペア技術や知識を習得しなければならない
- 独学で学ぶには情報が少ない
リペア技術や知識を習得しなければならない
1つ目は、リペア知識や技術を身につける必要があることです。リペアが不十分なブランド品を販売するとクレームが入り、トラブルを招く可能性があります。
そのため、ブランドリペア転売を始める際には、ある程度の時間をかけて、一定の知識を技術を身につけなければなりません。
独学で学ぶには情報が少ない
2つ目は、独学で学ぶには情報が少ないことです。もちろん、正しい情報が得られれば独学でリペア技術を身につけることは可能です。しかし、リペア経験のない人には、インターネットに掲載されている情報が正しいのか否か判断することは難しいでしょう。
可能であれば初期投資を行い、ブランドリペア転売のセミナーに参加してノウハウを手に入れましょう。
ブランドリペア転売で違法と判断されないための3つのポイント
「ブランドリペア転売は違法?」と心配される人も多いですが、基本的なルールを守れば違法ではありません。ここでは、違法と判断されないための3つのポイントをご紹介します。
- 古物商許可証を取得する
- 偽物のブランド品を取り扱わない
- ブランド品のリペアにオリジナリティをださない
古物商許可証を取得する
1つ目は、古物商許可証を取得することです。
古物商許可証とは、中古品の売買・レンタルを行う際に必要な許可証のことです。個人が自分で使うための物を購入する場合には必要ありませんが、転売目的で商品を購入する場合は必要になります。
違反すると「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科せられることもあるため、注意が必要です。古物商許可証は警察署に申請し、2万円弱の費用を支払えば取得できますが、許可証が届くまでには40日程度の日数がかかります。
ブランドリペア転売を始める際には、未然にトラブルを防ぐため、早めに古物商許可証を取得しておきましょう。
・(関連)せどりに資格は必要?古物商許可証の説明と取得までの流について
偽物のブランド品を取り扱わない
2つ目は、偽物のブランド品を取り扱わないことです。偽物のブランド品を転売した場合は、商標法違反で「10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方」を課せられる可能性があるため、十分に注意が必要です。
第七十八条 商標権又は専用使用権を侵害した者(第三十七条又は第六十七条の規定により商標権又は専用使用権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者を除く。)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
引用元:e-Gov法令検索|商標法
さらに、転売に利用しているフリマサイトなどの利用もできなくなってしまいます。これは販売者が偽物と知らずに転売していた場合も同様です。
- 本物のブランド品と偽物のブランド品のポイントを確かめる
- 百貨店や正規店舗の購入証明書があるものを選ぶ
- 状態と価格が合わない物は仕入れない
上記のポイントに気をつけ、偽物のブランド品を見分けるように心がけましょう。
ブランド品にオリジナリティをださない
3つ目は、ブランド品にオリジナリティをださないことです。ブランド品は商標権や意匠権により守られているため、オリジナリティをだすと違法と判断される可能性があります。
商標権とは、ブランドの信頼やイメージを表す「目印」を保護する制度。意匠権とは、工業製品のデザインを保護する制度です。
違反すると、「10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方」を課せられる可能性があります。
第六十九条 意匠権又は専用実施権を侵害した者(第三十八条の規定により意匠権又は専用実施権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者を除く。)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
引用元:e-Gov法令検索|意匠権 第八章 罰則 第六十九条
なお、黒い財布を赤い財布にすることは違法になりますが、色あせた部分を元と同じ色でリカラーする程度は修理とみなされるため、違法にはなりません。
リカラーとは、色あせや黒ずみなどがある部分を再染色することで、ブランド品を修復する際によく行われる手法の1つです。
ブランドリペア転売の流れ
ブランドリペア転売は主に以下の3ステップで行います。
- 中古のブランド品を仕入れる
- 必要に応じてリペアやリカラーを施す
- 転売する
中古のブランド品を仕入れる
まずは、オークションサイトやリサイクルショップなどで、中古のブランド品を仕入れることから始めます。
ポイントは、自分で修復可能な程度の商品を仕入れること。いくら格安でも、自分で修復できない状態の商品は除外した方が無難です。
必要に応じてリペアやリカラーを施す
次に商品の状態を確認し、必要なリペアやリカラーを施します。
ここは、ブランドリペア転売の肝となる重要な工程です。リペアやリカラーに必要な道具はたくさんありますが、以下のような基本的な道具はあらかじめ準備しておきましょう。
ブラシ | ほこりやゴミを取り除く |
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革用クリーナー | リカラーの前に汚れを取り除く際に使用する |
カラー剤 | リカラーの際に使用する |
筆・エアブラシ | リカラーする際に使用する |
色留め・艶感調整剤 | 仕上げに使用する |
ウエス | 磨き・仕上げ・リカラーの際に使用する |
転売する
商品を良い状態に修復できたら転売します。販売ルートはメルカリやラクマなどのフリマサイトや、ヤフオク!などのオークションサイトがおすすめです。
リサイクルショップでは個人でリカラーしたブランド品は買い取ってもらえないため、避けた方がいいでしょう。商品の詳細を記載する際には、以下の点に注意してください。
- リカラーした場合→「リカラー済み」と記載する
- メッキ部分を再塗装した・ファスナーの滑りを直したなど→「リペア済み」と記載する
ただし、部品交換や糸のほつれを直す程度の修復は、リペア済みと記載する必要はありません。商品が売れたら丁寧に梱包し、迅速に発送するよう心がけましょう。
ブランドリペア転売に関するよくある疑問を解決
新しいことを始める際には不安や疑問がつきものです。ここでは、ブランドリペア転売に興味のある人が抱きやすい疑問にお答えしていきます。
ブランド品の知識が少なくても大丈夫?
まずは、以下のポイントを把握することから始めましょう。
- 売れやすいブランド
- 人気のある商材
- 商品の相場
- 本物と偽物を見分けるポイント
あとは徐々にブランド品の知識を増やす努力をしていけば大丈夫です。
資格は必要?
「ブランドリペア転売で違法と判断されないための3つのポイント」でお伝えした通り、古物商許可証は取得しておいた方が安心です。
リペアに関する専門的な技術がなくても大丈夫?
自分でリペアやリカラーを施すため、一定の技術は必要です。しかし、最初から技術がある人はいません。ブランドリペア転売のセミナーを受けたり、練習したりすることで、技術は身についていきます。
ブランドリペア転売で稼ぐ極意6ヶ条
最後に、ブランドリペア転売で稼ぐ極意6ヶ条をご紹介します。
- 需要の高い商品を転売する
- 信用できる仕入先を複数みつける
- 販売時には箱やショッパーなどの付属品をつける
- 利益率を意識する
- 写真撮影にこだわる
- ブランドリペアセミナーでプロの技術を取得する
需要の高い商品を転売する
1つ目は、需要の高い商品を転売することです。どんなブランドのどんな商品が売れるのか把握することが重要です。
- ルイヴィトン
- グッチ
- シャネル
- プラダ
- エルメス
- クロエ
- コーチ
- フルラ
- ボッテガ ヴェネタ など
商品にもよりますが、上記のブランド品は安定した需要があります。
特に、財布・キーケース・バッグなどが人気です。これらの商品は頻繁に使うため擦れや色あせが起こりやすいですが、簡単なリペアでもきれいになりやすく、利益率が高いためおすすめです。
信用できる仕入先を複数みつける
2つ目は、信用できる仕入先を複数みつけることです。
ブランドリペア転売を行うためには、商品を仕入れなければなりません。偽物と知らずにブランド品を仕入れて販売した場合は違法になるため、信用できる仕入先をみつけることが重要です。
シリアルナンバーや保証書は偽物の可能性もあるため、できるだけ百貨店や正規店舗の購入証明書がある商品を選びましょう。
販売時には箱やショッパーなどの付属品をつける
3つ目は、商品の販売時には箱やショッパーなどの付属品をつけることです。ブランド品は新品に近い状態の方が高値で売れやすいため、できるだけ「箱・ショッパー・ノベルティ」をつけて販売しましょう。
フリマサイトやオークションサイトではブランド品の付属品のみ販売していることもあるため、見つけた場合は仕入れておくといいかもしれません。
利益率を意識する
4つ目は、利益率を意識することです。
当然ですが、儲けをだすためには利益率を上げなければなりません。できるだけ安い値段で仕入れすることや、リペア費用を節約することを意識し、利益率を高くする努力を忘れないようにしましょう。
写真撮影にこだわる
5つ目は、写真撮影にこだわることです。
ブランドリペア転売の販売ルートは、フリマサイトやオークションサイトが大半です。
購入者が直接手にとって検討できないからこそ、商品の写真は重要になります。撮影の際は以下のポイントを意識しましょう。
- 明るさを調整する
- 商品が活きる背景を設置する
- 家の家財など生活感があるものを掲載しない
- 付属品も掲載する
- 表・裏・内側などいろいろな角度から商品を撮影する
- 商品の状態が分かる写真を上限枚数内でできるだけ多く掲載する
ただし、きれいに見せたいからといって、現物とかけはなれた加工は行わないよう注意してください。
ブランドリペアセミナーでプロの技術を取得する
5つ目は、ブランドリペアセミナーでプロの技術を取得することです。
ブランドリペア転売はリペア技術がそのまま収益につながります。そのため、初期投資がかかったとしても、最初にプロの技術を取得することが成功のカギになります。
セミナーに参加すれば、技術だけでなくブランドリペア転売のノウハウも身につきます。
ブランドリペア転売の知識を身につけ違法性ナシで高収入を!
ブランドリペア転売は、基本的なルールを守れば違法ではありません。そして、通常の転売より高い利益率が期待できるメリットがあります。
ただし、安定した収益を得るためには一定レベルのリペア技術が必要です。リペア技術や転売のノウハウを身につけるためには、独学ではなく、誰かから学ぶことが近道です。