メーカー仕入れは個人でも可能?
個人や個人事業主であっても、メーカーから直接商品を仕入れることは可能です。
ただし、メーカー側から「当社の商品を販売してください」と個人に言ってくることはありませんので、自分から積極的にメーカー仕入れできるように動いていくことが大切です。
特に下記の3点については、メーカー仕入れを実現するために最初に覚えておいて欲しい項目となりますので、必ず押さえておきましょう。
- メーカーと交渉することが大前提
- 数十社への問い合わせは覚悟する
- 法人としか取引しないメーカーもあることを覚えておく
これを知らずに実践するとすぐに心が折れてしまいますので、最初にしっかりと把握しておきましょう。
メーカーと交渉することが大前提
メーカーから商品を仕入れて販売したいなら、自らメーカーと交渉を行うことが大前提です。
こう聞くと、多くの方がここで挫折しますが、思っているほど難しい内容ではないので、ご安心ください。
電話での交渉が苦手な方はメールでも大丈夫ですので、まずはメーカーに掛け合ってみることが大切です。
数十社への問い合わせは覚悟する
メーカーとの直接取引は、どこの企業でも対応してもらえるわけではなく、断られるケースのほうが圧倒的に多くなっています。具体的にいえば、数十社に問い合わせをして、1社仕入れをさせてもらえるかどうか、といったところでしょう。
それでも、メーカー仕入れの最初の一歩が踏み出せれば、あとは繰り返し仕入れしながら販売していくだけ。
最初の仕入先開拓では苦労しても、その後は同じ商品を「仕入れて売る」を繰り返すことで安定した利益を得られるのですから、やってみる価値は十分にありますよね。
個人の販売規模で、直接仕入れできるメーカーを見つけるのは決して簡単ではありませんが、諦めずにチャレンジすれば実現は十分に可能です。
法人としか取引しないメーカーもあることを覚えておく
メーカーの中には、問い合わせを行った時点で「うちは法人としか取引いたしませんので」と断られるケースも少なくありません。
そういったメーカーに引き続きアタックしても時間のムダですので、そういった企業もあるんだと素直に手を引き、気持ちを切り替えて次のメーカーにアタックすると良いでしょう。
メーカー仕入れで使えるメール例文
メーカー仕入れに使えるメール例文として、国内向けと海外向けの両方を見ていきましょう。
国内メーカーへのメール例文
件名:〇〇新規取引のお願い
〇〇株式会社 担当者様
初めてご連絡いたします。
(販路)で(自身が扱う商品)の販売をしている〇〇と申します。
御社の商品である〇〇について、ぜひ当店でも販売させて頂きたいと思い、ご連絡いたしました。当店のターゲットユーザーは✕✕なので、✕✕に人気が高い〇〇の魅力を広める一助になると考えています。
もしよろしければ、取引条件をご教示いただければ幸いです。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご検討のほどお願い申し上げます。
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会社名
名前
住所
メールアドレス
あれば会社のホームページ
海外メーカーへのメール例文
About purchasing products
(商品の仕入れについて)
Hello.
I am ✕✕ who sells 〇〇 in Japan.
(こんにちは。
日本で〇〇の販売を行っている✕✕です。)
I am very interested in your company's 〇〇 and would like to do business with you.
Could you let me know if there are any terms and conditions?
(御社の商品である〇〇に大変興味があり、ぜひ取引させて頂きたいです。取引条件があれば教えて頂けませんか?)
Please contact me.
Thank you.
(ご連絡ください。よろしくお願いいたします。)
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Company
Name
Address
Email address
Home page
交渉メールに組み込むと良い内容
先に紹介したメール例文をそのままコピペで利用いただいても良いですが、下記の点を意識してあなたに合った内容にリライトして利用いただくと、さらに良い印象を持たれるでしょう。
- どこでどのように販売するのか
- 連絡先メーカーの商品を販売したい理由・想い
- メーカー側のデメリット
- メーカー側のメリット
- 実績(商品販売の経験や、販売ページなど)
いずれの内容も、正直に伝えることが重要です。テンプレートメッセージを送るだけでも取引先拡大はできますが、一社一社丁寧にメッセージを作り変えることで、より取引先企業が増えやすくなります。
メーカー仕入れの交渉前に準備しておくと良いもの
- 独自ドメインのメールアドレス
- ホームページ
- 固定電話番号
- FAX
- 開業届
- 名刺
- 現金での資金
それぞれの準備しておくべき理由を解説していきます。
独自ドメインのメールアドレス
フリーメールだとメーカーに受信を弾かれるケースもあるため、独自ドメインのメールアドレスを準備しましょう。
なぜ独自ドメインが必要なのかと言うと、GmailやYahooメールなどのフリーメールは、独自ドメインと比べて信用度が低いからです。
データが消滅する可能性や、迷惑メールへの自動振り分けなど、ビジネスで使うには不安が残ります。
独自ドメインのメールアドレスを作るには、ドメイン登録サービスとレンタルサーバーを利用します。
お名前ドットコムやムームードメインなどで、独自ドメインの取得とサーバー契約が可能です。
ホームページ
自身の事業に関するホームページを作っておきます。
メーカー担当者に安心して仕入れの交渉に応じてもらうためには、真剣にビジネスを行っていると伝える必要があるからです。
大企業のコーポレートサイトのような立派なホームページを作る必要はないので、少なくとも下記の情報は盛り込んでおきましょう。
- 社名
- 設立年
- 代表者
- 事業内容
- 電話番号
- メールアドレス
無料サービスでホームページを作ると広告が表示されてしまうほか、突然サービスが終了する懸念もあるため、WordPressの利用がおすすめです。
固定電話番号
メーカーからの信用度を高めるには、固定電話番号の取得も重要です。
仕入れ取引の条件として、固定電話の取得を設定している企業もあります。
また、ホームページに電話番号を掲載する点を考えると、プライベートの番号では、セキュリティー上のリスクもあります。
固定電話番号を取得する際は、「03plus」のアプリを使えば、スマホで番号の取得と利用が可能です。
FAX
メーカー仕入れでのやり取りは、FAXの利用が多いため、導入しておきましょう。
毎回パソコンを立ち上げなくても送受信できるFAXは、依然として多くの企業で利用されています。
インターネットFAXを導入すれば、スマホやパソコンで利用できます。
サービスによっては、自動で送信元を仕分けしたり、フォルダ管理ができたりするので、業務効率化につながるでしょう。
開業届
個人でメーカー仕入れを行う際は、開業届を提出しておくと良いでしょう。
開業届は事業開始から1ヶ月以内の提出が義務ではあるものの、1ヶ月を超過したとしても特に罰則はないため、後回しにしている方もいるかもしれません。
しかし、開業届を提出していない個人とは、取引を行わないメーカーも多いです。
「freee開業」を使えば簡単に書類を作成できるので、早めに提出しておきましょう。
名刺
国内メーカーから仕入れを行いたいのであれば、名刺も作っておくと良いです。
特に展示会へ参加するのであれば、入場や契約の際に必須となります。
「ラクスル」を利用すると、100枚499円から注文が可能です。
現金での資金
仕入れでクレジットカードに対応しているメーカーは少数派なので、現金で資金を確保しておきましょう。
メーカーとの取引を検討し始めた段階で、キャッシュ確保の準備に入っておくと、後で慌てずに済みます。
メーカー仕入れを成功させるコツ
メーカー仕入れは、ちょっとした下記のコツを押さえるだけで格段に取引先の数が増加します。
- 問い合わせるメーカーの数を増やす
- 事前に質問への回答を準備しておく
- 安心感を与える
- 直接仕入れを断られても卸売業者を確認する
メーカー仕入れを行うなら、どれも知っておくだけで得をする内容ばかりですので、ひとつずつ確認していきましょう。
問い合わせるメーカーの数を増やす
個人がメーカー仕入れを成功させるコツは、とにかく多くのメーカーに問い合わせして数を攻めること。
丸1日使えば、電話なら50社程度、メールなら200社程度に問い合わせ可能です。
多く問い合わせをすれば、仕入れができるメーカーが見つかる可能性も広がります。
事前に質問への回答を準備しておく
多数の業者の反応を体験することで、事前に準備しておくべき情報も見えてくるので、対応もしやすくなるでしょう。
例えば様々なメーカーに問い合わせをしていると、以下のようなことを質問されます。
- どういった企業様ですか?
- 当社(メーカー)のどの商品を仕入れたいのですか?
- どれだけの個数を仕入れたいですか?
- 毎月どの程度発注いただけますか?
- 実店舗は持っていますか?
- どのように販売されますか?
メーカーは自社の大切な商品を卸す先として、相手方がどんな人物なのか警戒しています。
こうしたメーカー側からの質問に即座に回答できれば、相手方への信頼性アピールにもなり、不安やストレスなく対応してもらえる確率もアップするでしょう。
相手の質問に十分に対応できないようでは、素人とみなされて相手にされにくくなります。
安心感を与える
企業サイドからすれば、法人でもないどこの誰とも分からない個人に商品を卸すのは、デメリットが大きいと考えます。
卸先の会社が顧客対応を怠ったり、商品管理が不十分で品質を落とした状態で商品が消費者に届いた場合、それは結果的にメーカーのブランドイメージ低下につながってしまうためです。
メーカーに信頼されるよう、お話が進みそうになった際には、商品管理の方法や顧客への対応など、メーカーのブランドイメージを落とさない、むしろ向上させるような体制が整っていることをアピールしましょう。
直接仕入れを断られても卸売業者を確認する
メーカーから直接の仕入れを断られたとしても、そこで諦めてはもったいない。
個人との直接取り引きには対応していないなどと断られたら、方法を変えてアプローチしてみましょう。
方法を変えたアプローチとは、卸売業者を紹介してもらう方法です。
直接の仕入れが叶わなくても「御社の商品を卸していただける卸業者さんなど、取引先を紹介してもらうことはできませんか?」と確認してみてください。
そこから仕入先が見つかる可能性もあるのです。1社1社への問い合わせを無駄なく活用しましょう。
また、実際に個人でメーカー仕入れを行い、夢の生活を叶えている方もいます。
下記の動画は、自分でメーカー仕入れを行ってオリジナル商品を作り、Amazonで販売している方へのインタビュー動画となっています。具体的にどのように商品作りを行ってAmazonで販売するに至ったのか詳細にインタビューを行いましたので、ぜひご覧ください。
とても刺激になる内容ですので、メーカー仕入れに興味がある方は必見です。
メーカーから直接仕入れるためのノウハウをお伝えするセミナーに今なら無料で参加できます。セミナー参加特典もあるので、ぜひチェックしてください。
メーカー仕入れのメリット
メーカー仕入れを行うメリットは、下記のとおりです。
- 仕入れが安定する
- 安く仕入れられる
- 利益率を上げられる
- ライバルが少ない
- 社会的信用度が高まる
それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
仕入れが安定する
メーカーから仕入れを行うと、店舗の在庫状況に左右されなくなるため、欠品リスクが減ります。
また、メーカー仕入れは基本的にメールで完結するため、取引の工程を削減できます。
安く仕入れられる
メーカーと取引を行うと、卸業者や小売店を介さずに仕入れられるため、最安値で商品を手に入れることが可能です。
中間マージンが取られなくなるので、コスト削減・収益UPにつながるでしょう。
利益率を上げられる
メーカー仕入れで商品が安く手に入れば、そのぶん利益率を上げられます。
また、取引が長期にわたることでメーカーと良好な関係を作れると、より安い価格で大量の仕入れができるケースもあります。
ライバルが少ない
メーカー仕入れは交渉の手間があるため、挑戦する個人は少ないのが現状です。
メーカーとのパイプを作ることができれば、ライバルに大きな差をつけられるでしょう。
社会的信用度が高まる
メーカーとの直接的な取り引きは、社会的信用度の向上にもつながります。
別のメーカーと仕入れの交渉を行う際も、実績として有利になるでしょう。
メーカー仕入れのデメリット
メーカーとの取引は、安く安定して仕入れられるメリットがある一方で、下記のようなデメリットも存在します。
- 仕入れが大量になる
- まとまった資金が必要になる
- メーカーへの営業が大変
実際にメーカー仕入れを始めてから知ると後で困った事態になるので、今のうちにチェックしていきましょう。
仕入れが大量になる
ロット単位での仕入れが基本なので、一度に大量の在庫を抱えることになります。
在庫をさばき切れないという事態にならないように、店舗やネットで仕入れていたとき以上の入念なリサーチが必要です。
(関連)転売のリサーチ方法って?効率的に商品を探すにはどうしたらいいの?
まとまった資金が必要になる
上記の「仕入れが大量になる」点とつながりますが、ロット単位の在庫を確保するには、まとまった資金が必要になります。
安定した仕入れを行うために、目標値や利益率から、必要な資金を計算しておきましょう。
(関連)せどりを始めるために必要な資金はどれくらい?調達の方法も知ろう!
メーカーへの営業が大変
メーカー仕入れを行うには、営業力や交渉力が重要です。
契約にこぎ着けるまでに、多くのメーカーから断られることを覚悟したうえで、時間をかけて取引先を見つけましょう。
メーカー仕入れに関するQ&A
メーカー仕入れに関するよくある質問と、その答えをまとめました。
メーカー仕入れ交渉はメールか電話どっちがおすすめ?
メーカーへの仕入れで個人が交渉する場合、可能であれば電話での交渉が最も望ましいです。
メールでも交渉は可能ですが、文字だけで訴えるより、電話で実際に会話するほうが相手の生の反応や対応などがよくわかりますし、自身の熱量も相手に伝わりやすいですよね。
仕入れができるようになれば、長く付き合っていく可能性が高いので、相性も大事です。メールより電話のほうが、相手の人柄や対応力などもわかりやすいでしょう。
ただ、そうは言っても電話での交渉は敷居が高いという人も多いと思います。そこが足枷になって実践できないくらいなら、先に紹介したメール例文を利用して、数で勝負すると良いでしょう。
Amazonで販売するとメーカーに言ってもいい?
個人が商品を仕入れて販売する際は、大半の方が実店舗ではなくAmazon等のプラットフォームを利用して販売することになるでしょう。
→ Amazon
メーカーへの交渉段階で「どこで販売するのか?」と問われたら、正直に販売方法を伝えましょう。
「Amazonで販売するならNG」という企業も多くあります。
Amazonで販売することを隠して仕入れを行い、Amazonで販売していることが後で発覚すれば、信頼関係も崩れてしまいます。メーカーが意図しない方法で販売すれば、トラブルに発展する可能性も。
せっかくご縁のあったメーカーと取引するのですから、信頼関係を損なうような行動は避け、正直に誠実に対応しましょう。
(関連)Amazon物販で儲かる商品を簡単に見つけて仕入れる方法【SellerSprite】
メーカー仕入れは大量仕入れじゃないとダメ?
メーカーからの仕入れとなると、大量仕入れが必要なイメージがありますが、これはメーカーによって異なります。
もちろん1個2個といった個人消費者単位での仕入れは難しいですが、メーカーによっては数十個単位で仕入れられることもあります。
仕入れが可能な場合は、仕入れの最低ロットを確認してみましょう。
仕入れの最低ロットというのは、仕入れに対応できる最小の商品個数単位のことです。
(関連)仕入れ業者7選|せどりの仕入先開拓!個人事業主でも取引可能!
メーカー取引は個人でもできる
メーカーからの仕入れ取引は、個人でも可能です。
「そんなのムリ!」「50社とか問い合わせできない!」などと諦めていたらもちろん不可能でしょう。
まずは行動することが大事です。50社といえども、電話するだけなら1日でこなせます。
その1日で仕入先が1社増えれば、確実に仕入先が増え、扱える商品数も増えていくのです。やらないと損ですよね。
メーカー仕入れの魅力は、繰り返し販売できること。
メーカーからの直接仕入れであれば、収益も確保しやすいですから、収入の安定化にも大きく貢献してくれます。
メーカーからの直接仕入れがムリかどうかは、実際に行動してみてから判断しても遅くありません。
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