AmazonFBAで儲からない4つの理由
Amazonからの発送作業や商品管理を代行するサービス「AmazonFBA」。出品者の手間を大幅に削減してくれるサービスですが、FBAを利用して儲かっていない場合、次の4つの理由が考えられます。
FBAの手数料・送料を考慮できていない
FBAの利益は「販売価格×販売個数-(仕入れ価格+手数料・送料)」の式で決定します。つまり、手数料と送料を考慮した上で販売価格を決定しなければ、想定通りの利益を出せないということです。
例えば、FBAを利用する際には以下のような手数料や送料がかかります。
送料 |
|
---|---|
手数料 |
|
これらの手数料は扱う商品やサイズ、保管期間などによって変わるため、商品によっては手数料がかさみ、ほとんど利益が出ないケースがあるのです。FBAの利用にはこれらの送料と手数料の支払いが必須ですので、コストを考えて値付けをしないと期待した利益を得られません。
Amazonの手数料を全解説|小口&大口出品のせどり費用一覧については以下の記事で詳しく説明していますので合わせてご覧ください。
カートボックスを獲得できていない
カートボックスとは、商品ページの「カートに入れる」「今すぐ買う」ボタンが表示されるエリアです。
同じ商品を複数店舗が出品している場合、購入者が「カートに入れる」「今すぐ買う」ボタンをクリックすると、カートボックスを獲得している商品がカートに入ります。つまり、Amazon販売で儲けるには、カートボックスの獲得が必須といえるのです。
基本的には、自己発送よりもFBAを利用している商品の方がカートボックスを獲得しやすくなりますが、必要な対策を行っても獲得できないケースがあります。
価格競争に巻き込まれている
Amazonは、1つの商品を複数のセラーが出品する仕組みであるため、価格競争が起こりやすいプラットフォームです。カートボックスを獲得するためにFBAを利用する出品者が年々増えていることもあり、さまざまなジャンルで価格競争に巻き込まれやすくなっています。
特に、競合が多く出品者が集まりやすいジャンルだと、想定していた販売価格を下回り、赤字になってしまうことも少なくありません。
長い期間FBAに保管されている商品がある
保管商品を把握できておらず、長い期間FBAに保管されている商品があると、長期保管料がかかる場合があります。このような状態だと余計なコストがかかってしまい、儲からない原因になるのです。
また、FBAに長期保管していると、商品紛失の確率も高まります。商品紛失が起こりやすいタイミングとしては、主に以下の3つです。
- FBAに商品を預けた時
- 注文を受けたあと即キャンセルがあった時
- 商品が返品された時
在庫を把握できていないと商品紛失に気がつかず、知らない間に利益損失している可能性もあるのです。
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AmazonFBAで儲けるための具体的な対策【送料・手数料編】
前述の通り、FBAで利益を出すには送料・手数料をできるだけ抑えることが大切です。
ここでは、送料・手数料を抑えて儲けを出す具体的な対策を紹介します。
FBA料金シミュレーターを利用する
Amazon物販では、FBA料金シミュレーターを使って簡単に損益計算が可能です。画面上で商品名やASIN、販売予定価格、利用サービス、仕入れ価格などを入力・チェックするだけで、利益と利益率を算出できます。
Amazonが提供しているツールであるため、算出された値が販売時に大幅にずれる心配もありません。必ずシミュレーターで利益を算出してから、仕入れ判断や販売価格の決定を行いましょう。
FBA料金シミュレーターの使い方|手数料&利益の計算方法については以下の記事で詳しく説明していますので合わせてご覧ください。
大型商品は自己発送も視野に入れる
家電や家具などの大型商品は高い利益が期待できる一方、送料や手数料も高くなるため注意が必要です。例えば、FBAパートナーキャリア・ヤマトオプションを利用してFBA倉庫まで商品を配送した場合の送料は以下となります。
140サイズ | 160サイズ | |
---|---|---|
関東~関東 | 608円 | 752円 |
関東~関西 | 857円 | 1,120円 |
また、FBAを利用した際の配送代行手数料についても、商品サイズに従って高額になります。
小型サイズ | 標準サイズ | 大型サイズ | 超大型サイズ |
---|---|---|---|
288円 | 318~603円 | 589~1,756円 | 2,755~5,625円 |
加えて、大型商品は回転率が悪いため、保管料が高くつきやすく、さらにコストがかさみます。商品サイズや種類によっては、FBAを使用しないという選択も検討すべきでしょう。
Amazon自己発送のやり方|安く送るための裏ワザについては以下の記事で詳しく説明していますので合わせてご覧ください。
FBA倉庫までの送料を抑える
自宅からFBA倉庫までの送料を抑えるなら「FBAパートナーキャリア・ヤマトオプション」を利用するのが最も安い方法です。FBAパートナーキャリアはFBA倉庫まで簡単に納品できるサービスで、ヤマト運輸とゆうパックの2種類が選べます。参考として、ヤマトとゆうパックの料金を比較してみましょう。
サイズ・距離 | ヤマト運輸 | ゆうパック |
---|---|---|
140サイズ(関東~関東) | 608円 | 1,780円 |
140サイズ(関東~関西) | 857円 | 1,950円 |
160サイズ(関東~関東) | 762円 | 2,010円 |
160サイズ(関東~関西) | 1,121円 | 2,160円 |
この通り、かなり大きな金額差があることがわかります。運送会社と長く取引して送料を抑える方法もありますが、初心者は基本的にヤマトオプションを使っておけば間違いないでしょう。
FBAに在庫がある場合は処分も検討する
FBAでは、基本的な「FBA在庫保管手数料」のほか、保存期間が365日を超えた在庫に対して「FBA長期在庫手数料」が発生します。
<1日あたりの在庫保管手数料>
商品の種類 | 小型/標準 | 大型/特大型 |
---|---|---|
服&ファッション小物、シューズ&バッグカテゴリー以外の商品(1~9月) | 5.676円 | 4.370円 |
服&ファッション小物、シューズ&バッグカテゴリー以外の商品(10~12月) | 10.087円 | 7.760円 |
服&ファッション小物、シューズ&バッグカテゴリー(1~9月) | 3.10円 | 3.10円 |
服&ファッション小物、シューズ&バッグカテゴリー(10~12月) | 5.50円 | 5.50円 |
※10cm×10cm×10cmサイズあたりの料金
上記は1日あたりの料金ですので、長く保管すればするほど保管料がかさみます。そのため、不良在庫を処分するのもコストパフォーマンスを高める方法のひとつです。目安として、9ヶ月以上売れていない商品は今後も売れる見通しがないため、処分を検討していいでしょう。
FBA小型軽量商品プログラムを利用する
小型商品の条件を満たす商品を扱っている場合には「FBA小型軽量商品プログラム」を利用すると配送代行手数料が安価になります。小型商品は利益率が低いため敬遠するセラーが多いものの、配送料を安く抑えつつ販売数を増やせれば、大きな利益につながるかもしれません。
サイズ | 通常の配送代行手数料 | 小型軽量商品プログラムの代行手数料 |
---|---|---|
小型サイズ (25cm x 18cm x 2cm、250g以内) |
288円 | 208円 |
標準サイズ (35cm x 30cm x 3.3cm、1kg以内) |
318円 | 220円 |
このように、標準サイズの商品だと1つ98円の差があります。商品価格が990円の場合には、利益率に8~10%程度の差が出る計算です。
サイズや価格などが条件に当てはまる場合には、利用するのがおすすめです。
AmazonFBAで儲けるための具体的な対策【カートボックス編】
前述の通り、Amazon物販で一定の儲けを得るためには、カートボックスの獲得が必須といえます。カートボックスが獲得できておらず、想定通りの利益につながっていない場合には、以下を参考に原因に合った対策を講じてください。
考えられる原因 | 対策 |
---|---|
Amazon本体が出品している |
|
マケプレプライムのセラーにカート獲得率で負けている |
|
最安値になっていない |
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出品から間もなく、ストア評価が付いていない
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悪いストア評価が付いている |
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原因がわからない |
|
Amazonのカート獲得率をあげる具体的な方法については以下の記事で詳しく説明していますので合わせてご覧ください。
AmazonFBAで儲けるための具体的な対策【価格競争編】
Amazonは価格競争が起きやすいプラットフォームであるため、利益を確保するには価格を不当に吊り下げられないよう対策が必要です。ここでは、具体的な2つの対策を紹介します。
競合の少ない商品を販売する
販売が難しく、ライバルが避けがちな商品にあえてチャレンジすると、競争相手が少ないため価格競争を避けやすくなります。
代表例としては、1個あたりの利益が小さい小型商品があげられます。薄利多売になる傾向があり販売に手間がかかるため、敬遠するセラーが多いジャンルですが、前述の「小型軽量商品プログラム」を活用すれば、利益率を高めることが可能です。
ほかにも、危険物や要期限管理商品、セット商品など販売に手間がかかる商品は競合が少なく、価格競争に巻き込まれにくいといえるでしょう。
メーカーから直接商品を仕入れる
せどりや転売以外の手法になりますが、メーカーと交渉し、商品を独占的に仕入れる方法も選択肢のひとつです。
上級者向けの方法に感じるかもしれませんが、価格競争はブランドイメージの低下につながるため、出品者を増やさないことはメーカーにとってもメリットがあるのです。このことをメーカーに伝えて交渉すれば、独占販売を獲得できる可能性があります。
もちろん、販売実績を積まないと実現できない方法ではありますが、せどりで行っているリサーチ地獄から解放され、安定収入を得られる方法ですので、中上級者は検討してもいいでしょう。
メーカー仕入れは個人でも可能?直接購入する交渉メール例文については以下の記事で詳しく説明していますので合わせてご覧ください。
AmazonFBAで儲けるための具体的な対策【長期保管編】
前述の通り、FBAでは商品を長期保存するほど保管料がかさむため、保管している商品はしっかり管理して、長期保管を防止しなくてはなりません。
商品在庫を正確に把握するには、帳簿を付けるのが一番確実な方法です。いつ仕入れたか、いくつ仕入れたか、どのくらい販売したかなどをエクセルやスプレッドシートなどにまとめておくと、現状の保管料を把握できるでしょう。
よくある質問
最後に、AmazonFBAについてよくある質問に答えていきます。
AmazonFBAを使わない方がいいケースは?
AmazonFBAには、配送代行手数料や月額利用料などのコストがかかります。これらのコスト以上に利益が出ないのであれば、自己発送に切り替える選択肢も考えるべきです。
料金比較の参考として、60サイズ2kg未満の荷物を関東発着で発送した際の送料を比較してみましょう。
AmazonFBA | ヤマト運輸での自己発送 | 佐川急便での自己発送 | |
---|---|---|---|
送料の合計 | 476円
(配送代行手数料434円+在庫保管手数料42円) |
930円
クロネコメンバー割利用時:515円 |
770円
持込割利用時:670円 |
※AmazonFBA在庫保管手数料は、1月〜9月の3ヶ月間を想定
※クロネコメンバー割は、各種割引を全て利用した場合を想定
この通り、基本的にはAmazonFBAが最も送料を抑えられますが、AmazonFBAは配送料に加えて月額4,900円または商品ごとに100円の利用料がかかります。利用料を念頭において、どのサービスを使うのが最もコストが安いか検討しましょう。
また、自己発送に切り替える場合、Primeマークを取得しにくいというデメリットも考慮すべきです。単純な送料だけでなく、商品の売れやすさや発送にかかる手間なども含めて、最適な発送方法を決定しましょう。
AmazonFBAの手数料一覧が知りたい
AmazonFBAで発生する手数料は、以下の通りです。
名称 | 概要 |
---|---|
販売手数料 | 商品が1点売れるごとに発生する手数料。カテゴリーごとに割合が異なる。 |
基本成約料 | 小口出品プランでは1点ごとに100円(税別)、大口出品プランでは月額4,900円(税別)がかかる。 |
カテゴリー別成約料 | メディア商品(本、CD・レコード、DVD、ビデオ)のみ、販売手数料とは別途、カテゴリー成約料がかかる。 |
FBA配送代行手数料 | AmazonFBA利用時に、商品1点ごとに発生する、発送手数料。 |
在庫保管手数料 | Amazon FBAを利用時に、商品在庫をAmazonフルフィルメントセンターに保管する際の費用。 |
長期在庫保管手数料 | Amazonフルフィルメントセンターでの保管期間が365日を超えると発生する。 |
納品不備受領作業手数料 | 納品作業に不備があると発生する手数料。 |
放棄手数料 | 不良在庫の返送または所有権を放棄する場合に支払う手数料。 |
Amazonせどりで儲けやすい商品は?
せどり初心者が最初に扱う商品ジャンルとしては、配送料を抑えやすく、回転率の高いものがおすすめです。例えば、CDやDVD、ゲーム、美容家電などが代表例といえます。また、単純な売価や仕入れ値だけでなく、商品の仕入れやすさや安定した需要があるかどうかなども考慮しなければなりません。
自分が楽しんで取り組める商品であることも大切ですので、最初は複数のジャンルを試して、自分に合った商品ジャンルを模索してみるといいでしょう。
Amazon物販で儲かる商品を簡単に見つけて仕入れる方法・セラースプライト(SellerSprite)については以下の記事で詳しく説明していますので合わせてご覧ください。
Amazonせどりで儲からない原因は4つ!対策を理解して原因を探ってみよう
この記事では、Amazonせどりが儲からない原因と具体的な対策について詳しく解説しました!
- Amazonせどりで儲からない原因は大きく分けて4つある
- 利益がでない原因を探るために帳簿を必ずつけておこう
- 価格競争に巻き込まれないためにするために独自の仕入れ先を開拓してみよう
上記を理解し、AmazonFBAで儲からない原因を探ってみてください。
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